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コラム- COLUMN -

2024.07.25

コールセンターの応答率とは?下がる原因や改善ポイントも徹底解説

コールセンターにおける重要なKPI(重要業績評価指標)に、応答率があります。
応答率を意識しなければ、顧客満足度が向上する見込みはないと言っても大げさではありません。

顧客から不満が出ないようにするためには、 応答率を計算・分析する 必要があるのです。

本記事では応答率の基本と重要性、目安や応答率向上を図るためのポイントを解説します。

応答率を正しく理解・活用をして、コールセンターの質の向上を図りましょう。

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コールセンターにおける応答率とは

応答率とは、コールセンターにかかってきた電話に対して、オペレーターが対応できた割合のことを言います。

応答率の計算式

応答率を求める計算式は、以下の通りです。

 応答率(%)=対応件数÷着信件数×100 

上記に当てはめれば自社の応答率がわかります。

応答率以外に業務改善に役立てるポイントは「コールセンターの業務改善のポイントと手順、成功事例を紹介」でも解説しているので、参考にしてください。

応答率はつながりやすさを表すKPI

一般的に「つながるのが当たり前」と言われているコールセンターでは、応答率が高ければ高いほどいいとされています。

しかし実際に応答率を見て数値改善をするには、 多額の費用と膨大な手間 がかかります。

たとえば数百人のオペレーターがいるコールセンターで、応答率1%アップを目標に掲げたとすると、達成のためにはオペレーター1名を確保しなければならないといわれています。

目安ではあるものの、人材確保にかかる費用や労力を加味すると、なかなか現実的でないコールセンターが多いのも事実。
課題だとわかっていても、改善方法に手が出せないコールセンターもあるのです。

コールセンターにおける適正な応答率の平均目安とは

コールセンターにおける応答率の平均目安は、おおむね以下のとおりです。

応答率 状況
90%以上 ・人件費と顧客対応のバランスが良いとされ、目標数値と設定されていることが多い。
・受電数が増えるピークタイムの時間帯に多少取りこぼしがありながらも、全体的に高い応答率を保っている状態。
・オペレーターの確保や社内教育、応答率などの各種KPIの分析が継続的に必要。
80〜89% ・ピークタイム以外の時間帯でも取りこぼしが多くなり、「電話が繋がりにくい」と不満が出始める水準。
・オペレーターの数不足とスキル不足、どちらが原因かを把握して、適切な対処が必要。
50〜79% ・一般的に業務が回っていない状態で至急対応が必要なレベル。
・新設のコールセンターや1件当たりの応対時間が長い場合に起こりやすい。
・電話が繋がるまでに10分以上も待たされることも多く、顧客の不満が募り満足度の低下を招く。
50%未満 ・半数以上の電話がつながらず、他社に乗り換えを検討されるレベル。
・オペレーター自身の負荷が大きくなり、疲弊した状態が続いている状態。
・オペレーターだけでは対応できず管理者の二次対応が頻発する可能性がある
 一般的な問い合わせや注文・処理受付などを対応するほとんどのコールセンターは、応答率の適正値を90%程度 と決めています。

しかし、目標値は業務によって異なります。

たとえば、盗難や紛失の受付や事故対応など緊急応対用の窓口では、電話が繋がりにくいとトラブルやクレームに発展する恐れがあります。
そのため、一般的なコールセンターより高めの100%に近い数字の応答率を設定されています。

さらに、繁忙期や閑散期などで適正値は変動します。

過去の状況をもとに毎月見直すなど、応答率の目標数値は業務の特性を見極めて柔軟に合わせることが重要といえるでしょう。

また、高い応答率を維持するためには、人件費などのコストがかかります。
自社の提供したいサービスと予算を考慮して、応答率の数値目標を設定することをおすすめします。

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応答率をKPIに設定する際の注意点

応答率をKPIに設定する際に、いくつか注意点があります。
ただ漠然とKPI設定をするのではなく、以下の項目に気を付けて設定しましょう

応対件数をカウントするロジックを決める
担当者に割り振られる前に着信が切れてしまったものを、着信件数に含むかなどのロジックを決定しておかなければ基準がぶれる。
時間帯別に分析を行う
時間帯ごとの応答率を算出し、もっとも多い時間帯で90%以上を維持できるようにする。
人件費の無駄を注意する
応答率維持のために人員を増やす必要がある。応答率にばかり目をやらず、人件費とのバランス、費用対効果を考えること。

