3811

テレマーケティング業界の最新情報をお届け

2022.06.27更新

CTIとは?システムの仕組みと導入のメリット

企業では、製品、サービスのヘルプデスク、顧客からの問合せ対応、営業電話など、電話を多く使う業務多数があります。このような業務を効率化するためには、CTIシステムの導入が不可欠です。しかし、自社に合ったCTIシステムを導入して有効活用するには、仕組みや種類、機能を知っておかなければなりません。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント

CTIとは?

「CTI」とは、「Computer Telephony Integration」の略で、パソコンやシステムと電話を連携させる仕組みのことをいいます。
コールセンターシステムの土台のようなイメージと考えるとわかりやすいでしょう。

すでに会社内で「PBX(構内電話交換機)」「CRM(顧客管理システム)」「SFA(営業支援システム)」などを使用していれば、それらと連携させることができ、電話対応業務がさらに効率化します。

上記のうち、PBXは電話業務に直接関係します。PBXとは、会社内で電話機を使う場合に設置する電話交換機です。社内に小さな電話局を設置するようなイメージです。

PBXで電話回線のネットワークを構築することで、社内は内線、社外は外線、また部署単位で番号を割り振ることができるようになります。
内線がない場合は電話番号を持った電話機を用意しなくてはならず、社内でも通話料金が発生することになります。

CTIシステムとPBXを接続することで、着信データがCTIサーバーに送られるようになります。さらにCRMやSFAとCTIが連動されていれば、CTIが顧客情報を検索でき、オペレーターのモニターに電話をかけてきた顧客のデータを表示できるのです。

CTIシステムの仕組み

従来であれば、まずオペレーターが電話を取り、通話を開始して初めて顧客の情報を得ることができました。しかし、CTIシステムを導入した場合、顧客の情報がCRM(顧客管理システム)に登録されていれば、電話が鳴ると同時にパソコンの画面に顧客情報が表示されることになります。

これによって、受電後にヒアリングしながら顧客リストを検索し、過去の対応履歴を別の一覧から検索するというような煩雑な作業から開放され、電話応対に集中できるようになるでしょう。

CTIの種類

CTIシステムでは、どこにあるサーバーを使うかでCTIの種類が以下の2種類に分かれます。

  • オンプレミス型
  • クラウド型

自社に合ったCTIを導入前にするには、それぞれの違いについて把握しておくことが重要です。

オンプレミス型

「オンプレミス型」は自社でサーバーを設置し、そこにCTIシステムを構築して利用します。社内のネットワークで利用することになるので、高いセキュリティを保つことができます。また、自社サーバーに構築することで自社専用とすることも可能なため、自社の運用に合わせて機能をカスタマイズできるようになります。

ただし、導入に際してはカスタマイズ費用がかかるため、初期費用が高額になってしまうことあるでしょう。サーバーの運用保守も自社で行うことになるので、運用に関わる費用への考慮も必要です。

コストがかかっても自社の運用フローにシステムを合わせるという方針であれば、オンプレミス型でカスタマイズ前提での導入とするとよいでしょう。

クラウド型

「クラウド型」とは、CTIシステムをサービスとして提供している会社のサーバーを、インターネット経由で利用するタイプのシステムです。自社でサーバーを保有する必要がないため、導入と運用コストを削減することができます。

サービス申込後、登録が終わればすぐに利用することができる点もメリットに挙げられるでしょう。登録してみてとりあえず利用してみるということも可能です。

CTIシステムを早期に導入したい、自社でCTIサーバーの構築やメンテナンスを行うのが難しい、という企業におすすめです。

ただし、他のユーザーも同じサーバーを使うのがクラウド型の特徴なため、オンプレミス型のように細かいカスタマイズが難しい場合があります。また、他システムとの連携についても代表的なものに限られるなど、オンプレミス型と比べて制約があります。

CTIの料金

CTIシステムの料金としては、クラウド型がおよそ月額5,000円~10,000円/ID(席、ブース)となっています。また、初期費用や通話料の有無もあるため、月額だけでなく初期費用と、想定する通話料を含めた月額費用の両面から検討しましょう。

ただし、低価格のものは連携に制限がある場合も多いため、既存システムとの連携が可能かについてはあらかじめ確認する必要があります。

なお、オンプレミス型は顧客ごとで条件が大きく異なるため、相場情報はありません。利用人数による課金システムが多いクラウド型の場合は、オペレーターが多いとランニングコストが大きくなります。その場合は、オンプレミス型の導入を検討してみましょう。

CTIシステム導入のメリット

CTIシステム導入によって、多くのメリットが得られます。以下の観点からそれぞれ説明します。

  • 架電・受電業務の効率化
  • コスト削減
  • サービス内容の向上
  • 顧客満足度アップ

架電業務の効率化は人的コストの削減につながります。また、管理者がモニタリングすることができ、サービス内容の向上にも役立ちます。サービスが向上することで顧客満足度のアップが期待できるでしょう。

