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2022.06.27更新
クリティカルシンキングとは?必要性や基本の考え方、実践ステップを解説
クリティカルシンキングは、問題解決を円滑に進めるうえで重要な思考法です。しばしば耳にする言葉ですが、その必要性やロジカルシンキングとの違いは何かと問われると、説明ができずに困ってしまう人もいることでしょう。
本記事では、クリティカルシンキングの意味やメリットのほか、クリティカルシンキングを実践するための4つのステップについて解説しています。クリティカルシンキングを習得して、仕事の効率を上げたい人は、ぜひご参考にしてみてください。
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目次
クリティカルシンキングとは
クリティカルシンキングとは、日本語で「批判的思考」を意味する言葉です。簡単に説明すると、「本当にこれが正しいのか?」という視点を持って物事を捉えることで、より確かな結論を導き出す思考法です。「批判」という言葉がついていますが、欠点を指摘するような思考法ではありません。
例えば、自社に都合のよい論理を作っていないか、あるいは事実と意見が分離されているか、といった問いを自らに投げかけます。自分の考えを常に疑う姿勢がクリティカル思考では重要です。
クリティカルシンキングの必要性
クリティカルシンキングは、今後必要性が高まる思考法だといわれています。なぜなら、企業が事業拡大するうえで、過去の成功体験が役に立ちづらい時代だからです。
市場環境や技術革新が日々目まぐるしく変化する現代では、これまで有効だった施策が通用しなくなってきています。未知の問題に直面した際に、過去の経験や知識に頼らず、ゼロベースで解決策を考え抜く力が求められています。つまり、厳しい競争を勝ち抜くために、クリティカルシンキングは必須の思考法となってくるのです。
クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違い
ロジカルシンキング(論理的思考)とは、物事を要素ごとに分解して、筋道を立てて考える思考法です。自分の考えを相手に理解してもらうために効果的なスキルです。ロジカルシンキングでは、与えられた課題や問題について、その答えを根拠となる事柄とセットにし、論理的に説明する思考法です。一方、クリティカルシンキングでは、与えられた課題や問題自体の本質を見極め、前提から「これで良いのか?」と疑うことから始める思考法です。
クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違いは、前提とする課題・問題を検証するかしないかという点にあります。
とはいえ、どちらかの思考法が良い(悪い)というものではありません。双方を上手く組み合わせて考える力を養うことで、問題を解決する力が培われていくのです。
例えば、Aという商品の売上が10%増加したとします。その際、ロジカルシンキングでは、売上が増えた事実は事実として捉え、なぜ売上が増えたのかという要因を追求します。しかし、クリティカルシンキングでは、まず売上が増えたこと自体に疑問を投げかけ、「本当に売上が増えているのか?」と、前提となる事実を検証するところから結論を導きます。今回の例の結論として、「市場自体が縮小しており、数字上は売上が伸びたように見えただけ」という事実が明らかになれば、おのずと打ち手は変わってくるでしょう。
このように、ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの2つを上手く使うことで、課題に対して多角的にアプローチすることができ、解決策を見出していくことができるのです。
クリティカルシンキングで得られるメリット
クリティカルシンキングで得られるメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 数値データから判断できるようになる
- 物事の本質を見極められる
- 検討した内容の矛盾や漏れを防止できる
未知の問題に対して、有効な解決策を導き出せる効果が期待できます。
数値データから判断できるようになる
主観を取り除いた中立的な立場で思考するため、数値データに基づいた判断ができます。さらに、定量的な事実を根拠にするので、属人性を除いた思考ができます。過去の失敗や成功といった経験則に基づいた判断を回避するのに有効です。
物事の本質を見極められる
