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コラム- COLUMN -

2024.12.27

CTIで顧客管理ができる?連携するメリットやおすすめのソフト・システムを紹介

コールセンターにおける顧客管理は、重要な仕事のひとつです。

CTIの導入により、 顧客管理だけでなく業務全体の効率化を図れるでしょう。 

「CTIシステムと顧客管理について詳しく知りたい」「CTIシステムを導入して顧客管理を効率化したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、以下の内容を解説します。

  • 顧客管理に役立つツール
  • CTIとCRMについて
  • CTIによる顧客管理のメリット

また、CRMと連携して顧客管理がしやすいCTIシステムも紹介します。

CTIシステムの活用で顧客管理を効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。

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導入時3つのチェックポイント

顧客管理とは

ビジネステクノロジー、文書管理システム、ストレージバックアップのコンセプト。管理者と開発チームの作業を示すイラスト。
顧客管理とは、 顧客に関する名前や連絡先などの情報を管理することを指す言葉です。 

最近では、顧客の基本情報だけでなく、顧客との関係の管理も主流となっています。

どのような項目を管理するのか、どのいった形で管理するのかは企業によって異なり、いかに効率的に管理し、効果的に活用するかが重要です。

顧客管理の重要性や、管理すべき項目を紹介します。

顧客管理の重要性

近年、人口減少やインターネットの普及などにより、新規顧客を開拓する難易度やコストが上がっています。

そのため、 一度つながりを持った顧客を適切に管理することは企業にとって大きな財産となります。 

顧客管理を行うメリットは、以下の通りです。

  • 電話番号と顧客情報を結び付けて顧客からの問い合わせへの応対をスムーズにする
  • 応対の品質を向上させて顧客満足度を高める
  • 顧客を分類してニーズに合わせたアプローチができる
  • 顧客を分析して商品やサービスの改善が図れる

企業が成長するためには、過去の活動を振り返って改善し続ける必要があります。

顧客情報を適切に管理・共有して分析することは、必須のプロセスでしょう。

管理項目

顧客管理とは、 顧客に関する以下のような項目を管理することを言います。 

  • 氏名
  • 年齢
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 接触履歴

接触履歴とは購買や問い合わせの履歴、マーケティング活動に対する反応など、顧客との関係性に関する情報です。

問い合わせや営業などで接点がある場合は、その内容も細かく記録するとよいでしょう。

重要なポイントは、なぜその項目が必要なのかを理解することです。

具体的な活用方法をイメージして、適切な項目を管理しましょう。

コールセンターの顧客管理に役立つシステム・ツール

人工知能(AI)ロボットと人々のアイソメトリックイラスト。
以前は紙媒体で管理を行っていましたが、近年はシステムやツールの活用が主流となっています。

紙媒体での管理と比べて、データの入力や分析を効率的に行えるでしょう。

コールセンターの顧客管理に役立つシステム・ツールとして、本記事では以下の3つを紹介します。

  • CTI
  • CRM
  • エクセル

組み合わせて活用したり、顧客の属性によっていくつかに分けて管理したりすることも有効です。

それぞれの 特徴を理解して、自社に合った方法を選択しましょう。 

CTI

CTIは「Computer Telephony Integration」の略です。

電話やFAXとコンピューターシステムを連携させ、さまざまなコールセンター業務を効率化できます。

具体的には入電時に顧客情報を表示したり、電話対応をしながら顧客情報をパソコンに入力して顧客管理に役立てたりできるシステムです。

ほかのシステムと連携できるため、 必要な機能を拡張しながら活用できるでしょう。 

システム上で情報を共有しやすいといったメリットもあります。

CTIに関しては、CTIとは?システムの仕組みと導入のメリットでも詳しく解説しています。

関連記事:CTIとは?基本機能や種類・導入のメリット・デメリットをわかりやすく解説!

