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2023.11.24更新

コールセンターのCPDとは?成約率の向上につながるCTIも紹介

アウトバウンド型のコールセンターで成約率を向上させる場合、さまざまな指標を意識する必要があります。

なかでも、 顧客と接点を持つ機会を示す指標がCPDです。 

CPDはコールセンターにおいて重視される指標の1つですが、「CPDの意味がよくわからない」「CPDを向上させる方法がわからない」と感じる方もいるのではないでしょうか。

本記事ではCPDについて、以下のことを解説します。

  • CPDの意味や計算方法
  • CPDが低下させる原因や向上させる方法
  • CPDの向上に役立つ機能

CPDは指標として有効に活用すれば、成約率の向上を実現できる可能性が高まります。

ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

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コールセンターにおけるCPDとは?

まずはコールセンターにおけるCPDについておさらいしましょう。

 CPDを知るうえで押さえるべきポイントは以下の3点です。 
  • CPDの意味
  • CPDの計算方法と目安
  • アウトバウンド型におけるCPDの重要性

それぞれ順番に解説します。

CPDの意味

CPDとは「Contact Per Dial」の略称であり、日本語では対発信コンタクト率を意味する用語です。

CPDは 「発信に対してどれだけ顧客とコンタクトできているか」を示す指標であり 、発信数に対するコンタクト率の割合を知るうえで用いられます。

そもそもCPDはKPIの一種です。

KPIとは重要業績評価指数を意味する用語であり、組織の目標を達成するための重要な指標を示します。

CPDはコールセンターの生産性を測るKPIとして重視されており、架電の効率性をチェックする際に役立ちます。

なお、CPDと酷似した指標にCPHがありますが、こちらは1時間ごとのコンタクト率を示す指標です。

微妙に意味合いが異なるので、混同しないように注意しましょう。

関連して、CPDのようにコールセンターで使われるKPIにはSPC・DPH・SPHがあります。

CPDの計算方法と目安

CPDは以下の計算式で算出されます。

 コンタクト数 ÷ 発信数 = CPD 

例えば発信数が100件に対し、コンタクト数が10件だった場合、CPDは0.1(10%)です。

一般的に、コールセンターではCPDの目安を90%と設定しているケースが多く、90%より低い状態だとコールセンターの生産性が低下していると判断されます。

とりわけ70%を切るような状態になると、オペレーターの業務が適切に回っていないため、早急な改善が必要となります。

しかし、CPDはあくまでコールセンターの稼働状況を示す指標の1つに過ぎず、CPDだけで生産性の判断はできません。

コールセンターの状況を判断する際は、SPCやDPHなど、CPD以外の指標を組み合わせて分析しましょう。

アウトバウンド型におけるCPDの重要性

アウトバウンド型のコールセンターにおいて、CPDのような指標は重要な要素です。

そもそもアウトバウンド型は顧客にテレアポを実施し、サービスや商品の契約・購入を実現して利益を獲得することを目的としています。

そのため、まず顧客と接点を持たなければ成約は達成できません。

つまり、CPDはコールセンターがどれだけ成約のチャンスを得られているかを把握する目安になります。

加えて、CPDはコールセンターの効率性を知るうえでも役立つ指標です。

CPDが低いコールセンターはどれだけ架電しても顧客と接点を持てておらず、 効率的な稼働ができていない状況だと判断されます。 

効率性が低いコールセンターは成約率が上がらないどころか、オペレーターの定着率も低下する恐れがあります。

CPDはコールセンターの成約率だけでなく、効率性も測れる指標です。

