1117

テレマーケティング業界の最新情報をお届け

2024.01.07更新

コールセンターにおけるアップセルとは?成果を出すポイントを紹介

コールセンターの売上を効率的に伸ばしたいなら、アップセルの導入をおすすめします。

アップセルは客単価や売上アップに有効な営業手法です。

しかし 「アップセルで成果を出すための具体的な行動がわからない」 と課題を抱えていませんか。

本記事では、コールセンターにおけるアップセルの意味やメリット・デメリット、成果を出すポイントを紹介します。

ポイントを理解しないと相手に押し売りと受け取られ、期待した成果が得られないかもしれません。

コールセンターにアップセルの導入を検討中の担当者は、ぜひ参考にしてください。

■合わせてよく読まれている資料
コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ」も合わせてダウンロードいただけます。

コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ

コールセンターのアップセルとは


コールセンターのアップセルとは、顧客単価を向上させる営業手法の1つです。

商品やサービスの販売プロセスにおいて、よりグレードの高い商品や追加商品を提案することで売上の拡大へとつなげます。

アップセルと似たような営業手法は、以下の2つです。

  • クロスセル
  • ダウンセル

それぞれの特徴を紹介します。

アップセルの意味

アップセルとはコールセンターの売上を上げる営業手法の1つです。

顧客が購入を検討している商品よりも、 さらにグレードや価格が高い商品を提案することで、客単価や売上を上げる 手法を指します。

アップセルはBtoBやBtoCを問わず、購買意欲が高い顧客に対して非常に効果的です。

例えば、1万円の商品を検討している顧客に「より最新で便利な機能を搭載しています」と3万円の商品を勧めたり、定期購入に誘導したりします。

ただし顧客のニーズに合わない提案は、不信感を生む可能性があるため注意が必要です。

クロスセルとの違い

クロスセルとは、 顧客が検討中の商品やすでに購入した商品に関連する別の商品を提案 し、売上を向上させる営業手法です。

アップセルと違い、クロスセルは商品の上乗せをするとイメージしやすいかもしれません。

ハンバーガーショップで「ご一緒にポテトはいかがでしょうか」というトークや、通販サイトの「商品購入後のおすすめ」などがクロスセルの例として挙げられます。

クロスセルは顧客単価を向上させるだけでなく、顧客のリピート率を高められることが特徴です。

顧客のニーズに合った商品を提案するため、顧客からの信頼も得やすく、嫌な印象を与えにくいといえます。

その結果、商品を何度も購入してくれるリピーターにつながる可能性が高いです。

クロスセルはアップセルと合わせて、コールセンターなどの営業現場で広く利用されています。

ダウンセルとの違い

ダウンセルとは、顧客に グレードが下がる商品を提案 する営業手法です。

顧客が予算や利用目的の不一致などの理由から、商品の購入を見送ろうとする際に有効な営業手法といわれています。

ダウンセルはグレードの高い商品を勧めるアップセルとは反対の営業手法のため、消極的な印象を持つかもしれません。

しかし、コールセンターでは解約防止の施策として利用され、売上がゼロになるリスク回避や値引きによる損失防止に貢献します。

解約や離反が大きな損失につながる可能性がある、サブスクリプションサービスを提供するコールセンターには効果的です。

顧客が低額なプランを選んでも、契約期間を延長することで離脱を防ぎ、業績への影響を最小限に抑える戦略になります。

コールセンターで有効なアップセルの手法3つ


売上は「単価」×「数量」または「単価」×「数量」×「期間」で計算します。

売上をアップするには、販売単価を上げるか販売数量を増やさなければなりません。

営業戦略を考える上で、コールセンターで有効なアップセルの手法は以下の3つです。

  • 上位モデルへの切り替え提案
  • セット購入・まとめ買いの提案
  • 定期コース・購入の案内

それぞれの手法を確認していきましょう。

上位モデルへの切り替え提案

上位モデルの切り替えを提案することで、 1回の購入金額をアップさせる方法 です。

例えば、家電やパソコンはより高スペックな商品の利便性を顧客にアピールし、アップセルを実現します。

既存のサービスやプランのアップグレードも効果的です。

顧客に上位プランのお知らせをすることで、付加価値を提供し購買意欲を高められます。

会費設定が高額なクレジットカードへの提案は、売上アップが見込める1つの例です。

セット購入・まとめ買いの提案

コールセンターでセット購入やまとめ買いを提案するのも、アップセルの達成に貢献します。

顧客が同時に購入する量を増やし、売上アップが実現するからです。

例えば、すでに健康食品を単品で購入した顧客に「以前からご購入いただいた健康食品をまとめてお得なセットでご提供いたします」と提案しましょう。

過去に 購入した商品と関連性のある商品をセットで提案することで、追加購入してもらうチャンス を増やします。

一定の数量や合計金額を超えれば、送料無料にするのも有効です。

送料無料というお得感が、顧客の購買意欲を刺激しまとめ買いを促します。

セット購入・まとめ買いの提案は顧客に有益なだけでなく、コールセンターでの営業コスト効率にも効果的です。

定期コース・購入の案内

上位の定期コースを案内し購入を促すケースは、コールセンターで有効なアップセルの一環です。

例えば、健康食品のトライアル商品を購入した顧客に定期コースを案内する方法があります。

定期コースの案内はアップセル達成だけでなく、 定期的かつ安定した売上や顧客の生涯価値(LTV)の向上 を期待できるのが強みです。

提案手法の1つにコンサル提案があります。

サンプル希望者に商品を利用した率直な感想や意見を伺いつつ、各々のニーズにマッチした適切な商品を提案する手法です。

一人ひとりに寄り添い、商品選びをサポートすることでアップセルが期待できます。

家電や電子機器が故障した場合、修理費用と比較しながら上位モデルや新モデルを提案するのもおすすめです。

顧客は新しい商品にアップグレードし、売上がアップする可能性が高まります。

■合わせてよく読まれている資料
コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ」も合わせてダウンロードいただけます。

コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ

コールセンターにおけるアップセルのメリット


コールセンターにアップセルを導入する主なメリットは、以下を参考にしてください。

  • 売上単価の向上
  • 生涯顧客単価(LTV)の向上
  • 営業効率の向上
  • 商品開発への活用
  • 顧客満足度の向上

メリットを知れば、アップセル導入のハードルが下がるかもしれません。

それぞれのメリットを紹介します。

売上単価の向上

コールセンターにアップセルを導入するメリットの1つは、売上単価の向上です。

売上を伸ばすためには「新規顧客を開拓・獲得する」か「既存顧客を維持するか」のどちらかの方法が欠かせません。

新規顧客を開拓・獲得するには多大な広告制作や営業活動が必要なため、既存顧客の維持よりもコストがかかるのが難点です。

一方で 既存顧客にアップセルを行えば、同じ顧客数でも総売上額の増加 につながります。

例えば上位プランを提案したり、利益率の高い商品を勧めたりすれば、コストをかけずに売上単価の向上が可能です。

アップセルは顧客単価を向上させ、効率的に利益を増やせるため、現代の競争激化したビジネス環境において重要な手段といえます。

生涯顧客単価(LTV)の向上

アップセルは顧客1人の生涯にわたる売上(LTV)を効率的に向上させます。

LTVとは「Life Time Value」の略称で、生涯顧客単価の意味です。

顧客が企業やサービスに対して信頼や愛着が高いほど、1人の顧客がもたらすLTVは高い傾向にあります。

日本は人口減少や経済の成熟化により、見込み顧客数が減少しているのが課題です。

市場の飽和状態により、マスマーケティングからOne to Oneマーケティングへと営業活動が変化してきました。

企業が利益を出すために、顧客との継続的な関係を構築しなければなりません。

特にサブスクリプションサービスが台頭したことで、既存顧客のLTVを高めることが重要視されています。

LTVを高めるためには 顧客単価と購買頻度を上げ、取引期間をできる限り長くすること が重要です。

アップセルは付加価値の高い商品やサービスを提案し、購買頻度や顧客との接点を広げます。

コールセンターにアップセルを導入すれば、顧客1人あたりの顧客価値を最大化し、売上やシェアを維持することが可能です。

コールセンターでアップセルを成功させるためには、CRM(顧客管理)が欠かせません。

CRMは顧客の属性や行動履歴などのデータ収集・分析をサポートし、LTV測定の指標として利用が可能です。

既存顧客の情報を効率的に収集・管理できるCRMを活用し、顧客分析を行いましょう。

CRMについて詳しく知りたい方は、「CRMとは何?意味や導入のメリット・デメリットをわかりやすく解説」の記事を参考にしてください。

営業効率の向上

アップセルの導入は、顧客単価のアップだけでなく営業効率の向上にも役立ちます。

従来は、多くの企業では新規顧客の開拓を重視してきました。

しかし近年、企業は既存顧客を維持する方がコストパフォーマンスが高いと重きを置く傾向にあります。

「1:5の法則」の法則を知っていますか。

1人の新規顧客に商品を販売するコストは、既存顧客から売上を上げるコストよりも5倍必要という法則です。

似たような法則で「5:25の法則」があり、5%の既存顧客の流出を防げば、利益率は25%改善するともいわれています。

既存顧客に 商品販促の労力と時間を集中させれば、効率の良い営業活動 が可能です。

企業の利益アップには、顧客獲得、維持コストを下げることも有効です。

また、新規顧客を獲得するためには、コストのみならず関係を築くために時間もかかります。

アップセルのターゲットは、すでに自社の商品やサービスの購入を検討している感度が高い顧客です。

購入意思が高い顧客には新たな提案がしやすく、たとえ契約にいたらなくても次回の提案につながりやすいメリットがあります。

顧客満足度の向上

アップセルは顧客ニーズに合わせた的確な提案を通じて、顧客満足度を向上させる重要な手段です。

顧客 ニーズにピッタリと合った提案をすれば、多くの顧客は「この企業は自分のほしい商品やサービスを提案してくれる」 と感じます。

この信頼によって、長期的な顧客ロイヤルティが形成され、顧客は新たな提案にも敏感に反応します。