CRM

CRMは「Customer Relationship Management」の略です。

顧客関係管理システムとも呼ばれており、 顧客情報を一元管理できるシステムです。 

顧客管理に特化したシステムのため、情報の蓄積やデータの分析といった機能が充実しています。

コールセンターの場合は、CTIシステムと連携することでより効果的に活用できるでしょう。

コールセンター向けのCRMに関しては、コールセンター向けCRMとは?導入メリットや選び方を紹介でも詳しく解説しています。

エクセル

エクセルによる顧客管理も可能です。

エクセルは無料で使えるツールであり、操作も簡単なため誰でも扱いやすいといったメリットがあります。

コールセンターの顧客管理で活用する場合は、顧客の属性ごとにシートを分け、できる限り項目を絞って管理するとよいでしょう。

管理する項目が多いと、入力に手間がかかり、入力ミスのリスクも高まります。

また、エクセルには以下のようなデメリットもあります。

  • 複数人で同時に編集ができない
  • セキュリティ性が低い
  • 情報のメンテナンスやアップデートが難しい
 必要に応じて、CTIやCRMといったシステムの導入を検討しましょう。 

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導入時3つのチェックポイント

CTIシステムの種類

CTIシステムは、 以下の2つに導入形態が分かれています。 

  • オンプレミス型
  • クラウド型

それぞれにメリットとデメリットがあるため、CTIシステムを導入する前に理解しましょう。

オンプレミス型CTI

オンプレミス型のCTIは、 自社でサーバーを設置してシステムを構築する形態です。 

メリット デメリット
拡張性が高く、機能を追加しやすい 機器の設置に手間や時間がかかる
セキュリティ性が高い 初期費用が高い

手間やコストがかかる分、自社の業務に合わせて機能をカスタマイズしやすいのがオンプレミス型の特徴です。

ある程度大きな規模で業務を行っているコールセンターや、業務の拡大が予測される場合におすすめと言えるでしょう。

クラウド型CTI

クラウド型は、 業者が管理しているサーバーをインターネット経由で利用する形態です。 

メリット デメリット
導入に時間がかからずすぐに利用できる 拡張性が低い
初期費用が安い セキュリティ性が低い

システムの導入や運用のコストを抑えられる点が、クラウド型の特徴です。

中小規模のコールセンターにおすすめと言えるでしょう。

CTIとCRM(顧客管理システム)を活用する方法

サーバー、コンピューター、クラウドを使用したWebホスティングサービスの概念を表す3Dデザインのベクターイラスト。
コールセンターにおける顧客管理を効率化するためには、 CTIとCRMの機能を同時に活用することがおすすめです。 

システムを活用して顧客管理を行うには、2つの方法があります。

  • 顧客管理の機能を有するCTIを導入する
  • CTIとCRMを連携する

システムを選ぶ際の参考にしてください。

顧客管理の機能を有するCTIを導入する

CTIのサービスによっては、CRMのような顧客管理機能が備えられているものがあります。

コールセンターにおける顧客管理は必須の業務のため、基本機能として必要と考えられているためです。

細かな情報まで管理する必要がないと考えているのであれば、 CTIに付属している顧客管理機能を活用するだけで十分でしょう。 

CTIとCRMを連携する

一方、CRM(顧客管理システム)とCTIを連携させる方法もあります。

すでにCRMを活用していて、後からCTIを導入する場合は、ほかのシステムと連携できるCTIを選ぶようにしましょう。

顧客管理に特化したCRMを活用できるため、 より高度な機能をコールセンター業務に生かせます。 

CTIで顧客を管理する3つのメリット


 CTIを使って顧客を管理するメリットは、以下の3つです。 

  • 着信時に顧客情報を瞬時に確認できる
  • 顧客情報の共有がしやすい
  • 顧客トラブルを防止できる

それぞれ解説します。

着信時に顧客情報を瞬時に確認できる

CTIで顧客管理を行っている場合、顧客から電話があった際、瞬時にその顧客の情報がパソコンの画面上に表示されます。

CRMと連携しているのであれば、基本的な情報だけでなく取引や問い合わせの履歴など、より詳しい情報を確認しながらの対応が可能です。

一人ひとりの属性に合わせた会話ができるため、 応対の品質向上にもつながり、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。 

