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コラム- COLUMN -

2024.10.16

コールセンターの業績向上に欠かせないSPLとは

コールセンターにおけるアウトバウンド業務では、多くの企業が獲得件数や売上といった目標を設定しています。

しかし、目標を達成し業績を伸ばすことは必ずしも容易ではありません。

目標に至る途中でさまざまな障壁に直面し、思うように伸びないと悩んでいる担当者の方もいるのではないでしょうか。

課題を克服する一つの方法として、目標達成の進捗を測るKPIの活用があります。

KPIには複数の種類が存在しますが、 アウトバウンド業務の効果を測定するにはSPLが有効 です。

SPLを理解し活用することで、業績向上に貢献できるでしょう。

本記事ではSPLについて詳しく解説します。

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「SPL」はコールセンターの大切な指標

コールセンターのアウトバウンド業務では、さまざまなKPI(重要業績評価指標)が用いられます。

KPIとは、企業や組織が定めた目標に対して、進捗や成果を測定する指標です。

達成したい目的によって使用するKPIは異なります。

KPIの一つであるSPL(Sales Per List)は、コールセンターのアウトバウンド業務の成果を測る指標です。

SPLの概略

「SPL」とは「Sales Per List」の略で、日本語に訳すと、リストあたりの販売数や成果数という意味です。

つまり、 特定の顧客リストに対してどれだけセールスが成功したかを表す指標 で、SPLの値が高いほど、そのリストからの成約率が高いといえます。

アウトバウンドは企業から顧客へアプローチする営業電話のことです。

新規での顧客獲得や既存顧客との関係維持が目的であり、新商品の案内、購入や利用後のフォローなどをおこないます。

営業活動において、特定の顧客リストやテレアポリストに対する成約の割合は、成果を測定する上で重要な指標となります。

効果的なリードリストの識別を可能にし、リストの質とオペレーターのパフォーマンス、両方に関連するため、営業活動の効果を判断する上で有用な指標です。

SPLの算出方法

SPLは算出方法がシンプルでわかりやすいという特長があります。

具体的には リストに対する成約の割合を算出 し、計算式にすると「SPL(成約率) = 成約数 ÷ リスト数」です。

例えば、1,000件のリストから50件の成約が得られた場合、SPLは5%です。

SPLを算出することでリストの効果を定量的に評価できます。

他のKPIとの違い

KPIにはいくつもの種類が存在しますが、SPLはアウトバウンド業務に特有の指標です。

アウトバウンド業務に特有のKPIにはSPLをはじめとして、SPC、SPHなどがあります。

以下にそれぞれのKPIの概略をまとめます。

KPI名 意味 日本語訳
SPL Sales Per List Sales Per List
SPC Sales Per Contact コンタクトあたりの成約割合
SPH Sales Per Hour 時間あたりの成約数

SPC(Sales Per Contact)はコンタクトした顧客の中で、どれだけ成約を獲得できたかを表す指標です。

例えば、1日で70人の顧客と話をして、7件の成約があったとします。

7 ÷ 70 = 0.1 = 10%

SPCは10%です。

SPH(Sales Per Hour)はオペレーター1人の1時間あたりの成約数です。

例えば、7時間で7件の成約があったとすると以下の計算式になります。

7 ÷ 7 = 1件

SPLは営業の数に焦点を当てており、他のコールセンターで使われるKPIと異なる視点からの評価が可能です。

例えば、AHT(Average Handle Time)は顧客の体験や満足度に関連する指標であり、 SPLなどのKPIは直接的な収益を生成する能力の測定に使う指標 です。

