2024.09.26
CTIの価格は何で決まる?選び方のポイントを押さえよう
CTIの導入を考えるとき、気になることのひとつに価格があります。
「費用がかかるから導入を敬遠している」「なぜこんなに費用がかかるのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、 CTIの価格を決める要素や価格体系について 解説します。
さらに、価格に見合った効果を生み出すために知っておきたい失敗例と選び方のポイントについても紹介します。
内容にも価格にも納得できるCTIを選ぶために、ぜひ参考にしてください。
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目次
CTIの価格を決める要素
CTIの価格は、種類や価格体系などのさまざまな要素によって決まります。
価格を決める要素を知ることで「なぜこの価格なのか」を理解でき、納得して導入できるでしょう。
CTIの 2つの分類と、費用の種類や価格を理解するために知っておきたい単位 などについて紹介します。
CTIの種類
CTIはデータの保管の方法によって 「オンプレミス型」と「クラウド型」の2つに分類できます 。
CTIはこのどちらかに当てはまり、価格にも大きく影響します。
同じCTIであっても、オンプレミス型とクラウド型から好きな方を選べるものもあります。
それぞれの特徴や相場を確認しましょう。
オンプレミス型
オンプレミス型は サーバーなどの機器の設置やインターネット環境の構築、電話回線の設定などを自社で行い運用するもの です。
カスタマイズしやすいため、自社の状況に合った活用ができます。
また、情報を外部のサーバーに出さず社内で管理するため、セキュリティ面でも安心です。
価格はクラウド型と比べて高額になり、CTIシステムやサーバーなどの初期費用に数十万円から百数十万円かかります。
さらに、アップデートや部品交換などの保守は自社で行わなければなりません。
外部に依頼する場合はその分の保守費用も必要となります。
クラウド型
クラウド型のCTIでは、 サービスを提供する企業の所有するクラウド上でデータが管理されます 。
オンプレミス型と違い、機器の調達や環境の構築のための費用や時間が少なくて済むことが特徴です。
初期費用はかからないものが多く、月額の料金体系のものが多く見られます。
インターネット環境とパソコン、ヘッドセットなどがあれば即日から数日後など短期間で導入できます。
月々の金額は数千円から数万円と、オンプレミス型と比べると少ない費用で始められるため導入しやすいでしょう。
価格体系の種類
価格体系もCTIによって異なります。
しかし、基準となる要素がよくわからないという方もいるでしょう。
料金に関することは、最初にはっきりさせておくと「こんなはずではなかった」という事態を防止できます。
CTIの導入に必要な 費用の種類や、価格を計算するための単位 を知っておきましょう。
初期費用
初期費用は CTIの機器やシステムを導入するために、最初にかかる費用 のことです。
オンプレミス型なら、業務の規模によって、サーバーやライセンス料などに数十万円~百数十万円の初期費用がかかります。
しかし、初期費用がかかる代わりに月額料金のかからない場合がほとんどです。
クラウド型では初期費用が無料のものもあります。
なかには初期費用が必要なものもありますが、オンプレミス型に比べると低額で済みます。
時間ごと
CTIのなかには、新たに電話番号を取得できるものもあります。
この場合は、固定電話の設置にかかる費用が不要な一方で、 通話時間に応じた通話料 がかかります。
システムの使用料に通話料金が追加されることを考慮しましょう。
月額
オンプレミス型では高額な初期費用が必要ですが、月額料金のかかるものはほとんどありません。
月額料金は 主にクラウド型に見られる料金体系 です。
CTIによって月々数千円から数万円と価格は異なりますが、一度の出費が少ないため費用面でも導入しやすいでしょう。
ただし、長く使う場合はオンプレミス型の方が割安になる場合もあります。
ブース数
CTIの料金に ブース数(席数) が関わるものもあります。
ブース数の上限が決まっているものや、1ブースごとに料金のかかるものなど、料金体系はさらに分かれます。
