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2022.06.27更新

営業時のヒアリングのコツ|例文・項目・流れ・フレームワークも解説

「話し上手は聞き上手」ということわざがあるように、顧客との商談にはプレゼン力以外にも ヒアリング力が求められます 

相手の求めているものは何かを聞き出すことは、法人営業にかかわらず、顧客を抱えているすべての人に必要なスキルです。

しかし、どうすれはヒアリング力を高められるか、コツやテクニックがわからない人もいるでしょう。

本記事では、営業におけるヒアリングの役割や、ヒアリング力を高めるコツ、フレームワークについて解説します。

営業がうまくいかない方や営業のヒアリング項目を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。

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営業におけるヒアリングの役割

営業におけるヒアリングは、 顧客が悩んでいることや課題に思っていることを吸い上げる ために行います。

商品やサービスを一方的に売り込むのではなく、顧客に対して適切な提案を行うために実施するのが基本です。

営業活動の一連のプロセスにおいて、ヒアリングが必要になるポイントは、上記のフローチャート図の赤枠で囲った部分になります。

ヒアリングを行うことで、顧客自身が気付いていなかった課題が見え、それに応える営業提案ができる可能性が高くなります。

営業において、 「ヒアリングをしない」という選択肢はない と言っても過言ではありません。

ヒアリングをしなければ、ただの押し売りとなってしまうため注意しましょう。

営業時のヒアリングの流れ

営業時のヒアリングは、以下の順番と目的で実施するのがひとつの方法です。

アイスブレイク
相手の会話のテンポや興味を引き出す目的で行う。
「最近寒くなりましたね」などの季節に関する話題や業界の時事ネタを入れると良い。
ヒアリング
現在・過去・未来の順番で、相手が答えやすい内容から質問を行う。
未来の話を最後にすることで、相手が質問慣れしてきている段階となっているため、課題を引き出しやすい。
提案
顧客から出てきた課題に対し、自社商品やサービスで、どのように解決できるのかを提案する。
最初は金額の話を出さずに、課題解決ができる商品・サービスがあることを伝える。
クロージング
クロージングは仮の1回と完結の1回とで計2回行う。
仮のクロージングは、先方から良い返事がもらえなかった際に、再度ヒアリングをし直す機会を得るために入れる。

どの段階においても、 「なにがなんでも売ろうとしない」ことを徹底する 必要があります。

特に、初対面の顧客は営業担当者に対して警戒心を抱いていることがあります。

最初から「売ってやろう」という営業担当者の気持ちが見えていると、ヒアリングの最中に相手から話を打ち切られてしまうこともあるかもしれません。

あくまでも相手が抱えている課題の中から、 自社商品・サービスで提供できるものを一緒に検討していく ことが大切です。

とにかく相手から課題や疑問を引き出すことに注力しましょう。

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営業時にヒアリングする項目

営業時にヒアリングする項目は、 ある程度決まっています 

取り扱っている商品・サービスによって多少異なるものの、おおむね以下の項目をヒアリングすると良いでしょう。

【ヒアリングする項目例】

  • 現状の課題や一番解決したい悩み
  • 現在利用している商品・サービスの不満や課題
  • 予算感や納期
  • 商品・サービスを選ぶうえで重視しているポイント
  • 自社商品・サービスを利用するうえでの不安や疑問 など

上記のヒアリング項目は対面営業だけではなく、電話営業でも同じようにヒアリングしておきたい項目です。

テレアポにおいても、商談前に上記のヒアリングをしておくと良いでしょう。

営業におけるヒアリングのコツ

営業におけるヒアリングを行う際は、以下のコツを押さえると良いでしょう。

  • 事前準備を行う
  • ヒアリングシートを活用する
  • 相手を主体にして会話する
  • 信頼関係を築き、顧客の情報を引き出す

あくまでも一例にすぎませんが、ヒアリングを行う際には活用したい項目です。

ヒアリングがうまくいかないと悩んでいる方は、ぜひ取り入れてみましょう。

事前準備を行う

ヒアリングを行ううえで重要なポイントのひとつは、 ヒアリング前の事前準備 です。

顧客の情報や業界の動向など、相手のことを事前にしっかりリサーチしておくことで、アイスブレイクの話題づくりや会話の発展に貢献できます。

また、自社の商品やサービスに関する情報もあわせて準備しておきましょう。

他社への導入事例やその結果など、顧客が抱えている課題や疑問解決につながりそうなことが見つかるかもしれません。

事前準備を怠ると、相手から「何も知らないまま商談に来た」と思われ、契約につながらなくなってしまうので注意してください。

ヒアリングシートを活用する

ヒアリングシートとは、その名の通り ヒアリングする項目をまとめたシート のことです。

ヒアリングシートは相手から課題や疑問を引き出すための道標でもあります。

話がそれたり、聞き漏らしたりといったミスを防ぐ役割もあるため、使わない手はありません。

ヒアリングシートは各社それぞれのひな型が用意されている場合もあります。

しかし、すでにできあがっている質問項目だけに頼るのではなく、その顧客特有の課題の引き出しにつながるよう、アレンジできるようになっていると良いでしょう。

ひな形には、以下のテンプレートのように、複数の項目を追記できるようにしておくこともポイントです。

相手を主体にして会話する

「ペーシング」とも呼ばれる方法で、 相手を主体にして話す ことで顧客が自分のペースで話を進められます。

営業担当ばかりが話していても、相手にとっては何の収穫もありません。

ただの売り込みと思われないためにも、相手が話している間は相槌を打つ・話をさえぎらないなどのペーシングを心がけるようにしましょう。

相手が自身のペースで話をしていると、思わぬタイミングでヒントや課題が出てくることもあります。

こちらがしっかりと聞く姿勢をとっていれば、会話の途中で欲しかった一言が出てくるかもしれません。

信頼関係を築き、顧客の情報を引き出す

顧客との信頼関係が構築できていなければ、顧客情報を引き出すことはできません。

御用聞きに徹する必要はありませんが、信頼関係を築いていくことで 顧客が情報を開示してくれる可能性も あるでしょう。

具体的には、1回目のヒアリングが終わった後に、メールや電話で商談の機会を取ってもらった謝意を表すことなどがあります。

その場でお礼をするのはもちろんですが、細かな気遣いができると、相手から信頼してもらえるようになります。

信頼は、 日々のやり取りの細かな気配りによって成立する ことがほとんどです。

日頃から顧客に対して丁寧に接するようにしましょう。

営業のヒアリングに使えるフレームワーク

営業のヒアリングに使えるフレームワークは、多数存在します。

本章では、特に 有名な2つのフレームワーク について解説します。

SPIN

1つ目のワークフレームは 「SPIN」 です。

それぞれ以下の頭文字を取って、SPINと呼ばれています。

  • Situation(状況)
  • Problem(問題)
  • Implication(示唆)
  • Need-payoff(解決)

SPINを活用すると、顧客自身が気付いていないニーズを発見できる可能性が高まります。

顧客の状況や問題をベースにヒアリングを行っていくため、営業によくある「売ってやろう!」という 売り込み感を相手に与えることなく提案に誘導できる のも特徴です。

BANT

もうひとつのフレームワークは 「BANT」 です。

内容は次の通りです。

  • Budget(商品やサービスを購入するための予算)
  • Authority(購入を承認する決裁者)
  • Needs(顧客の持つ必要性)
  • Timeframe(購入・利用の時間)

BANTは、成約に至るまでの確度を明確にするという強みがあります。

自然な流れに誘導するにはある程度の手腕が必要ですが、 成約に至るかどうかの判断ができる 面で、優れたフレームワークといえます。

【シーン別】営業のヒアリングに使える例文

「営業のフレームワークだけでなく、リストにしてまとめておけるような文章や質問例などを具体的に知りたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。

本章では、 シーン別に営業のヒアリングに使える例文・質問文 を詳しく解説します。

初対面時に使える例文

初対面の場合、警戒心を持たれている可能性もあるので、 心を解きほぐすような言葉 を意識しましょう。

  • 御社のWebサイトを拝見したのですが、新たに参入された〇〇が話題ですね
  • 御社は社員の皆さんがイキイキとされている様子が印象的でした
  • 御社の近くの〇〇で食事したことはありますか?

親近感を覚えてもらい 気軽に相談してもらえる関係性 を築けるよう、言葉を選びましょう。

顧客との関係構築に使える例文

顧客との関係構築は、 長期的なビジネス関係への道を開く最初のステップ です。

関係構築には、ニーズや懸念点を気軽に話せるほどの安心感を顧客に与える必要があります。

  • 〇〇様のご出身はどちらですか?
  • 現在のお仕事はいつからなさっているんですか?
  • 思い浮かべばでいいのですが、弊社はどのようなイメージでしょうか?

気軽に話せる印象を与えることが、 営業成功の基礎を築く ことにつながります。

顧客の現状・要望を聞くために使える例文

営業では、顧客の現状や要望を明確に理解することが、 適切な提案や信頼関係の構築につながります 

  • これまで弊社のサービスに似たようなものを取り入れたことはありますか?
  • 現状からどのように変わったらうれしいと考えていますか?
  • 御社の理想を達成するためには、どのようなサポートが必要だとお考えですか?

上記のような質問をすることで、顧客の現状と要望を深く理解できます。

顧客の現状や要望を詳しく聞き出せば、効果的な提案ができ、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

顧客の課題を見つけるために使える例文

顧客の課題を正確に特定することで、 顧客の満足度を高められます 

顧客の課題を深く理解することで、効果的な解決策を提案できるためです。

  • 御社が現在直面している主な課題はなんですか?
  • 理想的な解決策を見つけるには、どのような要素が必要だと考えますか?

顧客に寄り添った質問をすると、背後にある根本的な原因を探れます。

顧客の課題を見つけ出して深く理解することで、 最適な解決策の提案や長期的な顧客関係を築けます 

顧客の方針を把握するために使える例文

顧客の方針や将来の計画を把握することで、 長期的な関係構築と効果的な提案 が可能になります。

  • 御社の中長期的なビジネス目標があれば教えていただけますか?
  • 御社のご予算や期待する成果について教えていただけますか?
  • 差し支えなければ、検討中の他のサービスを教えていただけますか?

上記のような質問をすることで、顧客の方針や目標に対する理解が深まります。

今後の方針や計画を明確に把握することは、顧客にとって 価値のあるサービスを提案する ために必要不可欠です。

営業先の社内関係を把握するために使える例文

営業先の社内関係を把握することは、 顧客の意思決定プロセスをスムーズに進めるために重要 です。

社内関係を理解することで、こちらの提案がどのように受け入れられて、誰に最終的な決定権があるのかを把握できます。

  • 今回のお話はどなたに共有されますか?
  • 社内でアドバイスを伺いたい方はいらっしゃいますか?
  • もし弊社のサービスを導入された場合は、実際にご利用になるのはどなたでしょうか?

上記のような社内関係を理解するための質問は、社内のパワーバランスや意思決定の流れを理解するのに役立ちます。

営業先の社内関係を正確に把握することで、顧客との効果的なコミュニケーションを実現できるでしょう。

クロージングで使える例文

クロージングする際には、顧客に対して 明確かつ説得力のあるコミュニケーションで行動を促す 必要があります。

以下のように話すことで顧客に自信と安心感を提供できれば、成約率を上げられるでしょう。

  • 弊社のサービスなら、現状の課題を解決し目標達成に向けて大きく前進するためにお役に立てると考えております
  • 今週中にご決定いただければ、週明けにはご活用いただけますが、いかがでしょうか?
  • 弊社のサービスが御社の期待に応えられると確信しています

クロージングでは、 提案の具体的な価値と行動を促す緊急性を明確に伝える ことが重要です。

営業時のヒアリング力を高める方法

営業のヒアリング力を高めるには、いくつかの方法があります。

 代表的なものは次の2点 です。

  • 営業ロープレをし、フィードバックをもらう
  • トップセールスマンに同行し、ヒアリング方法を観察する

ヒアリング力は、自分一人の力でどうにかなるものではありません。

ロープレによる練習や第三者と比較・検討をすることで、初めて課題が浮き彫りになります。

営業のヒアリング力を上達させるには、 自分以外の誰かの力を借りる ことが重要です。

適切なヒアリングで顧客のニーズを把握しよう

営業におけるヒアリングは、 顧客と営業のニーズをマッチさせる大切な場 です。

いかに良い商品を扱っていても、顧客が必要としなければ、成約に結び付くことはないでしょう。

相手が抱えている課題に対して、「自社製品ならどのように解決できるか」をヒアリングで洗い出し、提案に結び付けることが成約獲得の近道ともいえます。

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