ただし、アップセルは顧客ファーストの原則を重視すべきで、無理な提案では成功しません。

顧客のニーズを理解し、それに基づいて提案することが重要です。

企業の顧客に寄り添う姿勢が、効率的かつ効果的に顧客単価と満足度の向上につながります。

商品開発への活用

コールセンターでアップセルを利用すれば、単なる売上増加だけでなく、自社商品やサービス開発にも大きな貢献が期待できます。

アップセルを成功させるためには、一人ひとりの顧客ニーズを把握することが不可欠です。

オペレーターが 顧客のリアルな声を収集することで、そのまま新商品やサービスの開発に直結する貴重な情報 を得られます。

企業は市場に合った提案を行い、顧客の期待に応えることが可能なため、新商品を販売する前に顧客ニーズとのミスマッチが防げるかもしれません。

また、収集した情報は将来のマーケティング戦略にも活かされます。

どのような施策が成功し、顧客の反応が良かったかを分析することで、今後の施策やキャンペーンの企画に有益なヒントを得ることが可能です。

アップセルは単なる売上向上だけでなく、顧客満足度の向上や新規事業の展開にも貢献する戦略的な手段ともいえます。

コールセンターにおけるアップセルのデメリット


売上アップを狙ってアップセルを導入したのに、デメリットを理解していないと大きな損失につながるかもしれません。

コールセンターにおけるアップセルの主なデメリットは、以下の2つです。

  • 強引な営業による失注リスク
  • 顧客ロイヤルティの低下

それぞれの特徴や解消法について解説します。

強引な営業による失注リスク

コールセンターで強引な営業によるアップセルを行えば、失注するリスクが高まるかもしれません。

アップセルには、顧客への慎重なアプローチが必須といえます。

強引な営業や個々のニーズを確認せずにアップセルを進めると、顧客は「単なる高額商品の押し売り」と思い逆効果です。

顧客は 嫌悪感を抱き、他社に流出してしまうリスクが高まり ます。

営業活動において、顧客のニーズや事情を無視した強引なアプローチは好まれません。

また、営業担当者の力量に合わせてアップセルを推進すると、組織全体の成果が安定しないリスクもあります。

アップセルに取り組む際には慎重で戦略的なアプローチが求められるため、顧客データを適切に活用しましょう。

顧客の属性や特徴、購入履歴を分析し、アップセルが有効な顧客層を見極めることが理想的です。

アップセルの結果をデータとして収集し、継続的にPDCAサイクルを回しながら営業戦略の改善を図りましょう。

ただし、手動でのデータ収集や分析は手間がかかります。

CRMへの導入・自動化、SFA(営業支援システム)を用いて、営業担当者にアップセルを適切に実施させることが重要です。

コールセンターシステムの活用により、売上を飛躍的に向上させることが期待できます。

顧客ロイヤルティの低下

アップセルのタイミングが不適切だと、顧客ロイヤルティの低下を招くデメリットがあります。

顧客ロイヤルティとは顧客が企業や商品、サービスなどに対して、愛着や信頼感を表す言葉です。

ロイヤルティが高い顧客は、自分が購入するだけでなく、家族や知人に商品を紹介するなど影響力や拡散力があるといわれています。

強引な営業や顧客のニーズや事情を確認しないアップセルだと、顧客は不信感を抱き、企業に対する信頼が損なわれるかもしれません。

最悪の場合、 ネガティブなレビューやクレームが発生し、企業の評判に悪影響を及ぼす 可能性もあります。

企業や商品に対するストレスは、顧客ロイヤルティの低下の要因の1つです。

顧客ロイヤルティを維持するためには、CRMの活用により顧客の特性や嗜好を詳細に分析し、アップセルに適したタイミングを見極めることが大切です。

むやみな営業で顧客を迷わせることなく、適切なタイミングで顧客にアプローチしましょう。

コールセンターにおけるアップセルで成果を出すポイント


ただ闇雲に、グレードアップした商品を提案しても期待した効果が得られないかもしれません。

コールセンターにおけるアップセルで成果を出すポイントは、以下のとおりです。

  • ターゲット設定
  • 商品設計
  • チャネル選定
  • タイミングの見極め
  • 営業方針の周知徹底
  • 教育研修の実施
  • 営業ツールの活用

