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2023.01.16更新

休眠顧客の掘り起こし方法|適切なアプローチや成功事例を紹介

インサイドセールスにおいて、一度商品やサービスを購入した顧客が、その後離れてしまうといった課題はつきものです。

「顧客の新規獲得が行き詰っている」「休眠顧客の掘り起こし方がわからない」などの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、以下の内容を解説します。

  • 休眠顧客のメリットや行うべきタイミング
  • 休眠顧客の掘り起こし方法
  • 休眠顧客を掘り起こす上で重要なポイント

他にも、掘り起こしの事例やメール例文、インサイドセールスの業務を効率化するサービスも紹介します。

 休眠顧客の掘り起こしを検討している方は、ぜひ参考にしてください。 

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休眠顧客とは?

顧客管理を台帳でおこなうデメリット
休眠顧客とは 過去に一度でも商談や取引があったものの、現在は取引のない状態にある顧客のことです。 

特にインサイドセールスはスピード感があり効率のよい営業ができる分、具体的な商談には向かず、放置することで休眠顧客を増やしやすいといった特徴があります。

また、BtoBのビジネスにおいては取引金額が高額になりがちなため、検討に時間がかかってさらに休眠顧客を生み出す可能性が高いでしょう。

ただし、一度は取引がある顧客のため、新規顧客に比べて見込みはあり、掘り起こしのアプローチが有効であるとも言えます。

休眠顧客の掘り起こしを行うメリットと適切なタイミングについて、詳しく解説します。

休眠顧客の掘り起こしを行うメリット

休眠顧客は新規顧客と比べて取引の見込みが高く、コストをかけずにアプローチできます。

取引の履歴からリストアップできるため、効率よく営業をかけられるでしょう。

また、 休眠顧客を分析することで営業の課題や改善点がわかることも、掘り起こしを行う大きなメリットです。 

取引がなくなってしまった理由や原因を特定し対策することで、新規顧客の獲得にも還元できるでしょう。

休眠顧客の掘り起こしを行うべきタイミング

休眠状態が長ければ長いほど、取引の再開は難しくなります。

休眠顧客はできる限り放置せず、早めに掘り起こしのアプローチをするべきです。

長く時間が空いてしまうと、商品やサービスへの興味が薄れてしまいます。

半年や1年など、 ある程度の期間が空いた場合には一度連絡するといったルールを設けるとよいでしょう。 

ただし、休眠顧客のアプローチばかりに注力して、新規の顧客開拓をおろそかにしてはいけません。

休眠顧客を掘り起こす方法


 休眠顧客の掘り起こしに必要な4ステップは以下の通りです。 

  1. 休眠顧客を定義する
  2. 休眠顧客をセグメント化する
  3. 効果的なメッセージを考える
  4. アプローチする方法を選定する

実際のアプローチも重要ですが、事前の準備を丁寧に行うことで、新規顧客の獲得にも還元できます。

それぞれのステップを詳しく解説するので、参考にしてください。

休眠顧客を定義する

 はじめに、自社にとっての休眠顧客を定義することが重要です。 

提供している商品やサービス、考え方などによって、どの程度取引がない顧客を休眠状態と定義するかは異なるでしょう。

定義には、休眠顧客になった理由の分析も必要です。

取引や購入に至った理由やきっかけなどを分析し、どの程度の期間で休眠状態になりやすいのかを把握しましょう。

休眠顧客をセグメント化する

次に、 休眠顧客をセグメント化して、アプローチする顧客を絞りましょう。 

適切に分類することでターゲットを絞り、掘り起こしの施策にかかるコストを削減できます。

また、休眠状態になった理由を仮定できれば、より効果的にアプローチできるでしょう。

基本的には、休眠顧客は以下の2つに分類できます。

  • 取引が一度のみの顧客
  • 複数回の取引があった顧客

それぞれの特徴を解説します。

取引が一度のみの顧客

取引が一度のみで止まってしまった顧客は、 商品やサービスに満足しなかった可能性が高いと考えられます。 

例えば、新規購入の特典やキャンペーンなどを行っている期間中の購入であれば、商品やサービス自体への関心が低く、掘り起こしは難しいと判断できるでしょう。

複数回の取引があった顧客と比べると、休眠状態になった理由の分析も難しく、優先順位は低い顧客です。

複数回の取引があった顧客

複数回の取引が過去に合った顧客は、 商品やサービスは気に入っており不満はなかった可能性が高いと考えられます。 

離反した時期と状況を照らし合わせることで、休眠になった理由を分析しやすいでしょう。

例えば、顧客のライフスタイルやビジネススタイル、考えなどの状況が変わったのかもしれません。

少なくとも購入していた時期は商品やサービスに満足していたと考えられるため、アプローチ方法を検討すれば掘り起こしの可能性がある顧客です。

効果的なメッセージを考える

休眠顧客をセグメント化した後は、 それぞれの離反理由を推測し、原因を解消するためのメッセージを考えることが必要です。 

本記事では、以下の原因に対応したメッセージを紹介します。

  • 不満のあった顧客
  • 忘れている顧客
  • 考えに変化のあった顧客

休眠顧客の中には、いくらアプローチしても意味のない顧客も含まれています。

重要なのは、確度の高い顧客に効率よくアプローチすることです。

不満のあった顧客

 商品やサービスに不満を持つ顧客にも、さまざまな原因が考えられます。 
  • 商品やサービスで期待している効果が得られなかった
  • 商品やサービスの理解不足で不満を感じている
  • 価格に不満がある