適切なCPDを維持しているコールセンターはコンスタントに顧客とコンタクトしている、つまり効率的な架電ができているコールセンターだと捉えられます。

アウトバウンドについて詳しく知りたければ、アウトバウンドテレマーケティングとは?メリットやポイントを解説をぜひ参考にしてください。

コールセンターでCPDが低下する原因3つ

コールセンターにおいてCPDは重要な指標ですが、さまざまな原因によって低下する場合があります。

CPDが低下する代表的な原因は以下の3つです。

  • オペレーター不足
  • リストの精度
  • 応答・処理の長時間化

いずれの原因も、 放置すればコールセンターの成約率にも影響を及ぼすものです。 

発見した際は必ず対応策を検討しましょう。

オペレーター不足

オペレーター不足はCPDが低下する原因の代表例です。

オペレーターが不足しているコールセンターは架電数が落ちるため、それだけ顧客とコンタクトを取る機会が減ります。

他方で、オペレーターの配置によって生じる人件費は、コールセンターにおけるコストの3分の2を占めるほど大きいものです。

そのため、コールセンターによっては経営状況が悪化すると、人件費カットのために真っ先にオペレーターを減らすケースがあります。

しかし、オペレーターの削減はコールセンター全体のパフォーマンスにも影響する施策であり、 数を減らしすぎると架電数や応答率が低下します。 

その結果、CPDが低下し、さらに成約率が下がる状況を招きかねません。

CPDのみならず、成約率を維持するためにも、オペレーターは常に適切な人数を維持する必要があります。

リストの精度

リストの精度もCPDを増減させる要因です。

どれだけスキルが高いオペレーターでも、 コンタクトできない顧客ばかりが掲載されたリストを使っていては成果をあげられません。 

そのため、成約率を向上させるなら、オペレーターだけでなくリストにも配慮しましょう。

リストの精度はCPDだけでなく、SPLのようなKPIと組み合わせるとより正確な判別が可能です。

SPLとは対リスト成約率を意味する用語であり、リストに対してどれだけ成約ができているかを示します。

CPDとSPLを組み合わせて分析すれば、リストに問題があった際に発見しやすくなります。

応答・処理の長時間化

顧客への応答やテレアポ後の処理の長時間も、CPDが低下する要因です。

顧客への応答が長引いたり、テレアポ後に顧客情報の入力やステータスの更新などの処理を行っていたりすると、それだけ架電する時間が圧迫されます。

その結果、発信する機会が減り、顧客とコンタクトできる機会が失われるでしょう。

アウトバウンド型は成約率を向上させるためにも、少しでも多くの架電数を確保しなければなりません。

そのため、架電以外の業務を効率化し、 顧客とコミュニケーションを取れる時間を確保する必要があります。 

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コールセンターのCPDを向上させる方法6つ

 コールセンターのCPDを向上させる方法は多種多様です。 

代表的な対策には、以下のようなものがあります。

  • オペレーターの増員
  • 業務フローの再構築
  • FAQの整備
  • 入電数の予測精度向上
  • スナッチ対応の実施
  • 優れたCTIの導入

それぞれの方法を自社のコールセンターの状況に合わせて活用すれば、CPD向上が期待できます。

オペレーターの増員

手っ取り早くCPDを向上させる方法がオペレーターの増員です。

オペレーターの数が増えれば、それだけ架電数が確保できるため、結果的にCPDを向上させられます。

実際、 オペレーターを増員しただけでCPDが向上したケースもあります。 

ただし、オペレーターを増員するなら、一人ひとりの稼働時間を必ず確保しましょう。

オペレーターを増員しても、十分に架電できる時間がなかったり、特定のオペレーターに負担が偏ったりするような状況になると、CPDは伸び悩みます。

また、オペレーターの数を増やしすぎると人件費が過剰に膨らみかねません。

