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2022.04.30更新

コールセンターの稼働率とは?KPIや適切な稼働率を保つコツを紹介

コールセンターを適切に運営していくには、オペレーターの人材確保、対応品質の向上、適切な人員配置など難しい課題がたくさんあります。

しかし、それらの問題の中には、 オペレーターの稼働率、占有率を測定・調節すること で解決できるケースも少なくありません。
コールセンターにおけるオペレーターの稼働率、占有率の計算方法と稼働率を適切な割合に保つ方法を知れば、業務の効率化が期待できます。

コールセンターの運営にお困りの方や業務の滞りを解消したい方は、ぜひ最後までご一読ください。

テレアポ_CTAデザインリード文下

コールセンターの稼働率とは

コールセンターの稼働率とは、勤務時間内において「稼働時間」が占める割合のことです。

コールセンターのオペレーター稼働時間には、通話時間だけなく、待機時間や通話後の処理時間も含まれます。

オペレーターが「オペレーター業務に就いている時間」というとわかりやすいでしょう。
基本的にオペレーター業務以外の休憩やミーティング、面談、研修などの時間は稼働時間には含まれません。

ただし、稼働率が高ければよいというわけではありません。

 ひとりのオペレーターの稼働時間が多いと、それだけそのオペレーターが業務に集中しているということになり、品質の低下やオペレーターのスキル差が生じる可能性があります。 

そのため、稼働率を適切なレベルに保つことが重要なのです。

コールセンターの稼働率に関するKPI


コールセンターに関するKPIの項目は多くのカテゴリーがあります。
そもそも、KPIとは「Key Performance Indicator」を略した言葉で、重要業績評価指標という意味になります。

つまり、目標を達成するための必要なプロセスを数値化したものです。
コールセンターの場合、 受電に対してどの程度対応できているかを数値化することで、顧客満足度の向上や業務効率の改善を実現します。 

コールセンターの稼働率に関連するKPIには「応答率」や「占有率」があります。
「応答率」とは接続品質(つながりやすさ)、「占有率」とは生産品質(速さ)に関するKPI項目です。

どちらも稼働率と同様に、コールセンターの生産性を可視化するための重要な指標といえるでしょう。

コールセンター_CTAデザイン記事中

稼働率と占有率の違いは?

「稼働率」とは、勤務時間におけるオペレーター業務時間の割合を示します。
一方の「占有率」とは、オペレーター業務時間のうち、直接的にお客様の対応に要する時間の割合を示すものです。

稼働率に含まれる待機時間は、コールセンターの役割である「お客様の問い合わせに対応する」ために、やむなく発生する時間であり、直接的にお客様の対応をしている時間ではありません。

それに対して、占有率はオペレーター業務時間のうち、オペレーターが実際に電話対応をしている時間を算出します。
待ち時間の長さによって稼働率の高さが変動するため、 稼働率と占有率の高さは必ずしも比例するとは限りません。 

稼働率の計算方法

稼働率の計算は 「オペレーター業務に就いている時間」を勤務時間で割ること により得られます。
まずは、対象となる稼働時間を列挙してみましょう。

  • 入電待機時間
  • お客様と話している時間
  • 電話を保留して調査、連絡、確認をしている時間
  • お客様との電話が終了し、後処理をしている時間

以上4つがオペレーターの稼働時間です。
これを合計して勤務時間で割れば稼働率が計算できます。

以下に計算例を示します。

  • 入電待機時間 79分
  • お客様と話している時間 188分
  • 電話を保留して調査、連絡、確認をしている時間 32分
  • お客様との電話が終了し、後処理をしている時間 48分
  • 勤務時間は420分

オペレーター業務の時間の合計は勤務時間以外を合計した347分、勤務時間の420分で割ると0.82619、この数値を%で表した83.2%が稼働率となります。

なお、コールセンターによって計算方法は異なります。
オペレーターがログインしていた総時間数を「勤務時間」として計算するケースや、トイレなどで離席していた時間を引いて計算するケースが見られます。

この場合、オペレーターが休憩、離席、業務終了時に必ずログオフすることが絶対条件となりますので注意が必要です。

占有率の計算方法

占有率とはオペレーター業務時間の中で、 直接的にお客様の対応のために費やしている時間の割合 を示すものです。
計算の対象には以下の3点が用いられます。

  • 入電待機時間
  • お客様と話している時間
  • 電話を保留して調査、連絡、確認をしている時間
  • お客様との電話が終了し、後処理をしている時間

稼働率の例を、そのまま使って計算してみると以下のようになります。

  • 入電待機時間 79分
  • お客様と話している時間 188分
  • 電話を保留して調査、連絡、確認をしている時間 32分
  • お客様との電話が終了し、後処理をしている時間 48分