もう一度商品やサービスのメリットや使い方を説明することは、有効なアプローチとなるでしょう。

また、不満の理由に関して顧客に実際にヒアリングするといった方法もあります。

失礼のない方法で意見や不満を聞き出せれば、サービス改善のためのデータとしても活用できます。

忘れている顧客

商品やサービスの存在を忘れていることが原因となって、休眠顧客になってしまうことも考えられます。

その場合は、 過去に購入や取引があったことを思い出してもらうメッセージを発信するとよいでしょう。 

例えば、「以前〇〇の商品・サービスをご利用いただき、ありがとうございました。その後いかがですか?」といったあいさつだけも有効です。

また、商品やサービスの写真や映像を送ることで、視覚的なアプローチにもなります。

考えに変化のあった顧客

ライフスタイルやビジネススタイルの変化に伴い、休眠顧客となるケースも考えられます。

商品やサービス自体に原因がない場合もあるため、 掘り起こしの効果はあまり期待できません。 

別の商品やサービスを提案できる場合は、以前の取引を理由にアプローチすることも可能です。

複数回の取引があった顧客であれば、商品やサービスをよく理解していると考えられるため、友人を紹介してもらうキャンペーンの企画や紹介が有効でしょう。

アプローチする方法を選定する

効果的なメッセージと共に、 アプローチする方法を選定しましょう。 

代表的な3つの手段を紹介します。

  • 電話
  • メールやDM
  • 飛び込み営業

効果や費用、労力などの面でメリットやデメリットがあるため、それぞれ解説します。

電話

一人ひとりに電話をかけて行う休眠顧客の掘り起こしには、通信費と人件費がかかります。

手間をかける分 直接会話ができるため、相手の反応に合わせた柔軟なセールスが可能です。 

休眠状態になった原因を聞き出せれば、今後の改善にもつながるでしょう。

オートコールのシステムを導入している場合は、一斉発信による効率的なアプローチも可能です。

オートコールに関しては、オートコール(IVR)とは?システムの仕組みと導入メリットを解説でも詳しく解説しています。

メールやDM

一度文面を考えさえすればよいため、 あまり負担のかからないアプローチ方法です。 

メールは読んでもらえない可能性が高く、DM(ダイレクトメール)は送るのにコストがかかります。

紙の実物で届くため、効果としてはDMの方が高いと言えるでしょう。

休眠顧客のセグメントや離反の原因によって、使い分けるのがおすすめです。

あまり期待度の高くない顧客には、コストをあまりかけないメールでアプローチして反応を伺うとよいでしょう。

飛び込み営業

飛び込み営業は、BtoBのビジネスでは有効なアプローチ手段です。

実際に訪問することで、電話やメール、DMと比べて話を聞いてもらえる可能性は格段に高くなります。

ただし、アプローチには大きなコストがかかるといったデメリットもあります。

営業の担当者のスキルも結果を大きく左右するため、 アプローチする顧客の選定と事前の準備を丁寧に行いましょう。 

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休眠顧客の掘り起こしで重要なポイント


休眠顧客の掘り起こしは、上記で解説した4ステップで行うことがおすすめです。

その他に、休眠顧客を掘り起こす上で重要なポイント2つを紹介します。

  • 顧客の管理を徹底する
  • 顧客との接点を増やす

また、 基本的には、新規の顧客獲得を第一優先とすることも重要なポイントです。 

「休眠顧客へのアプローチは本当に今必要か」については常に検討するようにしましょう。

顧客の管理を徹底する