また、顧客情報を調べる手間や時間も削減できるため、オペレーターの負担を軽減する効果もあります。

顧客情報の共有がしやすい

顧客の個人情報や取引履歴を一括管理できるため、 情報の共有がしやすくなるといったメリットもあります。 

例えば、顧客への対応が1日で終わらずに日をまたぐ場合、担当者の変更による伝達ミスに注意が必要です。

CTIによる顧客管理が適切に行われていれば、オペレーター間の連携もスムーズに行えるでしょう。

また、コールセンター以外の他部署でもシステムにアクセスできるようにすれば、社内全体での情報共有にも役立ちます。

顧客トラブルを防止できる

顧客からの着信時に顧客情報をポップアップ表示できるため、一人ひとりに合わせた会話ができます。

過去の取引や発生したクレームを事前に確認すれば、顧客とのトラブルを防止する効果も期待できるでしょう。

「前に言っていたことと違う」「前も説明したのに同じことを話さないといけない」といった顧客の不満を解消できます。

また、組織が大きければ大きいほど、ほかの担当者がすでに同じ顧客に接触していたというケースは多くなります。

CTIを活用した情報共有により、 上記のようなトラブルを防止できる点が大きなメリットです。 

CRM(顧客管理システム)と連携しやすいCTIシステム・ソフト7選

CTIには多くの選択肢があるため、 特徴や機能を比較して選ぶとよいでしょう。 

本記事では、CRM(顧客管理システム)と連携しやすいCTIシステムを7つ紹介します。

CTIシステム 特徴
List Navigator. アウトバウンド業務に特化したコールシステム
OSORA インバウンド業務に特化したコールシステム
テレアポ職人 テレアポ専用のリスト管理が可能
BIZTELコールセンター セキュリティ性が高いシステム
CT-e1/SaaS システム連携やカスタマイズが無料でできる
AmeyoJ コールセンターの課題を解決
MiiTel AI搭載のIP電話サービス

List Navigator.

List Navigator.(2024年9月時点)
引用:List Navigator.

List Navigator.は、 株式会社Scene Liveが運営しているアウトバウンド専用のコールシステムです。 

発信効率を上げる機能が数多く備えられているため、発信業務を主に行っているコールセンターにおすすめです。

  • プレディクティブ発信
  • オートコール
  • グループ発進
  • ワンクリック発信
  • 待ち呼発信
  • 再コール
  • 全通話録音
  • 通話転送

また、架電の結果を記録して比較したり、分析項目をカスタマイズできたりと、より効率的に営業活動を行うための豊富な機能が搭載されています。
架電結果をステータス別に可視化・振り返りできる機能が搭載されているため、どこにボトルネックがあるのかも特定・改善可能です。

クラウド型のサービスのため、最短3営業日で導入できる点も魅力です。

サポート体制も整っているため、初めてCTIシステムを使う企業や小規模の企業にもおすすめできます。

OSORA

OSORA(2024年9月時点)
引用:OSORA

OSORAは、 株式会社Scene Liveが運営しているインバウンド向けのコールシステムです。 

多くの機能で受電効率を上げられるため、問い合わせ対応の多い企業におすすめです。

  • 全通話の録音や履歴の管理
  • アナウンス設定
  • 着信時のポップアップ表示
  • 管理者が全席の通話状況を確認できるモニタリング機能
  • 待機・離席モード
  • 着信拒否
  • 鳴り分け機能
  • 三者間通話
  • 通話分析や統計レポート

クラウド型サービスのため、最短3営業日で導入できます。

また、OSORAは拡張性が高いのも特徴で、CRMをはじめさまざまなチャットツールとも連携しやすいシステムです。

顧客情報も共有しやすいため、電話応対の品質向上にもつながるでしょう。

テレアポ職人

クラウドサービスサスケ テレアポ職人(2024年9月時点)
引用:テレアポ職人

テレアポ職人は、 テレアポ専用のリスト管理システムです。 

CRMと比べてより簡単に使える仕組みのため、テレアポ業務に関する顧客管理を効率化できます。

以下の5つのポイントがCRMとの違いです。

  • 簡単に操作ができる
  • 電話をかけ直す時期をアラートで知らせる
  • オーダーメイド感覚で利用できる
  • テレアポ専用のリストを作成・管理できる
  • テレアポ専用の稼働集計ができる

また、サスケCTIと呼ばれる機能によってワンクリックコールや電話音声の録音も可能であり、架電効率も向上できるでしょう。

30日の無料お試し利用も可能なため、実際に使用してから導入を検討できる点も魅力です。

BIZTELコールセンター

BIZTEL コールセンター(2024年9月時点)
引用:BIZTEL

BIZTELコールセンターは、 インターネットとパソコンさえあれば始められるクラウド型のCTIシステムです。 

すでに使用している電話番号を継続して使用でき、在宅勤務やテレワークにも対応しています。

SalesforceをはじめとするCRMやSFAと連携しやすく、追加料金を払えば着信時のポップアップ表示も可能です。

また、以下のように多くの機能も利用できるため、発信業務の効率化にも役立ちます。

  • コールセンター管理機能
  • 稼働状況モニタリング機能
  • 統計レポート
  • 分析結果を簡単に見られるダッシュボード
  • パソコン上で動くソフトフォン
  • 全通話の録音
  • コールキューイング(待ち呼)
  • 音声認識とテキスト化機能
  • コールフロー表示