オペレーター業務の時間の合計が347分、占有時間の合計が268分、占有時間をオペレーター業務時間で割った占有率は77.2%です。
入電待機時間が増えるほど分母が大きくなるため、稼働率は小さくなります。

稼働率の目安

コールセンターにおける稼働率の一般的な目安は以下の通りです。

  • 70%未満:人員配置見直しライン
  • 80~85%:適正ライン
  • 85~90%:注意ライン
  • 90%以上:危険ライン

稼働率は 80~85%が適正ライン といわれています。

稼働率が80%を切っている場合は入電に対してオペレーターが多すぎる、70%以下の場合は明確に余剰人員がいることを示しています。
無駄な人件費を使っている可能性が高いので改善が必要です。

一方で85%を越えていると入電に対しオペレーターが少なすぎると考えられます。
90%を越えるとオペレーターの負担が高くなりすぎてしまい対応品質の低下、多くの離職につながりかねません。

離職が発生すると、更にオペレーターの負担が増してしまい、入電した顧客が長時間待たされることになり、状況がどんどん悪化してしまいます。
稼働率85%以上は早急な対応が必要なラインです。

無理のない稼働率を実現するには

稼働率が適性範囲を逸脱してしまった場合の対応策としては以下が代表的なものです。

  • 適切な人員数を配置する
  • ステータス管理を徹底する
  • 待機時間を教育に充てる
  • ITシステムを導入する

先に述べたように、人員配置を見直すことが挙げられます。
また、ITシステムを導入してオペレーターの状況を厳密に管理・把握し、待ち時間の多いオペレーターに対しては教育を実施するとよいでしょう。

適切な人員数を配置する

稼働率を適性範囲にするには最も簡単な方法ですが、「では適切な人数はどれ位なのか」という問題が残ります。
それを割り出すには 1時間、1日、1か月単位でオペレーターが1つの入電処理にかかる時間を測定し平均値を把握する 必要があります。

またコールセンターへの入電数は季節的な要因や新製品の発売などにより変わりますが、それぞれのタイミングでの平均入電数、時間帯による推移も把握しておく必要があります。
これらの要素を把握しておけば、その時点で必要となるオペレーターの数を割り出すことができ、適切なシフトを組むことも可能になります。

また、新人オペレーターは教育が必要なので、その教育期間も計算に入れておきましょう。

ステータス管理を徹底する

稼働率を厳密に割り出すには「今、どのオペレーターは何をしているのか」というステータスを正確に把握する必要があります。
主なステータスとしては 「未稼働」「稼働・入電待ち」「稼働・対応中」「休憩中」(決められた時間の休憩中)「休憩・小休止」(トイレタイム等) といったところが代表的なものです。

どのように管理するかはコールセンターの規模にもよりますが、大規模であればシステムの導入、小規模であれば人的な管理で間に合うこともあります。

ステータス管理で注意すべき点は、煩雑にしないことです。
管理者は、ついステータスを細かく設定しがちですが、ステータスを細かくすればするほどオペレーターが混乱し正確さを損なう恐れがあるためです。

待機時間を教育に充てる

コールセンターへの入電は時間帯により多い時間帯と少ない時間帯が出ます。

コールセンターとしては多い時間帯に合わせてオペレーターの全体人数を確保せざるをえませんが、多い人数でシフトを組むと、入電の少ない時間帯ではオペレーターの待機時間が生じます。
このような待機時間を教育時間に充てる、という方法があります。

研修やミーティングを行う、面談を行うという方法もありますが、近年では 着席したまま学習できるツール を用意しているところもあります。
教育を進めることでオペレーターのスキルの均一化と質の向上につながり、顧客満足度の向上効果も期待できます。

