- ホーム
- Scene Liveブログ
- おすすめ記事
- テストクロージングとは?重要性ややり方・使えるトーク例を紹介
2022.10.10更新
テストクロージングとは?重要性ややり方・使えるトーク例を紹介
契約締結までに営業担当者が行う手法のひとつに、「テストクロージング」があります。「テストクロージング」は商談の途中で相手に契約(購入)の意思確認を行うことです。このテストクロージングなしの営業は、押し売りと判断されてしまっても文句は言えません。とはいえ、テストクロージングで何をすればいいのか分からない営業担当もいるのではないでしょうか。
本記事では、テストクロージングの重要性や効果、やり方とトーク例を解説します。テストクロージングで苦戦している方はぜひ参考にしてください。
「3分でわかるテレマーケティング」を解説した資料も合わせてダウンロードいただけます。
目次
テストクロージングとは
クロージングが契約締結に正式に移る意思決定であるのに対して、テストクロージングはそこに至るまでに意思確認をすること。名前が長いため、場合によっては「テスクロ」とも呼ばれています。
クロージングに失敗すると、それまで順調に見込み顧客に育っていた相手との信頼関係が、崩れてしまうことがあります。また、契約を急ぐあまり相手の意思が決定に傾ききらず時間を空けられてしまい、次に電話をしたときには別のところと契約していたなんてことも珍しくありません。
購入の判断を急かさず、かつ相手との関係を壊さないためにも、こまめな意思確認することが重要。テストクロージングは契約締結につなげるだけではなく、顧客との関係性を良好に保つための緩衝材の意味も持っているのです。
営業におけるテストクロージングの重要性
テストクロージングを行うことで、成約の可能性を判断できます。電話の相手にテストクロージングを実施した結果、見込みが薄いと判断できれば、それ以上無理な提案をしても意味がありません。別の見込み顧客で購入意欲が高いほうへの営業に切り替えることで、確実性の高い営業活動ができるようになるでしょう。
繰り返しになりますが、テストクロージングをせずにクロージングに移ろうとすると、よほど購入意欲が高くない限り顧客は逃げてしまいます。テストクロージングをはさむと相手の購入意思がくみ取れるので、その後のアプローチを変えることができます。双方が「時間の無駄だった」と思わないためにも、テストクロージングは実施すべき手法です。
「3分でわかるテレマーケティング」を解説した資料も合わせてダウンロードいただけます。
テストクロージングがもたらす効果
テストクロージングをすると得られる効果には、以下の3点があります。
- 見込み客の確度を判断する材料になる
- 購入意思の低い顧客から即座に手を引き、購入意欲の高い顧客への営業活動に注力できるようになる
- 顧客の購買意欲を高められる
- 購入後のイメージを抱かせることで、商品・サービスに対する購入意欲を高めることができ、商談難易度が下がる
- クロージングの材料になる
- 購入意欲の高い状態で顧客の意思を確認すると、契約締結であるクロージングに持っていきやすくなる
テストクロージングが有効な営業
営業におけるテストクロージングは重要です。しかし、すべての営業活動においてテストクロージングが有効というわけではありません。例として、以下の営業であればテストクロージングが効果を発揮しますが、それ以外では実感できない場面の方が多いです。
【テストクロージングが効果的な営業】
- BtoC営業
- BtoBの中でも決裁権をもつ代表との商談
- 即決してもらうような商品・サービスの営業(テレアポ営業を含む)
テストクロージングは、あくまでも購入の意思決定が個人にある場合に、その効果を発揮します。そのため、個人が相手のBtoC営業や、決裁権のある代表者への営業が対象となります。複数担当者がいるBtoB営業では、せっかくまとまりかけた商談でも社内会議で検討されてしまうことがあるため、テストクロージングの効果が発揮されにくいといえるでしょう。
テストクロージングのやり方
テストクロージングの適切なタイミングは、商談の過程で2回あります。適切なタイミングで適切な質問を投げかけることで、相手の購買意欲を確認できるだけでなく、高めることができます。テストクロージングを実施するタイミングは、以下の2つです。
- 商品・サービスを説明する前
- 金額を提示する前
上記2点について、詳しいやり方を解説します。
商品・サービスを説明する前