効率的かつ効果的に成果を出すためのポイントを解説します。

ターゲット設定

アップセルや営業の成功において、ターゲットの選定は非常に重要な要素です。

ターゲット設定の一歩として、既存顧客から顧客ロイヤルティを選びましょう。

ロイヤルティが高い顧客は 自社商品や自社に対して信頼が高いため、アップセルが行いやすい からです。

CRMを駆使し、既存顧客の情報を収集・分析すれば、アップセルの成功確率が高まります。

SFAと連携すれば、顧客とのやり取りやアプローチの進捗状況などが可視化でき効率的です。

ただし、顧客ロイヤルティはすぐには高まらないため、選定が難しいかもしれません。

顧客ロイヤルティの向上には、 見込み顧客の育成 も不可欠です。

見込み顧客と適切なコミュニケーションを取り続け、購買意欲を高めることで、自社の顧客やリピーターになる可能性があります。

より確度の高い顧客にアプローチをし、営業効率アップを目指しましょう。

商品設計

コールセンターにおいてアップセルを成功させるには、顧客にとって魅力的な商品やサービスを提案することが重要です。

営業側がアップセルしやすい商品をピックアップするのではなく、相手にとって価値ある商品をおすすめしましょう。

「顧客単価をアップさせて売上を向上したい」という強い思いは、相手に見破られます。

顧客にとって、 お得感や必要性が感じられるアップセル を行ってください。

顧客目線でない提案は、既存顧客の離脱や満足度の低下などにつながるもしれません。

アップセルで成功するためには、顧客が商品の価値や内容に納得し、進んでアップグレードする商品設計を行うのがポイントです。

チャネル選定

アップセルを成功させるためにはチャネル、つまり集客経路の選定も必須です。

コールセンターでは電話やメール、チャット、SNSなど幅広いコミュニケーションチャネルを持っています。

チャネル選定はどの接点が顧客にとって最適かを検討し、戦略的にアップセルを展開するために重要です。

アップセルは 契約更新時やアフターフォロー、問い合わせ時 などさまざまなシーンで実施できます。

ただし、営業をかけるタイミングを見極めるのも重要です。

問い合わせ時にアップセルを行うには、インサイドセールスを活用しましょう。

インサイドセールスについては「インサイドセールスのやり方は?おすすめのサポートツールも紹介」の記事を参考にしてください。

営業方針の周知徹底

アップセルで成果を出すためには、コールセンターにおいてアップセルの方針を浸透させることが重要です。

アップセルは売り込みのイメージが強くて現場の理解が得られず、効果が出にくい傾向にあります。

現場のオペレーターに「どうやってアップセルを実施するのか」を伝えても、従来と異なる方法のため混乱を招くかもしれません。

オペレーターに 「なぜアップセルが必要で、どのようなメリットがあるか」 を明確に伝えましょう。

アップセルが成果に結びつくことを理解してもらい、やる気を引き出すことが不可欠です。

ただし、施策の浸透には時間がかかります。

現場のオペレーターに繰り返し発信し、アップセルを理解してもらいましょう。

また、 現場の声を施策に反映させる ことも忘れてはいけません。

営業現場のフィードバックを活かして施策を改善し、持続的な成果を出すためにはPDCAサイクルを回しましょう。

企業内で提案や成功事例を共有する仕組みを構築し、現場のコールセンターと本社が協力体制を築くことも大切です。

教育研修の実施

アップセルの成功を確立するには、コールセンター内での教育研修の実施が必須です。

セールストークを不得意と感じるオペレーターは、アップセルに抵抗感があるかもしれません。

アップセルを行うには収集した顧客情報だけでなく、顧客の言動や表情を分析し、ニーズを把握する敏感さが求められます。