コールセンターの業務改善について、より詳しく知りたい方は「コールセンターの業務改善のポイントと手順、成功事例を紹介」もご覧ください。

ITシステムを導入する

現在では、コールセンターの業務改善を目的としたようなシステムが多数用意されています。
代表的なシステムは以下の通りです。

PBXとは
Private Branch Exchangeの略語で、日本語では「構内交換機」と呼ばれます。入電してきた電話はまずPBXが受信します。
CTIとは
CTIとはcomputer telephony integration を略語化したもので、入電をコンピューターで自動的に制御するシステムです。
CRMとは
CRMとはCustomer Relationship Managementを略語化した物で日本語では「顧客関係管理」と呼ばれます。CTIと連携させると、入電してきた顧客の情報をオペレーターへ自動表示できるようになります。
SFAとは
Sales Force Automationを略語で、日本語では「営業支援システム」と呼ばれます。営業活動における生産性向上や効率化を支援するのが目的で、CRMやCTIと連携させることで、お互いの情報を共有できるようになります。
FAQとは
FAQは「よくある質問」という意味です。FAQをシステムとしてまとめたものをFAQシステムと言い、コールセンターでは顧客の質問に対しFAQシステムで検索して回答を得る用途に使うことができます。

大規模なコールセンターほど上記のようなシステムの導入は大きな効果を生みます。

例えば、PBXを導入すると 顧客の待ち時間を減らすことができます。 

待ち時間を減らせれば、コールセンターの稼働率が向上するだけでなく、顧客満足度も向上するメリットがあります。

各々のシステムを導入して、できることは以下の通りです。

システム 特徴
PBX ・受電時に対応できるオペレーターの空きが無い時に、自動的に「少々お待ち下さい」などのアナウンスを流す機能
・一定の時間以上に待たされている入電があると、自動的に管理者にサインが出されて管理者が対応するという機能
・受付時間の設定をしておくと、時間外の入電に対し自動的に時間外である旨をアナウンスしてくれる機能
CTI ・ACD機能で、入電の内容により適切なオペレーターに自動的に振り分け
・当日2回の架電があった場合、前回対応したオペレーターに優先的につなぐ
・通話録音機能で顧客とオペレーターのやり取りを自動録音
・稼働状況モニタリングで、オペレーターの稼働状態を一括管理
・通話モニタリングで、入電者に気づかれずに管理者も通話の内容が把握できる
CRM ・顧客情報の一元化と共有
SFA ・営業活動の分析や顧客管理、見込み管理
・営業活動の方向性や手法の決定
・新たな顧客や市場の開拓
FAQ ・よくある質問やナレッジを蓄積し、顧客との情報共有

上記に挙げたシステムの中でも、   CTIは電話とコンピューターを連携できるため導入必須といっても過言ではありません。 

コールセンターの対応は多岐に渡り、オペレーターのスキルが問われます。
顧客も早く疑問や悩みを解決したいのに、架電するたびにオペレーターに同じ説明をしたり、オペレーターの対応が不慣れだったりするとクレームや顧客満足度の低下につながるかもしれません。

管理者側も稼働状況モニタリングや通話モニタリング機能を利用すれば、オペレーターの稼働状況を逐一把握できるので、業務の効率化が図れます。

このように、CTIはオペレーターの稼働率を改善するのに非常に役立ちます。

CTIシステム「List Navigator」には、架電リストの中から複数の番号に同時発信し、繋がった番号をオペレーターに繋ぐという機能があります。
この機能を利用することで不在コールを減らし、効率的に架電を行うことができます。

コールセンター業務の効率化を実現するには欠かせないCTIの導入をご検討でしたら、ぜひList Navigator.の資料請求をお申込みください。

CTIについて、より詳しく知りたい方は「CTIとは?システムの仕組みと導入のメリット」を併せてご覧ください。

まとめ コールセンターの稼働率を知り、業務の効率化を実現しよう

コールセンター業務では、稼働率と占有率という2つの割合が指針として用いられます。

稼働率と違い、占有率は実際に顧客応対をしている時間であるため、占有率が高すぎてしまうとオペレーターに過度な負担がかかっていることになります。
そのため、 稼働率と同様に占有率を計算し、適度なレベルに維持すること が必要です。

占有率の計算には、入電待機時間、通話時間、電話を保留・調査・連絡・確認の時間、通話後の処理時間が必要となるため、正確に把握するためにはITシステムを導入することをおすすめします。

Scene Liveが提供しているアウトバウンド向けコールセンターシステムの「List Navigator.」は、1,900社もの企業で導入され、非常に高い支持を獲得しています。
オペレーターの稼働状況を分析・可視化することで、業務の効率化が期待できます。

無料トライアルや資料請求、導入に際してのお問い合わせも随時受け付けています。