商品・サービスを説明する前にテストクロージングするのが、1回目です。この段階では、相手が商品・サービス購入の必要性を感じられているかどうかを確認する意図があります。顧客が「条件が合えば契約したい」と思っているかを確認しましょう。
この時点でテストクロージングを行うことで、商談の進め方にある程度の道筋ができます。無理に購入を迫るようなトークをしなくても、最初の段階よりは購入に誘導しやすくなっているはずです。
トーク例
1回目のテストクロージングで、いきなり条件の話をする必要はありません。相手に「売ることを急いでいる」と判断されてしまうためです。まずは商品に対する興味・関心の高さや、ここまでの説明に対する不明点を確認するにとどめましょう。
例① 「これから商品の説明をさせていただきますが、ご興味はおありですか?」
例② 「本格的な説明に入る前に、ご不明な点やご心配な点はありますか?」
金額を提示する前
金額を提示する前に行うテストクロージングが2回目であり、クロージングにつながる大事なポイントです。商品説明を聞いたうえで、見込み顧客が抱いた疑問や懸念を解消していくパートになります。もしこの時点で金額以外の質問をされた場合は、すべて解消して購入への道筋をすべてクリアにしてしまいましょう。
ちなみに金額について訊かれた場合は、まず業界の相場を提示しましょう。仮に自社商品・サービスが業界最安値であっても、顧客からすれば高額なことも珍しくありません。「高い」と思わせないためにも、業界の相場というクッションをはさむことをおすすめします。
トーク例
2回目のテストクロージングでは、契約するにあたってクリアにしたい条件を聞き出せる質問を投げましょう。また、こちらから金額面の話にならないように工夫する必要があります。ゆくゆく金額面の説明はするのですが、この段階では相手の関心が金額以外にもあることが多いため、あえてこちら側から触れないことをおすすめします。
例① 「商品について詳しくご説明しましたが、今の時点でご不明な点はありますか?」
例② 「もし条件がすべて整えば、購入したいと思われますか?」
テストクロージングを行う際のポイント
テストクロージングを行う際のポイントを、3つ説明します。以下の3点をしっかりと落とし込むことで、成約率アップにつなげましょう。ちなみに、テレアポ営業でもテストクロージングは有効な手段です。ぜひ意識して日々のテレアポ業務にも取り入れてください。
- テストクロージングを行う意味を理解する
- テストクロージングのポイントを押さえる
- 営業感を出さない
テストクロージングを行う意味を理解する
そもそもテストクロージングを、ただの意思確認だけだと捉えるのは間違いです。テストクロージングは顧客からの小さなYES、つまり購入意思をとっていくための作業です。いきなりゴールを見せても、相手からすれば押し売りされた印象しか残りませんし、契約にも結び付かないでしょう。
地道な確認作業ですが、その積み重ねの上にクロージングがあります。相手に気持ちよくクロージングをしてもらうためにも、テストクロージングは大切な手法です。
テストクロージングのポイントを押さえる
テストクロージングは先にも紹介したとおり、適切なタイミングで見込み顧客に意思を確認する作業です。その時々に応じた適切な質問をするためには、ポイントを押さえる必要があるでしょう。
具体的には、クロージングに必要な要素に対する疑問や懸念を、相手から引き出す質問です。漠然としたままクロージングに向かっても、もやもやしたまま見込み顧客が持ち帰る判断をしてしまい、うまくクロージングに持ち込めないこともあります。ポイントを押さえた質問とタイミングを大事にしましょう。
営業感を出さない
テストクロージングでは営業感を出さないことが、もっとも大切とする意見もあります。契約のための意思確認ではあるものの、それだけで商談が成立したわけではありません。「見込みがある」と早合点し、営業感を出して畳みかけてしまうと、それまで「見込み顧客」だった相手も離れてしまうでしょう。
あくまでも意思確認をすることを忘れず、契約にあたっての不安や懸念を自然に聞くことに徹しましょう。
まとめ
テストクロージング自体は、直接商談成立に結び付くものではありません。しかし、テストクロージングをするのとしないのとでは、成約率に差が出ます。ただ機械的に様子をうかがうのではなく、クロージングに持っていくための導線づくりとして実施しましょう。
「3分でわかるテレマーケティング」を解説した資料も合わせてダウンロードいただけます。
関連記事