コールセンターでSPLが重要な理由3つ

若い女性のオペレーター ビジネスイメージ
コールセンターの業務でSPLは重要な指標として位置づけられます。

特にアウトバウンド業務では、新規での獲得件数・売上・成約数など目標が設定されることが一般的です。

アウトバウンド業務でSPLが重要な理由として、以下の点があります。

  • 効果を適切に評価できる
  • 戦略を最適化できる
  • ・パフォーマンスをモニタリングできる

効果を適切に評価できるから

SPLはコールセンターのアウトバウンド業務を適切に評価します。

SPLによる評価で、各リストが成約にどの程度結びついているかを正確に把握できるからです。

リストの質を 定量的に評価し、どの程度成約に結びついているかを評価する ための基準となります。

アウトバウンド業務において、発信する顧客リストは重要です。

使用するリストが成約に結びついているかを把握することで、営業の効果を適切に評価する上で不可欠といえます。

戦略を最適化できるから

SPLによる評価は営業戦略の最適化にも寄与します。

どのリストが効果的か、またどの戦略が成功をもたらしているかを理解できるからです。

結果を分析し、使えるリソースを効率的に配分できます。

特に 成果の高いリストに集中することで、コールセンターの限られた時間と労力のリソースを収益性の高い業務 に向けられます。

結果として売上や利益を高められるでしょう。

パフォーマンスをモニタリングできるから

SPLの分析はオペレーター個人やチームのパフォーマンスをリアルタイムでモニタリングできます。

特定のリストに対しての成果を数値化することで、 定量的にオペレーターの効率や能力を評価できる からです。

例えば、どのリストがもっとも効果的であったか、あるいは改善が必要な部分はどこかといったことが特定できます。

問題が発生したらただちに対応できるようになり、継続的な改善が可能です。

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コールセンターのSPLを上げるメリット4つ


コールセンターでのSPLを上げることにより、以下のメリットが見込めます。

  • 売上や収益の向上
  • 効率的にリソースを利用できる
  • リストの質を判断が可能
  • 業務の最適化

SPLの向上はコールセンターでの業績向上に直結し、営業活動の効率に貢献するでしょう。

売上や収益を上げられる

SPLを上げることは、リストから最大の収益を生み出すことです。

 同じ見込み客からより多くの売上を生み出していることを意味 しています。

コールセンターでの効率的な運営ができていると判断できます。

効率的にリソースを利用できる

質の高いリストのSPLが高ければ、限られたリソースを収益性が高い業務に集中して利用できます。

オペレーターの人員確保や労働時間の増加は、コストが増大し企業にとって大きな課題となっています。

SPLを上げることで、 質の高いリストの作成と効率的な運営が可能 になるでしょう。

リストの質を判断できる

SPLの高さは使用しているリストの質を判断する上で役立ちます。

これにより、 現在使っているリストが適切であるか、あるいは改善が必要かを把握 できます。

どのリストが高い潜在能力を持っているか明らかとなり、戦略をより効果的に進められるでしょう。

業務を最適化できる

コールセンターのアウトバウンド業務を最適化できる点もメリットです。

どの業務がスムーズに進行しているか、または改善が必要なのかを判断できるからです。

業務プロセスを最適化することで、全体の効率が改善できるでしょう。

 業務の最適化は、コストの削減や顧客からの満足度が上がる ことにつながります。

コールセンターにおいてSPLを上げる方法5つ


SPLの向上がコールセンターの業績向上へつながります。

SPLを上げる方法は、主に以下の5つです。

  • システムの活用
  • リストの品質向上
  • コンタクト率の向上
  • トークスクリプトの精査
  • フィードバックの分析

実践的な方法を取り入れることで、業務全体を最適化し、業績の向上に貢献するでしょう。

システムを活用する

ITシステムの活用で、リストの管理と分析が容易におこなえるため、SPLの向上へつなげられます。

なぜなら、顧客の数が増えるにつれて、リスト管理も煩雑になるからです。

管理が煩雑になると、質の高いリスト作りが難しくなってしまいます。

 顧客リストの管理をシステムに集約すれば、効率的に質の高いリストが作れる でしょう。

システムの活用でリスト管理を効率的におこなえ、SPLの向上へとつなげられます。

リストの品質を高める

リストの品質を高めることも、SPLの向上に欠かせません。

アウトバウンド業務で用いるリストで重要な点は鮮度です。

 更新されていない古い情報を含むリストでは、変更された電話番号や住所などの情報が混在し、結果として成約率が低下するリスク があります。

定期的なメンテナンスやクリーニング、データクレンジングを通じてリストの品質を高めましょう。

高品質なリストは生産性の向上につながります。

コンタクト率を高める

コンタクト率(接続率)を高める点も重要です。

コンタクト率とは、顧客へ電話がつながった割合、ターゲット本人と通話できた割合のことです。

成約に至るには電話がターゲットとつながらなければ、始まりません。

例えば、時間帯の選定が有効です。

リストの項目に効果的な時間帯を追加すれば、コンタクト率を高められるでしょう。

飲食店の経営者であれば、ランチタイムやディナータイムは避けるべきです。

このような 工夫によって顧客との接触機会を増やし、コンタクト率を高めることが重要 です。

トークスクリプトを精査する

トークスクリプトの精査も必要です。

 オペレーターが顧客に効果的なアプローチができるよう、ガイドラインを台本のようにしたもの がトークスクリプトです。