今後人員を増やす予定がある場合は、上限ブース数を現在必要な数より少し多めに設定しておくといいでしょう。
少人数で小さく始めたい場合は1ブースあたりの料金が決まっているものが便利です。
「List Navigator.」の料金体系はブース数×使用日数であるため、使わなかった日は料金がかかりません。
試しに導入する場合や小さく始めてみる場合に最適です。
ID数
ID(アカウント)は従業員一人ひとりにあてられるもので、個々の利用状況を把握できます 。このID数によって料金が決まる場合もあります。
一人ひとり違うIDを使うことで、それぞれの通話時間、受電回数などの数値や、話し方の癖などの詳細な分析結果を取得できます。
IDを従業員に割り振っておけば、シフトの関係で複数の従業員が同じ席を利用する場合でも正確なデータを得られるでしょう。
回線数
回線数とは 外線でつなげることのできる相手の数 のことです。
例えば、外線の通話を最大で5件できる場合の回線数は5回線です。
ブース数やID数ではなく、回線数で料金が設定されている場合もあります。
回線数が少なければ価格を抑えられますが、業務に支障のないように適切な契約回線数を見極める必要があります。
CTIを選ぶときに確認すべきポイント5つ
CTIの導入費用は気になるものですが、価格だけで決めてしまうと失敗する可能性があります。
せっかく費用をかけて導入しても、使いこなせず定着しないという事態は避けなければなりません。
そのためには、価格以外の要素にも注目することが大切です。
機能や想定されている業務などを踏まえて、効果的に使えるかどうかを検討しましょう。
加えて、セキュリティやサポートについても考慮する必要があります。
CTIは価格だけで選ぶのではなく、他の要素も含めて総合的に選びましょう 。機能
自社の課題を解決するために役立つ機能 が搭載されているかを確認しましょう。CTIの費用を抑えたとしても、必要な機能が入っていなければ効果は期待できません。
まずは自社の課題を把握し、解決するためにはどのような機能を持ったCTIが適切かを考える必要があります。
同じ機能であっても、CTIによって対応できる範囲が異なることもあります。
そのため、CTI間の機能の違いも比較して考えましょう。
特徴
CTIには、どのような業務に使うのかを想定して作られたものもあります。
インバウンド型は主に、顧客から電話がかかってくることの多い業務に向けたものです。
問い合わせや相談窓口、カスタマーサポートなどが挙げられます。
着信を効率的にオペレーターへ振り分ける、着信時に自動音声を流して振り分け先を変えるといった、受電時に便利な機能が搭載されています。
アウトバウンド型は電話営業やテレアポ、テレマーケティングなど、主に顧客へ電話をかけることの多い業務に向けたものです。
大量の顧客へ一斉に架電する、指定の時間に自動的に架電するなど、効率的に架電業務を行うための機能があります。
このほか、どちらにも特化しないものやどちらの業務にも対応できるものがあります。
多くのCTIから選ぶのが難しい場合は、 自社の業務内容に合ったCTIから検討 しましょう。
セキュリティ
CTIのなかには顧客情報を蓄積できるものも多くあります。
重要な情報を扱うため、CTIの セキュリティ面 も大切です。
コンピューターウイルスや不正なアクセスなどによって情報の漏えいが起きれば、対外的な信用も失ってしまいかねません。
どのようなセキュリティ対策を行っているのかを導入前に確認しましょう。
付け加えると、パスワードの管理や業務で知った情報を外部に漏らさないことなど、導入後の社内でのセキュリティ教育も必要です。
サポート
多くのCTIでは使いやすさも考慮されていますが、それでも使い方に迷うことはあるでしょう。
CTIをスムーズに使いこなして定着させるには、メーカーなどのサポート体制もチェックしておきたい点です。
電話やチャットなどで質問ができれば、 疑問を即座に解決できるため、使いやすさは向上します 。
サポート窓口の対応時間も確認しておくと、いざというときに安心です。
費用対効果
CTIは導入するだけでなく、 効果を得るためにうまく活用する 必要があります。
そのためには、課題をどのように解決し、どのような効果が期待できるかを導入前からシミュレーションしておくといいでしょう。