コールセンターにおける応答率の重要性

応答率は顧客満足度に大きく影響するものです。

「つながって当たり前」がつながらなかった場合、顧客は少なからず不満を覚えるでしょう。
上記のような不満を噴出させないためにも、コールセンターにおいて応答率は重要視されており、KPIに設定されることも多いのです。

顧客満足度の目安となる数字は、応答率のほかにSL(サービスレベル)とASA(平均応答速度)があります。

  • SL:一定時間内にオペレーターが電話を取った割合
  • ASA:着信後にどれだけ早く応答できたかを示す割合

目安として、 SLは着信から20秒以内、ASAは10秒以内に設定しているケースがほとんどです。 

応答率も含めたこの3点を、すべて意識して見る必要があります。

応答率が下がると起きやすい2つの問題


ここからは、応答率が下がると起こりやすい主に2つの問題を解説します。

問題①顧客満足度が下がる

顧客がコールセンターに架電するときは、何らかの疑問や問題が発生して解決したい気持ちが高まっているときです。
上記の状況で電話がすぐにつながらなければ、顧客にとっては大きなストレスとなります。

応答率が低く「必要なときにつながらないコールセンター」は、 顧客の不満を募りやすく顧客満足度の低下を招き、結果的に自社の顧客離れの原因となってしまいます。 

問題②受注のチャンスを失う可能性がある

商品やサービスの問い合わせ・申込みをコールセンターで対応している場合、即座に受電応答できなければ、受注のチャンスを失うリスクと直結しています。

特に、新規顧客は最初の架電で応対されなければ、 自社の悪い印象だけが残ってしまい、再び架電してもらえる確率は低くなるでしょう。 

コールセンターでの応答率が下がる3つの原因


コールセンターでの応答率が下がってしまう原因はいくつかありますが、ここからは一般的な3つの原因について解説します。

原因①コールセンターで対応するオペレーターの不足

顧客からの着信数に対して 対応するオペレーターの人員が足りていないと応答率は下がります。 

業務対応に割り当てられているオペレーターの人員不足以外にも、離席や後処理などで入電があっても対応ができないオペレーターが多い状況ともいえます。

原因②予測以上の入電数

割り当てている オペレーターの人数を超える入電があれば、応答率は下がるでしょう。 

例えば、商品やサービスが新発売された場合やテレビやSNSなどで大規模で取り上げられた場合などで予想を超えた入電が増加した場合、応答率は大幅に低下します。

原因③1件あたりの対応時間が長い

顧客対応を開始してから終了するまでの時間が長ければ長いほど、受電できるコール数が少なくなり、応答率が下がってしまいます。

 コールセンターのKPIの1つにAHT(平均処理時間)があります。 

AHTが長くなってしまう要因は下記の通りです。

  • 顧客に対して長時間にわたり丁寧に接している。
  • 顧客からの質問に対して、マニュアルやFAQから適切な回答がわからないまたは見つからない。
  • 顧客からのクレームや苦情などの後処理に時間がかかり過ぎている。

業務の効率化を図る目安とされるAHTについてさらに詳しく知りたい方は、「コールセンターにおけるAHTとは?短縮させるポイントや重要性を解説」の記事も併せてご覧ください。

コールセンターでの応答率を上げる方法3つ

コールセンターで応答率を上げるためには、以下の施策を実施するのがおすすめです。
すぐにできるものから、社内で稟議が必要なものもありますが、対策として知っておいて損はありません。

対応可能なオペレーターを増やす

応答率の向上=電話を受けられる人員の増強」なので、単純にオペレーターを増やすことが応答率改善につながることもあります。

ここで注意したいのが、ただ人を増やすだけでは意味がないという点。

オペレーターの仕事はただの取次係ではなく、 相手の要望や疑問を的確に見抜いて改善に導く ことにあります。そのため、単なる人員確保と考えるのではなく、対応可能なオペレーターを増やすと考えましょう。