リストの品質を上げるとともに、オペレーターの質も上げることが求められます。

フィードバックを収集して分析する

顧客やオペレーターからのフィードバックを収集し分析することが重要です。

 フィードバックは業務の改善点を見つけるための重要な情報源 となるからです。

得られた情報を分析し、課題を洗い出したら適切な解決策を選定して実行します。

その実行による結果のフィードバックを再度収集し分析します。

これらのサイクルを繰り返し、業務をブラッシュアップしていくことが大切です。

コールセンターのSPLを上げるためのシステム

テクノロジーと人々の生活を表すビジネスコンセプトのベクターイラスト。
SPLの向上にはシステムの活用が重要です。

「CTI」「CRM」「AIによる予測」のシステムが役立ちます。

CTI

CTI(Computer Telephony Integration)システムは、コンピューターと電話の統合システムです。

コールセンターの効率が飛躍的に向上します。

SPLを上げられるおすすめのCTIシステムはScene Live社の「List Navigator.」です。

多彩な機能が搭載されており、中でもおすすめはプレディクティブコールです。

架電リストをもとに多回線で同時に発信し、つながった番号だけをオペレーターに転送するため コールセンターにおける生産性の向上 に役立つでしょう。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)システムは、顧客関係管理という意味です。

企業と顧客との関係を管理・分析し、顧客からの満足度や関係の維持、売上の増加を目的として使用されます。

リストに関する顧客データを一元管理が可能です。

 購買履歴や過去のオペレーターとのやり取りといったデータも残せるので、パーソナライズされたアプローチ ができ、SPLの向上が見込めます。

見込み客の選定にも役立つので、SPLを高めるための重要な顧客リストの特定にも役立つでしょう。

AIを活用した予測分析

AI(人工知能)を活用した予測分析システムは、大量のデータからパターンを学習し、将来の行動を予測します。

どの顧客が購入するか、どの時間帯が効果的かなどさまざまな予測が可能です。

 データの収集や分析にかけていた時間を、質の高い顧客対応へ割くこと ができます。

コールセンターでSPLを扱う際の注意点4つ


コールセンターでSPLを取り扱う際に注意すべき点を把握しましょう。

正確な理解と適切な活用で、コールセンターでの業績向上に貢献します。

注意点は以下の通りです。

  • 指標にとらわれすぎない
  • 母数が少なくならないようにする
  • 目的や意義をオペレーターに伝える
  • 継続的に研修やトレーニングを実施する

指標にとらわれすぎない

SPLは重要な指標ですが、他のKPIとのバランスを考慮することも大切です。

一つの指標に固執しすぎると、他の重要な部分を見落とす可能性があります。

 SPLだけにとらわれすぎないよう、他の指標と組み合わせて全体的な業務の成果を評価 しましょう。

SPLだけを上げれば短期的な成果は得られるかもしれませんが、長期的な顧客の満足度や関係構築には損失となる恐れがあります。

長い期間で業績向上を目指すためには、バランスのとれたアプローチが求められます。

母数が少なくならないようにする

SPLの計測には十分な数の母数が必要です。

 母数はリスト数ですが、少ない場合、偶然の成功もしくは失敗が指標に過大な影響を及ぼす可能性 があるからです。

SPLの信頼性は低下するでしょう。

統計的に有意なデータを確保しSPLを正しく扱うためには、母数が十分であるか注意しなくてはなりません。

目的や意義をオペレーターに伝える

SPLの目的や意義を働いているオペレーターに明確に伝えましょう。

 SPLの重要性と、数値を上げるためにはどのような貢献が各オペレーターにできるかを、話し合う必要性 があります。

注意すべき点は、SPLを高めることが目的ではなく、その先にある業績の向上や効率の改善などのゴールを目指すことです。

オペレーターが目的や意義を理解し、達成に向けて努力できるよう共感してもらうことが不可欠になるでしょう。

継続的に研修やトレーニングを実施する

SPLを上げるためだけの一過性の対策だけでなく、継続的な努力が求められます。

 定期的に研修やトレーニングをオペレーターに実施しスキルを向上 させることが有効でしょう。

目的や意義を伝え理解が得られれば、研修やトレーニングに意欲を持って取り組んでもらえるはずです。

オペレーターの質が高まれば、SPLも持続的に向上し、利益や売上の向上に役立ちます。

SPLを上げてコールセンター業務を最適化しよう

ヘッドセットを付けた30代女性オペレーター
SPLを上げることは、コールセンターの業績の向上につながります。

正確に意味を理解し、適切な活用が重要です。

コールセンターの業務を効率化し、業績向上に直結します。

 リスト管理のためのシステムの導入や注意点を理解すること でSPLが向上するでしょう。

SPLを上げるのに役立つおすすめシステムは、株式会社Scene Liveの「List Navigator.」です。

List Navigator.はアウトバウンド業務に特化したコールセンター向けシステムで、業務の効率化や生産性の向上に役立つ機能が豊富です。

SPLを上げてコールセンター業務を最適化したいと考えている方は、ぜひお問い合わせください。

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株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

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