期待できる効果が大きければ、そのぶん予算を増やすことも検討できます。
逆に導入の効果があまり期待できない場合は、別のCTIを検討する、CTI以外の方法で解決するといった検討が必要です。
また、導入するCTIを決めたうえで、どうすればより有効に活用できるかを考えることもできるでしょう。
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CTI導入でよくある失敗
費用がかかる以上、CTIの導入に失敗はしたくないものです。
失敗しないためには、事例を知っておくことも役に立ちます 。以下のような例を紹介するので、同じ失敗をしないようにしましょう。
- 自社の課題とマッチしていない
- 価格にこだわりすぎる
- 使っていない機能がある
- 従業員が使いこなせない
- サポート体制が整っていない
自社の課題とマッチしていない
CTIを導入しても、自社の課題やニーズに合わなければ定着は難しいでしょう。
ただ導入することが目的となってしまうと、本当に解決すべき課題を見失ってしまい、導入の意味は薄くなってしまいます。
導入前に自社の課題を洗い出して優先順位を付け、解決する課題に合ったCTIを選びましょう。
導入までに時間がかかるかもしれませんが、焦って見当はずれのものを導入してしまうと、再度CTIを検討することになるかもしれません。
その場合は時間もコストも無駄になってしまいます。
時間はかかっても、 自社にとって本当に重要な課題 に合ったCTIを選ぶようにしましょう。
価格にこだわりすぎる
高額なCTIを避けるあまり、安価で活用しにくいCTIを導入してしまうことも考えられます。
安価なCTIでも、自社の課題に合ったものを選べばうまく活用することは可能です。
しかし、 課題を見据えず価格だけで選ぶことは避けましょう 。
基本的な料金が安くても、オプションを追加すると高くなる場合もあります。
価格体系や機能・サービス面も考慮して選びましょう。
使っていない機能がある
CTIを導入しても、機能を有効に活用しきれない場合もあります。
CTIのさまざまな機能すべてを使いこなすのは難しいかもしれません。
しかし、便利な機能があるのに使えないのはもったいないことです。
導入するCTIにどのような機能があるかを把握し、 あらゆる機能をうまく活用できないか考えてみましょう 。
導入の目的であった課題以外にも役立つ可能性があります。
従業員が使いこなせない
業務の改善のためにCTIを導入しても、従業員が使いこなせず有効活用できなければ本末転倒です。
導入して終わりではなく、研修やマニュアルの作成・配布などによって、 うまく使いこなせるように適宜サポートしましょう 。
導入の際にスタッフが訪問し、直接使い方のレクチャーを受けられる場合もあります。
事前に従業員にヒアリングや相談を行いながらCTIを決めると、導入後のミスマッチを防止できます。
CTIの導入に反発し、従来の方法で業務を進めたい従業員もいるかもしれません。
その場合は、導入するメリットや意味を伝え、認識をそろえることで導入を受け入れやすくなるでしょう。
サポート体制が整っていない
CTIのサポート体制がなければ、操作方法に困った場合に解決できないかもしれません。
導入後に 相談できるサポート体制 についても確認しましょう。
マニュアルによって解決できることもありますが、電話やチャットなどで問い合わせができれば時間のロスをすることなく解決できます。
相談の窓口があると思えば、実際に使う従業員も安心して利用できるでしょう。
CTIで価格に見合った効果を生み出すには
費用をかけてCTIを導入するなら、 価格に見合った効果 を得たいものです。
そのためには、自社に最適なCTIを導入できるよう、課題を把握しておくことが大切です。
このほか、現場の声を反映すること、使いやすさを確認すること、適切なプランを選ぶことなどが挙げられます。
このように、価格に合った効果を生み出すために導入前にできることは多くあります。
自社の課題を把握する
CTIの導入を考える上で大切なことは、自社の課題を把握することです。
何のためにCTIを導入するか がはっきりすれば、必要な機能も決まってきます。自社の課題とCTIの機能をどのように結び付けるのかを、しっかりと考えましょう。
逆に、「便利そうだから」「最新の技術を使っているから」といった自社の課題に関係のない理由では、CTIを使って目指す状態が見えてきません。
かといって、自社の課題を特定し、優先順位を付ける作業は簡単ではなく、時間がかかります。
それでも、安易に目の前にある課題を選ぶのは避けることをおすすめします。
CTIの導入は頻繁にするものではなく、まとまった費用も必要となるため、長期的に運用することを考えて選ぶことが大切です。
課題を踏まえて、現状、解決方法、得られる結果や将来のあり方をそれぞれ明確にしておけば、導入する意味もより理解しやすくなるでしょう。
これらを従業員と共有することで、最大限に有効活用しようという意識を一人ひとりが持ちやすくなります。
必要な機能を絞る
CTIには多くの機能が搭載されていますが、そのなかでも 特に重視する機能を絞りましょう 。
そうすることで、複数のCTIを検討している場合に特定の機能を比較すればそれぞれの特徴をつかみやすくなります。
必要な機能が複数ある場合は、機能ごとにCTIを比較しましょう。
そうすることで、「この機能を優先するならこちらのCTI」「このCTIはこの機能は弱いがこの機能は優れている」という風に、より深く検討できます。
その結果、複数の課題を解決できるCTIを総合的に判断できるでしょう。
従業員にヒアリングを行う
経営層や管理職が良いと思って導入しても、現場の従業員にとっては使いにくい、ピントがずれているということはよくあります。
こうしたミスマッチを防ぐためには、 実際にCTIを使うことになる従業員の声を聞く ことが有効です。
どのような課題を感じているか、業務プロセスのなかで効率化したい点は何かなど、従業員が日々感じていることから課題を探りましょう。
ひとつの視点からの意見や声の大きい人の意見をうのみにせず、あらゆる人の声を聞いて反映することで、多くの従業員にとって活用しやすいCTIを導入できます。
時間のかかることではありますが、この点をないがしろにすると「結局定着しなかった」「別のCTIを検討しなければならない」といった事態になるかもしれません。
実際に業務のなかでCTIを使う従業員の声を、CTI選びに生かしましょう。
プランを比較して検討する
ひとつのCTIのなかでも、複数のプランを持つものもあります。
ブース数、ID数などの業務の規模を考慮し、 予算に沿ったプランを選ぶ ことが大切です。
まずは最も安いプランを検討し、必要な機能や自社の規模をカバーしているか確認してみましょう。
この時点で必要な条件を満たしたCTIがあれば、価格を最低限に抑えられます。
満たしていない場合はオプションの追加や上位のプランを検討することになります。
予算を大きくオーバーするなど、場合によっては別のCTIも検討しましょう。
サポート体制や使い勝手を確認する
事前にシミュレーションしても、導入後に「思ったより使いにくい」と感じることもあるでしょう。
その場合には、サポート窓口に相談することでより効率的な使い方がわかるかもしれません。
電話やチャットなどで気軽に問い合わせできるサポート体制があるかどうかを確認しましょう。
さらに、ピンポイントな使い方だけではなく、CTIを用いた戦略策定に関するサポートを受けられるものもあります。
また、 導入前に無料でトライアルのできるCTIもあります 。
CTIは日常的に利用するため、使い勝手や操作方法は重要なポイントです。
実際に使ってみなければわからないことも多いため、事前にお試しで利用できる場合は使ってみるといいでしょう。
その場合は、確認すべきチェックポイントを決めておくと複数のCTIの比較がしやすくなります。
価格を決める要素を理解してCTIを選ぼう
CTIの価格を決める要素は多く、検討にも手間のかかるものです。
しかし、CTIは日常的に利用するツールであり頻繁に変えるものではないため、導入前にしっかりと比較検討して選ぶことが大切です。
選び方には、オンプレミス型かクラウド型かのほか、機能や特徴、サポート・セキュリティ面などの観点があります。
これらを比較し、価格と照らし合わせて、 課題を解決できるような効果が期待できるかを考えましょう 。
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