2024.10.09
テレアポにおけるトークスクリプトの作り方|個人・法人別の例文も紹介
事前に会話の内容を想定して作成するものですが、どのように作ればよいかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、以下の内容を解説します。
- トークスクリプトを作成するメリット
- トークスクリプトを作成する際のポイント
- テレアポにおけるトークスクリプトの例文
他にも、トークのコツやテレアポの効率をさらに上げるツールなども紹介します。
テレアポ業務にトークスクリプトの導入を検討されている方、トークスクリプトの見直しを図りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
テレアポのトークスクリプトとは?
トークスクリプトとは、営業活動において「どのような内容や流れで話を進めるのか」を事前にまとめた会話のマニュアル(台本)のことです。
電話での営業であるテレアポで、主に活用されています。
例えば、以下のようなポイントをまとめておくことが多いでしょう。
- あいさつや導入のトーク
- 商品やサービスの説明
- 想定される質問への回答
- アポ取りのトーク
- クロージング
また、会話の流れに合わせて活用しやすいように、フローチャートを作成するのもおすすめです。
トークスクリプトの重要性に関しては、トークスクリプトとは?重要性や作り方のポイントを解説でも詳しく解説しています。
テレアポのトークスクリプトを作成するメリット
営業において相手との会話はマニュアル化すべきではない、と考える人もいるかもしれません。
しかし、 トークスクリプトを作成しないことで、個人の営業スキルに依存した成果しか出せないといった問題が発生します。
そのため、テレアポを行っている多くの企業でトークスクリプトが活用されているのです。
テレアポのトークスクリプトを作成することにより、以下のようなメリットが期待できます。
- アポ取りの成功パターンが明確になる
- 細かいニュアンスに気を使える
- 新人を即戦力にできる
- 組織の営業パフォーマンスが安定する
4つのメリットについて、それぞれ解説します。
アポ取りの成功パターンが明確になる
トークスクリプトは、営業で結果を出す手本となるトークや話し方のニュアンスを元に作成されるものです。
トークスクリプトを活用することで、 どのような流れで会話をすれば成果を出せるかのノウハウが明確になります。
また、適切なトークスクリプトを用意することで会話に迷いがなくなり、自信を持ってテレアポに臨めます。
もし会話が脱線した場合でも、トークスクリプトに沿って話せば本題に戻せるでしょう。
細かいニュアンスに気を使える
テレアポでは話す内容だけでなく、 どのように伝えるかといったニュアンスに配慮すること が重要です。
いくら適切な営業トークを暗記して語っても、電話の相手を意識せずに棒読みになっていては、話を聞いてもらえないのではないでしょうか。
抑揚や強弱といった細かいニュアンスに気を使うことで、相手の心を動かす営業になります。
トークスクリプトが手元にあることで 会話に余裕が生まれ、何を言うかだけでなく、どのように伝えるかを意識して会話ができるようになるでしょう。
強調すべき部分などを直接トークスクリプトにメモすることもおすすめです。
新人を即戦力にできる
新人の担当者でも、トークスクリプトで流れを見ながら会話することで、早期から戦力としてある程度活躍できます。教育にかかる時間も短縮できるため、会社の組織全体にとってのメリットも大きいです。
テレアポは離職率が高い業界でもあるため、新人の教育を行う機会は多いのではないでしょうか。
適切なトークスクリプトを作成することで、教育コストの削減にもつながるでしょう。
組織の営業パフォーマンスが安定する
トークスクリプトを作成しない場合、能力や成果が個人の営業スキルに依存してしまいます。
優秀な営業スタッフの成果に頼ると、退職などに伴って全体のパフォーマンスが落ちてしまうでしょう。
トークスクリプトを作成することで、 成果を上げているテレアポのノウハウや知識をチーム全体で共有でき、組織の営業パフォーマンスが安定します。
また、チーム全体がトークスクリプトに基づいたテレアポを行うことで、よかった点やうまくいかなかったポイントも共有しやすくなります。
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テレアポのトークスクリプトを作成する際のポイント4つ
トークスクリプトを作成することで、テレアポ業務にさまざまなメリットをもたらします。
ただし、ポイントを押さえていないトークスクリプトはほとんど役に立たない場合もあります。
テレアポのトークスクリプトを作成する際に気を付けるべきポイントは、以下の通りです。
- トークの流れに沿ったトークスクリプトを作る