休眠顧客の掘り起こしを行うためには、顧客情報を活用する必要があります。

最新の情報がそろっていなかったり、過去の取引がまとめられていなかったりする場合は、まずは情報の見直しと改善が必要です。

普段から顧客管理を徹底しておきましょう。

エクセルでも管理できますが、 以下のようなツールを使うと、より簡単に質のよい顧客管理が可能です。 

  • CRM(顧客管理システム)
  • SFA(営業支援ツール)

顧客管理の方法に関しては、CTIシステムで効率的に顧客管理!活用方法やおすすめシステムを紹介でも詳しく解説しています。

顧客との接点を増やす

休眠顧客は現在は取引のない顧客です。

電話やメールなどへの反応は低く、 同じアプローチを続けても効果はあまり期待できないでしょう。 

違う手段を用いてのアプローチを試したり、別の商品やサービスを紹介したりするなどで、顧客との接点を増やす工夫が必要です。

休眠顧客を長く放置することなく、適宜アプローチを続けることが取引を再開してもらうためのポイントとなります。

休眠顧客の掘り起こし事例


実際に休眠顧客の掘り起こしを行う場合、どのようなやり方が成功につながるのでしょうか。

 掘り起こしの事例2つと、メールの例文を紹介します。 
  • 電話を使った掘り起こし事例
  • 価格への不満を解消した事例
  • 休眠顧客の掘り起こしに使えるメール例文

電話を使った掘り起こし事例

電話による休眠顧客の掘り起こしは、直接会話ができるため、相手の反応や離反理由に合わせた柔軟な提案ができるといったメリットがあります。

原因をうまく聞き出し、 顧客のニーズに合わせたアプローチができるとよいでしょう。 

DMやメールを先に送付し、お知らせとして電話で案内の情報を補足するやり方が、成功事例として数多くあります。

また、オートコールによる一斉発信での案内が、購入自体を忘れている顧客に対してのアプローチとして機能しているケースもあります。

価格への不満を解消した事例

商品やサービスの値上げ時期から離れてしまった顧客は、原因が価格への不満である可能性が高いと推測できます。

そのような休眠顧客に対しては、 クーポンやキャンペーンなどによるお得感をアピールすることが有効です。 

案内を行っている人限定で受け取れるクーポンの配布によって、価格への不満を解消した事例もよくあります。

競合他社の商品やサービスとも比較して、価格の不満を解消することで休眠顧客が戻る可能性が高まるでしょう。

休眠顧客の掘り起こしに使えるメール例文

休眠顧客に対するメールでのアプローチは、以下のようなポイントを押さえましょう。

  • はっきりわかりやすくインパクトのある件名
  • 可能な限り離反の原因を解消する案内
  • 顧客に行動してもらう工夫

もし以前と商品やサービスの内容が変わっている場合は、紹介する文言やホームページへのリンクを載せるとよいでしょう。

特に重要なのは、 顧客に再検討して行動してもらうことです。 

おすすめのメール例文を以下に紹介します。

  • 「以前ご愛用いただいていた〇〇に新機能が追加され、より使いやすくなりましたのでご案内します。」
  • 「ご購入から1年が経過したお客様に、〇〇といったキャンペーンを実施中です。」
  • 「資料請求はこちらから簡単にお手続きいただけます。」

適切な方法で休眠顧客の掘り起こしを図ろう


 休眠顧客の掘り起こしは、適切な段階を踏んで行うことが重要です。 

休眠顧客の分析を丁寧に行うことで、業務の成果を上げ、効率化も図れるでしょう。

また、インサイドセールスはサービスを活用することでもより効率化を図れます。

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