1度考えたら終わりではなく、本当に正しいのか?と繰り返し考えるため、物事の本質を見極められます。思考する過程では複雑に絡み合った要因が整理され、結果への影響度が低い要因はそぎ落とされます。つまり、無駄なものを取り除き、問題の本当の原因に迫ることができます。
検討した内容の矛盾や漏れを防止できる
検討の結果、導かれた結論は完璧とは限りません。チームや個人で当たり前とされていた前提条件を疑うことで、矛盾や抜け漏れが見つかることがあります。そのため、より精度の高い結論となり、問題を迅速に解決する効果が期待できます。
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クリティカルシンキングの基本の考え方
クリティカルシンキングの考え方は、以下の3点を基本にしています。
- 目的は何かを意識する
- 思考のクセがあることを前提に考える
- 考え続ける
図解で示すと以下の通りです。
クリティカルシンキングを定着させるためは、この3つの考え方を意識することが大切です。
目的は何かを意識する
「何のために考えるのか」という目的は、常に意識しましょう。論点を定めることで、不要な議論に時間を費やすことを避けられます。
先に記載した「売上が10%増加した」例でみていきます。売上が増加した理由を考えることと、売上をさらに拡大する施策を考えることは、別のプロセスが求められます。思考の目的を明らかにすることで、すばやく結果にたどり着けます。
思考のクセがあることを前提に考える
人間の思考には、人ぞれぞれのクセがあります。なぜなら、思考は過去に経験したことや学んだ知識に基づいて行われる行為だからです。
ある映画を観た感想が人によって異なるように、思考方法も人によって異なります。自分自身はどのような立場から思考を行っているかを意識すれば、違った視点で物事を捉えられます。
考え続ける
一度、結論を出した後も考え続けましょう。事業活動において、物事の正解か不正解かを判断するのが簡単ではないからです。例えば市場環境が変われば、正解だと思われた施策がうまく機能しないことも起こりえます。課題を解決する施策は、計算式のように答えが1つに決まるものではないので、考え続ける姿勢が求められるのです。
クリティカルシンキングの実践ステップ
クリティカルシンキングを実践する際は、以下の4つのステップを意識しましょう。
- 目標・ゴールを明確にする
- 前提条件が本当に正しいか分析する
- 課題を見つける
- 課題を解決するために行動する
目標・ゴールを明確にする
最初に、クリティカルシンキングの結果として得られる目標・ゴールを設定します。具体的には、何を・どれくらい・いつまでに達成するかを明確にしましょう。ゴールがあいまいなまま思考を始めると、途中で論点がズレたり、異なる結果にたどり着いたりしてしまいます。
前提条件が本当に正しいか分析する
次に、取り組む事象の前提を疑ってみましょう。「当たり前」と考えられていたことに疑いの目を向けることで、新しい発見が得られることがあるからです。違和感を抱いた点は、納得いくまで情報収集をしましょう。さらに、過去の経験をあてにしないことも重要です。主観を取り除き、事実に基づいた検証を意識しましょう。
課題を見つける
課題を見つけるには、ロジカルシンキングが有効です。抜け漏れなく要素を分岐するロジックツリーなどの手法を用いて、問題を体系的に整理して課題を抽出しましょう。
課題を解決するために行動する
最後に、課題を解決するための実行計画を策定します。誰が、いつまでに、何をするかといった具合に落とし込みましょう。実行計画は進捗を確認しつつ、着実な実行を促すようにしていきましょう。
クリティカルシンキングを鍛えるトレーニング方法
クリティカルシンキングのトレーニング方法は、日々思考することに結び付けて鍛えることが有効です。
具体的には以下の方法があります。
- 身の回りのできごとに関心を持ち、深く考える習慣をつける
- ある主張に対して、前提を疑って検証する
- 問題を体系的に分析して、仮説を立てて検証する
興味を持った新聞の記事を例文として、「だからなに?」、「なぜそうなのか?」、「本当か?」と問答することが有効です。また、ビジネス書でもクリティカルシンキングは取り上げられているので、事例を学ぶのもよいでしょう。
まとめ
クリティカルシンキングは、未知の問題に直面した際に解決策を導き出すために有効な思考法です。「本当に正しいのか?」という視点を持って思考することで、物事の本質を見極めることが可能になります。クリティカルシンキングとロジカルシンキングを併せて用いれば、論理的にも確度の高い答えを導けるでしょう。
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