架電・受電業務の効率化

架電に関しては、電話営業などの発信業務となるため、顧客リストをもとにして効率よく発信する必要があります。CTIシステムの自動発信(オートコール)機能を利用すれば、オペレーターが1件1件電話番号を押す必要がありません。そのため、自動発信機能においてもCRMとの連携が有効です。

また、多くの顧客リストを扱う場合には「プレディクティブコール」という機能を使えば、自動発信で繋がった電話だけをオペレーターに転送することができます。この機能を活用することで、オペレーターの作業を効率化できるでしょう。

受電に関しては、顧客からの問合せや注文を受ける業務が中心となります。着信時に顧客情報があらかじめ表示する機能や、自動音声で業務担当の割り振りを行う機能などを活用すると、こちらも効率化が期待できます。

架電、受電のいずれのケースにおいても、すでにCRMを導入している企業におすすめです。

コスト削減

CTIはオペレーターの人的コスト削減にも役立ちます。受電であれば顧客1件あたりの対応時間を短縮することでコスト削減になり、削減できた時間で今まで対応できなかった数の顧客を対応することができるでしょう。

架電ではオートコール機能を活用すれば、ボタンを手動で押していた場合に比べて、約3倍も件数が増えるといわれています。ボタンプッシュ手間を削減することで、架電数が飛躍的に向上すると同時に、間違い電話の削減にも繋がるでしょう。

オペレーター数が少ない、あるいはオペレーターの長時間勤務を改善したい企業におすすめです。

サービス内容の向上

管理者は、CTIの管理画面からオペレーターの対応状況をリアルタイムでモニタリングできるようになります。オペレーター全員が経験豊富とは限らないため、複雑な問合せなどには上手く対応できないこともあるでしょう。そのような場合に、管理者がCTIでモニタリングしていると、困っているときにすぐにサポートできるようになります。

また、応対回数や通話時間、録音をしている場合には、その内容を後から確認できるため、管理者からフィードバックすることも可能です。CTIでのサポートを充実させることでサービス内容の向上に繋がるでしょう。

オペレーター経験の浅いメンバーが多い企業におすすめです。

顧客満足度アップ

CTIシステムでは、既に接点がある顧客であれば、着信と同時にオペレーターのパソコン画面に顧客情報が表示されます。これによって過去の問合せ状況を把握したうえでの対応がしやすくなります。顧客にとっても、現在の契約内容や以前の相談内容などをいちいち説明する手間がなく、スムーズに会話が進められるようになります。これらの点から顧客満足度に繋がることが期待できるでしょう。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント

CTIシステムの機能

CTIシステムの主な機能は以下の4つです。次項からそれぞれの機能について詳しく見ていきましょう。

  • CRM連携
  • ポップアップ
  • 通話録音
  • 受電の割り振り

上記以外にも、モニタリング、自動音声応答(IVR)、Q&Aなどさまざまな機能があるので、自社に必要な機能をあらかじめピックアップしておきましょう。

CRM連携

CTIは、CRM(顧客管理システム)と連携することで真価を発揮します。CRMを連携すると、受電後に電話番号をキーにして、一発検索ができます。今までのような、顧客の応対をしながら顧客リストを検索し、対応履歴を一覧から検索するといった作業がなくなるため、電話の応対だけに集中できるようになるでしょう。またオートコールの架電リストとしても、CRMを活用することができます。

ポップアップ機能

受電時に、自動で氏名、住所、電話番号などの顧客情報がPC画面にポップアップで表示される機能です。やはりオペレーターが検索する手間が省けます。CRMと連携をしておくと、購入履歴などさらに細かい情報を検索・表示させることも可能です。同一の顧客からリピート注文があるような場合には、より効果を発揮するでしょう。

通話録音

録音した通話内容を元に、話し方や言葉使いなどを振り返って具体的にアドバイスすることができます。また、通話時間や回数の数値をデータ化して、オペレーターの教育にも活用できるでしょう。
また、近年では、トラブルが発生した際に、話の内容を後から確認することができ、証拠にもなります。このような目的で通話内容を録音する企業も見られます。

受電の割り振り

受電時に対応可能なオペレーターを見つけて分配する機能です。この機能により、顧客の待ち時間を減らせるようになるでしょう。また、分配だけでなく、回線が混雑してオペレーターに繋がりにくい場合に、自動音声メッセージを流すことができます。このような場合も顧客は状況を把握することができ、いつまでも待たせてしまうことを避けられるでしょう。

まとめ

CTIシステムを導入することで、オペレーター側の作業が効率化できるようになり、顧客側は待たずにスムーズな通話が行えるようになります。自社に合ったCTIシステムを導入するには、オンプレミス型とクラウド型、架電か受電といった用途、必要なシステム連携、必要な機能など、さまざまな観点で比較検討を行いましょう。

コールセンター業務を自社で行いたい場合には、Scene Liveが提供しているインバウンド向けコールセンターシステムの「OSORA」と、アウトバウンド向けコールセンターシステムの「List Navigator.」の導入をご検討ください。両製品とも機能が充実しており、コールセンターの業務効率化に役立ちます。Scene Liveの製品は、累計2,400社の導入実績を記録し、多くの企業でご利用いただいている信頼性の高いシステムです。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント