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2022.06.27更新

ネットとグロスの違い|ビジネスにおける使い方や計算方法を解説

マーケティング業界の営業用語に「ネット」と「グロス」という言葉があります。意味が似通っており、間違った認識のまま使用している人も少なくありません。また、マーケティング業界以外でもネットとグロスの言葉が使われているものの、こちらも意味が異なる点に注意が必要です。

本記事では、ネットとグロスの違いとそれぞれの使い方、ビジネスシーン以外のネットとグロスの意味を解説します。いまさら誰にも聞けなくて困っていた人は、ぜひ参考にしてください。

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ネットとは


ネットとは、広告費の原価のことです。手数料は含まれておらず、広告配信にかかる費用だけを指します。本来の意味は「純量」「正味」であり、広告代理店がいう広告費はネットにあたります。

ちなみに、「ネット」という呼称だけで「インターネット」と勘違いされることもありますが、まったく別物です。

グロスとは


グロスとは、ネットが示している広告費に手数料を足したものを指します。広告代理店の最終的な売上であり、かつ顧客が最終的に支払う金額でもあります。

ネットとグロスの違いは、その料金に手数料が含まれているかいないかの違いです。この違いを理解しておかなければ、最終的な金額を算出する際にトラブルになる可能性があります。

マージンとは


ネットとグロスのほかに、「マージン」という言葉があります。マージンとは手数料のことで、ネットとグロスよりも広く使われることから意味を知っている人もいるでしょう。

ネットとグロス、マージンの関係を式で表すと次のようになります。

ネット(広告の原価)+マージン(手数料)=グロス(総額)

この式を覚えてしまえば、それぞれが別のものを指していることが分かるでしょう。予算を立てる際には、すべてを混同せずに切り分けて考えなければなりません。

ビジネスにおけるネットとグロスの使い方


ビジネスにおいて、ネットとグロスを使い分けるシーンは主に計算のときです。費用そのものを計算する際にも使用されますが、費用対効果を考えるうえでも使用されます。

それぞれの使い方と計算方法を見てみましょう。

ネットとグロスそれぞれの計算方法

ネットとグロスの計算方法は、以下の図が示す通りです。広告費を算出する際には、ネットに主軸を置く「ネット建て」とグロスを中心に考える「グロス建て」の2種類です。どちらに主軸を置いて計算するかで、マージンやグロスが変化します。なお、マージンは30%とします。

グロス建ての場合、マージンはグロスの30%が適用されるため30万円となる一方、ネット建てではネットの70万円に対してのマージンの計算になるため、21万円で収まります。日本ではグロス建てが一般的でしたが、近年は外資系企業と足並みをそろえるためにネット建てが主流になりつつあります。

単純に見積りを依頼するだけでは、どちらで計算しているのかが分かりません。価格に大きな差が生まれるため、マーケティングにおいて広告を依頼する場合は注意しましょう。

CPAを計算する場合

効果測定を計算するCPA(Cost Per Action)でもネットとグロスは使用されます。いわゆる費用対効果のことで、計算式は次のようになります。

CPA=広告費÷CV(コンバージョン)

広告費にはネットとグロスの両方を用い、2種類のCPAを算出するのが理想的です。先の表で用いた数字をもとに、CVが10件であった場合を計算してみましょう。費用対効果の目標CPAは7万円と仮定します。

  • グロス建て:100万円÷10件=10万円
  • ネット建て:70万円÷10件=7万円

マージンが上乗せされている分、グロス建てのほうが赤字になっているように見えます。しかし、だからといって完全自社運用をしても黒字になるとは限りません。仮に自社運営にしても、マージンが人件費を上回らないとは限らないためです。

目標のCPAに対して広告運用を外注するか自社運用するかを判断するには、ネットとグロスの両方を算出してみましょう。

ビジネス以外で「ネット」「グロス」が使われる場面


ビジネスシーン以外でも、ネットとグロスが使われることがあります。しかし、それぞれで意味するものが違うのです。この記事では不動産、自動車、ゴルフの3種類の「ネット」「グロス」を解説します。

不動産

不動産においては、グロスは利回り、ネットは実質利回りを意味します。主に不動産投資で使用される言葉で、5,000万円で購入したマンションから年間100万円の家賃収入が得られたと仮定した場合、100÷5,000×100で2%の利回りとなります。これがグロスです。

実質利回りとは、得られた家賃収入から固定資産税や修繕費などの必要経費を差し引いた割合を指します。上記のパターンでもろもろの必要経費が年間20万円必要となった場合、80÷5,000×100=1.6%です。この数字がネットと呼ばれます。

自動車

自動車でも「ネット値」「グロス値」という言葉で使用されます。エンジン出力の試験方法で使用される基準で、日本産業規格(JIS)で定められた、以下の条件下で算出した値をそれぞれ「ネット値」「グロス値」と呼んでいます。

ネット値
エアクリーナーやマフラーを含む、エンジンを車両に搭載したときとほぼ同じ付属装置を装備して測定する、ネット軸出力で算出された数字
グロス値
エアクリーナーやマフラーを含まず、エンジンの運転に必要な付属装置のみを装着した状態で測定する、グロス軸出力で算出された数字

現在の自動車出力は、ネット値で記載されています。より実車に近い方の数値が、カタログなどに掲載されているのです。

ゴルフ

ゴルフにおいては、スコアを示す言葉として使用されます。グロスはホールアウトした際のスコアを、ネットはグロスからハンディキャップを引いたスコアを意味しており、実力差を埋めるために設定されるハンディキャップを設定することで適用されます。

ルールにもよるものの、一般的には0~36のハンディキャップの設定が可能です。例えばゴルフ経験のあるAさんのハンディキャップが5でグロスが90であれば、ネットは85です。対してゴルフ経験のないBさんのハンディキャップが20でグロスが100であれば、ネットは80となり、Bさんが勝利するという形になります。

まとめ

ネットとグロスの違いを理解していないと、先方に手間をかけたり、損をさせたりしてしまう可能性もあります。双方の意味をきちんと理解し、計算や費用対効果の分析に役立てましょう。理解してしまえば、それほど難しいものではありません。

とはいえ、先方がネットとグロスの違いを100%理解しているとは限りません。そこで活用したいのが、Scene Liveが提供する「ZEN TALK」です。営業に特化したオンラインプレゼンが可能なシステムを搭載しており、昨今の世界的パンデミック対策にも対応しています。プレゼンする際の機材の設定や資料配布の必要性もなく、相手の顔を見ながら商談できるため、理解してもらえているかが分かりやすく、また相手の表情を読み取って臨機応変にトークを変えることも可能です。

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