- テレアポの目的を設定する
- 話し方の細かなニュアンスまで組み込む
- 定期的に見直し改善する
4つのポイントについて、それぞれ解説します。
トークの流れに沿ったトークスクリプトを作る
具体的な文章のみを並べてしまうと、話が逸れた後に重要なステップをまるごと飛ばしてしまうといったミスにつながります。
そのため、実際の会話の流れに沿ってチェックができるように、フローチャートを作成する必要があります。
- あいさつや導入などのフロントトーク
- 本題
- アポ取りやクロージング
以上のような、一般的なテレアポの会話の流れが一目でわかる全体図を用意しましょう。
全体の流れがわかる フローチャートとそれぞれのステップごとの詳細な文章を分けて作成することで、より活用しやすいトークスクリプトになります。
テレアポの目的を設定する
テレアポの目的を設定することも、トークスクリプトを作成するに当たって重要なポイントです。目的を達成するまでの会話の道筋をイメージしてトークスクリプトを作成するとよいでしょう。
ただアポイントを取ることだけがゴールになってしまうと、相手のニーズを聞き出せず、不必要な時間を使って効率を下げることにもつながります。
また、クレームの恐れもあります。
話し方の細かなニュアンスまで組み込む
トークスクリプトのメリットでも解説した通り、テレアポにおいては、「何を伝えるか」と同じくらい「どのように伝えるか」といったニュアンスが重要です。
例えば、「恐れ入りますが」のようなクッション言葉は、話の内容には関係ありませんが、適度に入れることで丁寧な印象を与えます。
また、「ですよね」と「でしょうか」といった細かな言い方の違いでも、印象は大きく変わります。
トークスクリプトを作成する際も、 語尾に細かなニュアンスを組み込み、そのまま読むだけでいいレベルまで書きましょう。
組織内で話し方を統一することで、全体の営業パフォーマンスの安定にもつながります。
定期的に見直し改善する
トークスクリプトは、常に見直しや改善をし続ける必要があります。テレアポのターゲットとなる相手の反応は、想定と同じになるとは限らないからです。
日々のテレアポ営業の過程と成果を検証しましょう。
うまくいったケースのトークを取り入れることで、ノウハウを共有することにもつながります。
検証には、一部を変えた2種類のトークスクリプトを使って、どちらが効果的かを見極めるABテストが有効です。
テレアポのトークスクリプト例文
トークスクリプトを作成する際のポイントを踏まえて、テレアポの台本を作成しましょう。
基本となる例文だけでなく、個人と法人相手のトークスクリプトに使える例文やポイントも解説します。
テレアポのターゲットに合わせて、ぜひ参考にしてください。
トークスクリプトの基本形
テレアポにおけるトークの流れに沿って、例文を紹介します。
あいさつや導入などのフロントトークでは、相手に安心と興味を与えることが重要です。堅苦しくないあいさつに続き、会社名・端的な業務の内容・名前を伝えましょう。
- おはようございます。〇〇のサービスを提供しております、〇〇会社の〇〇と申します。
- お世話になっております。私、株式会社〇〇の〇〇と申します。突然のお電話で申し訳ありませんが、〇〇様にご案内したいお話がありましたので、お電話させていただきました。
本題は、以下の流れで説明するのがおすすめです。
- サービスの概要
- 相手にとってのメリット
- 内容の詳細
- もう少し詳しいお話をさせていただきたいのですが、〇日と〇日でしたらどちらがお時間取りやすいでしょうか?
- 明日の〇時か〇時でしたらお伺いできるのですが、どちらがご都合よろしいですか?
個人相手のトークスクリプト例文
個人の顧客を相手にしたテレアポの場合は、法人に営業する場合と比べて、すぐに電話を切られてしまうリスクが高くなります。そのため、すぐに電話を切られないための工夫が大切です。
- 〇〇のサービスについてご案内していたのですが、30秒で終わるアンケートだけでもよいので協力していただけませんか?
- ひとつだけ簡単な質問に答えていただけませんか?
- 〇〇人(具体的な数字を使うのがポイント)のお客様に使っていただいているサービスをご案内しているのですが、数分お時間よろしいでしょうか?
法人相手のトークスクリプト例文
法人の顧客を相手にした場合の例文を紹介します。
断られた場合には、別の提案をすることや資料を送る提案などを加えることも有効です。- お世話になっております。私、〇〇会社の〇〇と申します。弊社の〇〇サービスが御社のコスト削減につながると考え、ご紹介したくお電話させていただいたのですが、〇〇のご担当者様はいらっしゃいますでしょうか?
- そうでしたか、承知いたしました。それでしたら、〇〇についてはお困りではないですか?
- そうですか。それではもしよろしければ、資料だけでも送らせていただけないでしょうか?