独自の対策によりセキュリティ性が高く、金融機関でも採用されています。

座席数に応じた課金プランとなっているため、小規模のコールセンターでも活用しやすいでしょう。

CT-e1/SaaS

CT-e1_SaaS(2024年9月時点)
引用:CT-e1

CT-e1/SaaSは、 数席の小規模コールセンターから100席以上の大規模コールセンターまで対応しているクラウド型のCTIシステムです。 

設計や開発、運用までをすべて株式会社コムデザインがワンストップ体制で行っているため、サービスを柔軟に拡張できます。

CRMやIVRなどの外部システムとの連携だけでなく、システム設定の変更やカスタマイズも無料で対応しているサービスです。

国内でもトップクラスの導入実績を誇り、継続利用率も90%以上と高い評価を受けています。

AmeyoJ

Ameyo J(2024年9月時点)
引用:AmeyoJ

AmeyoJは、 アウトバウンドとインバウンドの両機能を搭載しているCTIシステムです。 

また、CRMの機能も標準搭載しているため、顧客管理にも対応できます。

ほかにも、以下のような特徴があり、コールセンターの課題をワンストップで解決できるシステムです。

  • クラウド型のため導入や運用のコストが抑えられる
  • 電話番号をセットで提供している
  • 秒課金を採用しているため通話料金を抑えられる
  • IVRをカスタマイズして活用できる

稼働状況のモニタリングや分析もしやすいため、コールセンター業務の効率化にも役立つでしょう。

トラブルに対応するためのサポート体制も充実しています。

MiiTel

MiiTel(2024年9月時点)
引用:MiiTel

MiiTelは、 AI搭載型のコールセンターシステムです。 

IP電話(インターネット回線を活用した電話サービス)が組み込まれており、固定の電話機は不要なため、オフィスでも在宅でも同じ電話番号を使えます。

また、文字起こしと音声解析をはじめとした発信業務を助ける機能も活用できます。

  • 自動録音
  • IVRや待ち呼
  • キューイング機能

スマートフォンアプリも用意されており、外出先でも同じ電話番号での発着信が可能です。

CRMと連携できるため、顧客管理にも活用しやすいでしょう。

初期費用はかからず、1IDや単月での契約も可能です。

CTIによる顧客管理に関してよくある質問


CTIに関してよくある質問は、以下の2つです。

  • CTIシステムは自作できる?
  • 無料で使えるCTIシステムはある?
 CTIに関する理解を深めて、システム導入の際の参考にしてください。 

CTIシステムは自作できる?

CTIシステムを 自作で構築することは可能です。 

例えば、フリーソフトである顧客管理システム「Fullfree」を活用してCTIシステムを構築できます。

CTI機器の検出や設定、接続といった手間のかかる処理はFullfree側が行うため、専門知識が必要ありません。

顧客管理に関しては、エクセルやCRMシステムを活用することになります。

ただし、自作のCTIを活用する場合、機能をカスタマイズする難易度は高いです。

ノウハウがなければCTIの自作はおすすめできず、企業が提供しているシステムを利用する方がよいでしょう。

無料で使えるCTIシステムはある?

「Fullfree」や「アンソネットCTI」など、 無料プランのあるCTIシステムも存在します。 

ただし、有料のシステムと比べると席数や使える機能に制限がある場合が多いです。

また、有料のシステムでも無料トライアルを実施している場合があるため、機能を検証する使い方もあります。

初めてコールセンターにCTIシステムを導入するのであれば、無料トライアルを利用して以下の点を確認するとよいでしょう。

  • クラウドシステムのインストール
  • 初期設定の仕方
  • 操作性
  • 既存システムとの連携
  • 費用対効果

CTIシステムによる顧客管理で業務を効率化しよう


顧客管理に力を入れると、より効率的にコールセンター業務を行えます。

業務をサポートする CTIシステムを導入して顧客管理を徹底すれば、顧客満足度や成約率の向上にもつながるでしょう。 

アウトバウンド業務に特化システムならList Navigator.が、インバウンド業務に特化したシステムならOSORAがおすすめです。

どちらも拡張性が高く、CRM(顧客管理システム)と連携して活用しやすいでしょう。

また、クラウド型システムのため、すぐに導入できる点も魅力です。

サービスに興味がある方は、システムパンフレットからぜひ詳細を確認してください。

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導入時3つのチェックポイント
株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

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