あくまでCPDの目標値に合った適切な人数を配置しましょう。

業務フローの再構築

業務フローの再構築も、CPDの向上に役立つ施策です。

顧客情報の入力・ステータスの変更・オペレーター同士の情報共有などの業務は、煩雑になると架電する時間を圧迫し、オペレーターの集中力や体力を奪います。

また、顧客とコンタクトしにくい時間帯の架電も、空振りが続くとオペレーションのモチベーションを低下させ、コミュニケーションの精度を低下させます。

そのため、 業務フローはより架電に集中できるようなプロセスにしなければなりません。 

業務フローを再構築する際は、オペレーターの業務をリスト化し、無駄な業務を徹底的に洗い出しましょう。

必要性が低い業務は省略し、煩雑な業務は簡略化するなど、個々のタスクを調整すれば、効率的な業務フローが実現します。

さらにトークスクリプトを精査し、顧客ごとの通話時間を短縮できれば、架電数の底上げにもつなげられます。

同時に架電の効率化も進めると、より効果的です。

リストに掲載されている顧客を見直し、コンタクトしやすい時間帯ごとに分類しておけば、不在の時間を避けて架電できます。

加えて、リストもコンタクトのしやすさを念頭において適宜精査しておけば、CPDが上がりやすくなります。

FAQの整備

顧客から入電する頻度が高いコールセンターなら、FAQの整備も有効です。

商品やサービスに対する質問であれば、充実したFAQがあれば顧客が自己解決しやすくなります。

顧客がFAQを確認するだけで疑問を解消できるようになれば入電を減らせるため、オペレーターも集中して架電できるでしょう。

FAQを整備する際は、 顧客の質問の傾向を分析し、簡潔でわかりやすい内容にしましょう。 

なお、FAQの整備はVOC分析にもなるため、新たな商品やサービスを開発するきっかけにもなります。

入電数の予測精度向上

入電数の予測精度向上も、CPDの向上につなげられる施策です。

アウトバウンド型の場合、インバウンド型のコールセンターほど入電数が多いことはありません。

ただし、新商品や新しいサービスが発売された時期だと、 仕様について尋ねたい顧客からの入電が急増する可能性があります。 

対応品質を維持するためにも、顧客からの質問は適切に対応しなければなりませんが、それだけオペレーターの発信数が減少します。

加えて、入電数が増加した際にオペレーターの対応が遅れると、顧客を待たせてしまい、クレームに発展する恐れも無視できません。

しかし、入電数の予測精度を向上させれば、入電によるオペレーターがスムーズに架電しやすくなります。

入電の予測精度向上はインバウンド型のコールセンターで活用されるケースが多い施策ですが、コールセンターの状況に合わせて効果的に活用すれば、CPD向上を実現できるでしょう。

スナッチ対応の実施

顧客からの入電に対し、よくスムーズに対応するならスナッチ対応の実施も検討しましょう。

スナッチ対応は架電してきた顧客の名前と電話番号を確認してから、一度切電する作業であり、インバウンド型のコールセンターで多用されます。

入電の度に担当のオペレーターを呼ぶと毎回作業を中断させることになりますが、スナッチ対応が浸透していれば、 顧客に対応するタイミングをコールセンター側からコントールできます。 

ただし、折り返すタイミングが遅くなりすぎると顧客の心証を悪化させる恐れがあるため、スナッチ対応をする際は折り返すタイミングに注意しましょう。

優れたCTIの導入

優れたCTIの導入は、CPD向上に高い効果が期待できます。

CTIとはコンピューターと電話を接続・制御するシステムであり、昨今のコールセンターでは標準装備として導入されているものです。

最近のCTIは多機能であり、複数の顧客へ一斉に架電したり、顧客が滞在している時間帯に自動的に架電したりするなど、多種多様な発信方法を備えています。

そのため架電数を底上げに加え、よりコンタクト数を増加させられる効率的な架電が可能です。

さらにCTIは顧客情報の入力やステータスの更新などの事務作業を自動化してオペレーターの負担を減らしたり、的確な分析でリストを最適化したりと、多角的な支援を行えます。