テレアポ獲得率を上げるトークのコツ
以下のような心理学のテクニックを活用することで、テレアポの獲得率を上げられます。
- 類似性の法則
- 相手への質問をうまく活用する
トークスクリプトに直接組み込むのもおすすめです。
さまざまな方法を試して、成果を検証しましょう。
類似性の法則
テレアポ営業において、相手との信頼関係を築くことは重要なポイントです。
類似性の法則とは、自分と共通点がある人に親近感を抱くというものです。
類似性の法則を意識して会話を進めると、相手はこちらに親近感を感じやすくなり、話を聞いてもらいやすくなるでしょう。
テレアポの場合は、話し方やペース、呼吸などを合わせるペーシングが有効です。心理学を使ったテクニックに関しては、電話営業に使える心理学テクニック|場面別のトーク例も紹介でも詳しく解説しています。
相手への質問をうまく活用する
サービスの説明をただ話すだけだと、相手が興味を持って聞いてくれることはほとんどありません。
相手への質問をうまく活用して回答してもらうことで、トークをスムーズに進められます。 悩みや課題を聞き出せれば、解決策としてサービスや商品を提案できるでしょう。
ただし、「お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」といった質問は、相手が断りやすくなってしまうため注意が必要です。
話を聞いてもらうことやアポイントを取ることは前提として会話を進めましょう。
テレアポに向き合うマインドセット
「テレアポはつらい仕事」といわれることがあります。
電話を何件もかけても断られ続けるため、徒労感を感じたり、単調な作業の繰り返しに飽きを感じたりするかもしれません。
場合によっては、ひどい言葉で断られたり、暴言を吐かれたりすることもあり、恐怖を感じることもあるでしょう。
テレアポで成果を出すためには、 ポジティブなマインドセットを持つことが重要です 。
適切なマインドセットによって、心へのダメージを緩和することができます。
トークスクリプトがあると心強くなる
トークスクリプトが手元にあることで、 心に余裕を持つことができ、前向きにテレアポに取り組むことができます 。
トークスクリプトを身に付けておけば、会話の流れが逸脱することなく商談を進められるでしょう。
部署全体で作成されたトークスクリプトには、いくつもの問答例が盛り込まれており、成約に至ったときのノウハウが共有されています。
マインドセットを保つという意味でも、トークスクリプトは用意しておきましょう。
営業は顧客のためになることと考える
テレアポで成果が出ない状況が続き、相手の反応が悪かったりすると、「迷惑行為」をしていたかのような気持ちになることがありますが、決してそんなことはありません。
営業は自社の商品・サービスをPRすることですが、 顧客がそれを利用することで問題解決につながるので、双方にとって利益になる行為といえます 。
テレアポをしていて負の感情が湧き上がってきたら、もう一度自社の商品・サービスを学び直してみましょう。
自社商品への自信を深めることで、営業への自信を取り戻すことができることがあります。
営業は顧客のためになることなのだと信じ、プライドを持って電話に向き合うことが大切なのです。
達成可能な目標を設定する
テレアポでは、目標を設定して業務の効率化を図ります。
このとき設定される目標をKPI(重要業績評価指標)といいますが、架電数、コンタクト率、成約率などがあります。
自分なりのKPIの目標設定が高すぎると、達成できなかったときにモチベーションを低下させてしまうことが予想されます。
目標を達成可能なレベルに設定することで、 小さな成功体験を重ねることができ、ひとつひとつ自信を深めていくことにつながるでしょう 。
達成できた目標の数値を根拠にPDCAを回していきます。
この過程を繰り返すことで、スキルを伸長させていくこともでき、ビジネスパーソンとしても成長していくことになるのです。
テレアポの効率を上げるツール
トークスクリプト以外にも、テレアポの効率を上げるツールはさまざまあります。
本記事では、以下のツールについて解説します。
- テレアポリスト
- List Navigator.
トークスクリプトの導入を検討しているのであれば、テレアポ業務に適した他のツールについても確認しましょう。
テレアポリスト
テレアポは決して成功率が高い営業スタイルではないため、成果を出すには数をこなす必要があります。
ターゲットを絞ってまとめたテレアポリストは、 データの蓄積もでき、テレアポの効率を上げることにつながります。
顧客のデータだけでなく、案件や目標も管理できるでしょう。
テレアポリストの作成に関しては、テレアポリストの作成方法|リストの定義や注意点も紹介で詳しく解説しています。
List Navigator.
引用:List Navigator.
List Navigator.は、アウトバウンドに特化したコールセンターシステムで、発信業務を行っている企業におすすめのサービスです。
以下のようなさまざまな機能があります。
- オペレーターの待機時間を削減するプレディクティブ発信
- 全通話を録音
- トークスクリプトの共有
- 音声解析やオペレーターの分析
機能を取捨選択できるので、カスタマイズして使用することも可能です。
トークスクリプトを作成してテレアポの効率化を図ろう
テレアポを効率化して成果を上げるには、自社のセールスポイントをまとめ、相手に合わせて対応できる複数のトークスクリプトを作成することが重要です。
トークスクリプトの完成度が成果を大きく左右するとも言えるので、実際にテレアポ業務で活用して改善を重ねましょう。
また、List Navigator.のようなツールを活用することで、よりテレアポの効率化を図れます。
トークスクリプトを共有することもできるので、導入を検討してはいかがでしょうか。
■合わせてよく読まれている資料
「営業効率をアップさせるトークスクリプト作成法」も合わせてダウンロードいただけます。