業務フローの改善を行う

応答率を下げている原因が、業務フローに潜んでいる場合があります。
既存の業務に応答率を下げる要因はないか精査してみましょう。

例えば、電話を切った後の入力作業に追われていると、次の電話を取り逃がしてしまうこともあります。

また、電話応対そのものが長い場合には、 オペレーターが利用しているFAQやトークスクリプトに問題がある場合も。 

課題を洗い出し対策することで、応答率が向上するケースもあります。

FAQの内容を充実させる

応答率を改善するためにコールセンターの人員を増員したくても、なかなかすぐには増員ができない場合もあるでしょう。
上記の場合は、FAQ「よくある質問」への回答を充実させることをおすすめします。

あらかじめ顧客が疑問や悩みに思う内容を想定し、適切な回答を記載したFAQの内容が充実すれば、 顧客に「自己解決」を促すことができます。 

顧客が疑問や悩みを自己解決できれば、コールセンターへ電話をかける必要はありません。
結果的にコールセンターへの入電数が減少して、オペレーターの業務が円滑に進み、応答率が改善するでしょう。

システムを導入する

コールセンターのシステムを導入すると、応答率が格段に向上することがほとんどです。
コールセンターでオペレーターが利用する機能がそろっているシステムが導入されれば、おのずと応答率は改善傾向になるでしょう。

 自動で着信を振り分けるACDを搭載していれば、顧客を長時間待たせることなく応答が可能です。 

また、通話中の対応を監視できる機能を有しているものもあり、課題の洗い出しにもシステム導入はおすすめの施策です。

次からは、コールセンターの応答率を底上げするシステムをご紹介します。

コールセンターの応答率向上におすすめのシステム

ラップトップコンピューターで仮想画面アイコンを使用して作業するオペレーター。ヘルプデスク、ITサポート、コールセンター、オンライン技術のコンセプト。

コールセンターの応答率向上を、システム導入で改善する場合におすすめなのが、Scene Liveが提供している「List Navigator.」と「OSORA」です。
利用するシーンによっておすすめ度合いが違うので、詳しく解説します。

アウトバウンド型なら「List Navigator.」


引用:List Navigator.

アウトバウンド向けのコールセンターシステム「List Navigator.」は、2019年のITトレンド上半期で、CTIシステムランキング第1位に輝いた実績がある優れもの。

通話発信が自社の電話からだけではなく、ネットからも可能。
昨今推奨されている リモートワークでも利用できます。 

CSVファイルを読み込ませることで、架電リストがアップロードされるため、システム導入も簡単。
全通話録音やささやき、モニタリング機能も搭載しています。

また、最新機能へのアップデートにともなう追加料金の発生もないので、非常に経済的なコールシステムと言えるでしょう。

アウトバウンド型システムのList Navigator.を詳しく知りたい方は、「3分でわかるList Navigator.」をご覧ください。

インバウンド型なら「OSORA」


引用:OSORA

インバウンド向けのコールセンターシステム「OSORA」も、ITトレンド2021年上半期で、複数の賞を受賞したシステムです。

モニタリングやささやき機能をはじめとする機能は、「List Navigator.」と共通しており、使い勝手がいいのが特徴。

「OSORA」では、さらに複数のビジネスツールと連携が可能。
 使用している顧客管理ツールやチャットと連携させることで、社内の情報共有やデータ管理もできます。 

コールセンター業務の品質向上に大きく貢献するでしょう。

アフターフォローも手厚く、はじめてコールセンターシステムを導入する場合でも不安なく導入できます。

インバウンド型システムのOSORAを詳しく知りたい方は、「3分でわかるOSORA」をご覧ください。

アウトバウンド・インバウンドの営業について、より知りたい方は「インバウンドとアウトバウンド営業の違い|コールセンターにおける意味を解説」の記事も参考にしてみてください。

まとめ コールセンターの応答率を改善して、顧客満足度アップを目指そう

コールセンターの健全性や満足度を表す重要な数値である、応答率。
応答率が改善されれば、顧客が架電の際に長時間待たせることもないので、顧客満足度アップが期待できます。

応答率を向上させるためには多くの施策があるものの、行き詰ってしまっているのなら、「List Navigator.」や「OSORA」を導入し、改善を図りましょう。

人員を増やす手間や費用を大幅にカットできるほか、課題の洗い出しにも有効です。
応答率が振るわず、このままではまずいと思っている方は、ぜひ一度ご検討ください。

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株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

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