CTIは オペレーターの稼働効率やコールセンターの生産性向上に役立てられるシステム です。

既存のシステムで満足な結果が得られない場合は、CTIの切り替えも有効な選択肢です。

CTIについて詳しく知りたければ、CTIとは?基本機能やシステムの選び方をわかりやすく解説をぜひ参考にしてください。

コールセンターにおけるCPDの向上に役立つ機能4つ

コールセンターのCPD向上を実現するなら、CTIの機能を活用する方法もおすすめです。

CTIを活用するなら、以下のような機能が役立ちます。

  • 自動音声応答機能
  • ACD
  • ポップアップ機能
  • オートコール

いずれの機能も適切に運用すればCPD向上に貢献できます。

 有用な機能の有無は新たにCTIを購入する際の目安にもなるので 、ぜひ参考にしてください。

自動音声応答機能

自動音声応答機能とはIVRとも呼ばれており、自動音声で顧客から入電に応答する機能です。

自動音声応答機能があれば、 一次対応を自動化できるため、オペレーターが対応する手間を削減できます。 

適宜活用すれば、顧客対応をコントロールし、オペレーターの架電を中断させられないようにできるでしょう。

また、自動音声応答機能があれば顧客を待たせずに済むため、心証を悪化させる事態も防げます。

加えて24時間いつでも対応できるなど、自動音声応答機能は人間では難しい時間帯でも応対が可能です。

ACD

ACDとは着信呼自動分配機能と呼ばれており、 あらかじめ設定した条件に応じて顧客からの入電を振り分ける機能です 

ACDを活用すれば顧客の入電を各オペレーターに分配できるため、顧客を待たせないだけでなく、特定のオペレーターへの負担を軽減させられます。

ACDはインバウンド型のコールセンターで用いられる機能ですが、適切に運用すれば顧客からの入電が多いアウトバウンド型でも役立てられます。

ポップアップ機能

ポップアップ機能とはCTIが顧客の基本情報を画面に自動表示する機能です。

ポップアップ機能はCRMと連携できるものもあるため、 顧客とのコンタクトと同時に交渉に必要な情報をスピーディーに表示させられます 

そのため、架電する度に検索する手間がかかりません。

加えて、聞き取りづらかったり、聞き漏らしたりした情報を視覚で確認しながら応対できるため、顧客との間に齟齬が発生するリスクも抑えられます。

ポップアップ機能は顧客情報を調べる手間を減らし、スムーズなコミュニケーションの実現に寄与する機能です。

ポップアップ機能を活用すれば顧客ごとのコミュニケーションがスムーズに実行できるため、応対時間を減らし、架電のサイクルを速められます。

オートコール

オートコールは発信を完全自動化する機能であり、アウトバウンド型のコールセンターで積極的に用いられています。

オートコールならオペレーターが手作業で架電しなくても自動で発信できるため、 オペレーターの人員以上の架電数の実現が可能です 

架電数が増加すれば、それだけコンタクトできる機会が増え、同時にCPDの向上が見込めます。

また、オートコールは手作業による架電の手間を減らし、オペレーターの負担軽減を実現できるでしょう。

なお、オートコールと類似した機能にプレディクティブコールがあります。

プレディクティブコールは架電リストをもとに多回線で同時発信を行い、つながった番号だけをオペレーターに転送する機能です。

事前に架電する対象の条件を設定できるなど、フレキシブルに運用できるため、架電の効率性のさらなる向上が期待できます。

オートコールについて詳しく知りたい方は、自動架電のオートコールシステムとは?おすすめのサービス5選も紹介をぜひ参考にしてください。

コールセンターのCPD向上に役立つList Navigator.


引用:List Navigator.

コールセンターのCPD向上に役立てられるCTIなら、List Navigator.がおすすめです。

List Navigator.はオートコールやプレディクティブコールなどの多彩な発信機能が搭載されており、ユーザーの設定にも柔軟に対応できるなど、 アウトバウンド型に適した仕様で設計されています。 

加えて、List Navigator.には以下のようなさまざまな機能も活用可能です。

  • リスト運用や拠点管理を簡略化する管理機能を搭載
  • オペレーターの研修やサポートに役立つモニタリング・ウィスパリングが可能
  • 過去の通話のチェックが簡単にできる通話録音や音声認識
  • CRMと連携し応対後の処理作業を自動化

List Navigator.は多彩な発信機能だけでなく、事務作業の自動化やリスト管理の簡略化など、オペレーターの負担を軽減するさまざまな機能が搭載されています。

また、List Navigator.はウィスパリングやモニタリングに加え、過去の通話記録をAIで分析できるため、オペレーターの研修にも役立てられます。

他方で、List Navigator.はこれだけ多彩な機能を搭載しているにもかかわらず、リーズナブルに導入できる点も魅力です。
※料金はどれも2023年11月時点

利用料金 基本料金 初期費用
5000円/1ブース 10,000円 100,000円

なお、List Navigator.はクラウド型であるため、インターネットに接続できればすぐに導入できます。

無料体験も可能なので、ぜひ導入を検討してください。

CPDにこだわってコールセンターの業績向上を実現

CPDはアウトバウンド型のコールセンターにとって、業績を占う重要な指標です。

発信に対するコンタクト率を知れば、 架電の効率性やコールセンターの生産性などを把握できます。 

他方で、CPDはオペレーターの人数や業務の効率性などによって増減するため、向上させるなら人員の増加や業務フローなどの施策が有効です。

また、より優れたCTIの導入もCPD向上に貢献する施策です。

CTIにはオートコールや管理機能などCPDの向上に役立つ機能が搭載されています。

とりわけList Navigator.はアウトバウンド型のコールセンターに最適なCTIですので、ぜひ活用してください。

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