アップセルの成功率を高めるためには、継続的なトレーニングが必要です。

以下のような営業トレーニングを実施しましょう。

  • 優秀なオペレーターのナレッジ共有
  • ロールプレイングの実施
  • トークスクリプトの作成
  • 勉強会の実施や社外セミナーへの参加

アップセルが得意なオペレーターのトークを、新人やアップセルが苦手なオペレーターに共有しましょう。

ロールプレイングは短時間でも継続することで、実践的なトークスキルの向上に寄与します。

優秀なオペレーターや管理職から、フィードバックをもらえる環境を作るのもおすすめ。

セールストークを録音し、商品を紹介するタイミングや話の流れなどを客観的に分析するのも効果的です。

自分で アップセルの成功・失敗パターンを分析することで、自発的に行動する活気あるコールセンター運営が実現 します。

営業ツールの活用

アップセルの導入を成功させるには、営業ツールの活用も見過ごせません。

いきなりコールセンターにアップセルを導入しても、スムーズな導入や運用は難しい場合があります。

導入に失敗すれば、顧客の信頼を損なったり、退会や機会損失が起きたりと問題が発生するかもしれません。

現場で働く オペレーターをサポートする営業ツールを積極的に活用 しましょう。

アップセルの成功率を向上させる主なツールは以下のとおりです。

コールセンターシステム 特徴
CTI 電話・FAXとコンピューターシステムを統合させ、電話業務の効率化を目指せる
CRM 顧客の属性や行動履歴などを一元的管理し、顧客情報・データの収集や分析ができる
SFA 営業のプロセスや進捗状況を管理し営業活動の可視化や効率化を実現する
MA マーケティング活動の全般を自動化し、見込み顧客を育成する

円滑な営業活動を実現するためには、効果的なシステムの導入が欠かせません。

コールセンターにアップセルを導入する際の注意点


アップセルに取り組み始めると「とにかくより高い商品をおすすめしよう」と強引なセールストークになりがちです。

しかし、強引な営業や顧客ニーズを満たしていない営業は嫌われます。

コールセンターにアップセルを導入する際に注意したい点は以下のとおりです。

  • 押し売りをしない
  • 顧客目線を忘れない
  • 提案するタイミングを逃さない
  • アフターフォローを忘れない

それぞれの注意点を解説します。

押し売りをしない

アップセルを成功させるには、顧客に無理な押し売りをすることは避けましょう。

自社都合で高額商品を一方的に提案すれば、顧客との信頼が損なわれ、将来の利益も失う可能性があります。

アップセルを実施する前に、 顧客の声や悩み、ニーズを徹底的に聞き出し理解すること が重要です。

顧客が抱える悩みやニーズに焦点を当てて提案すれば、アップグレードした商品の購入を受け入れやすくなります。

また、顧客との信頼関係を築くためには、気軽に相談できる雰囲気を作りましょう。

信頼関係が構築できれば、自然な形でアップセルを行えます。

顧客目線を忘れない

アップセルを導入する際の注意点として、顧客目線を忘れないことです。

セールストークでありがちな失敗の1つに、商品が顧客に与えるメリットを伝えきれていないことがあります。

上位商品の特徴だけを伝えると「高額商品を買わせたいだけの企業」「自社の利益しか追い求めていない企業」という印象を与えるかもしれません。

その結果、企業のブランドイメージや価値を下げてしまう可能性もあります。

アップセルでは、顧客のメリットをきちんと伝えることが重要です。

顧客が 抱えている悩みを聞き出し、商品がどのようなメリットを提供するか を丁寧に伝えましょう。

提案するタイミングを逃さない

提案するタイミングを逃さないのも、アップセルを導入する際に注意しましょう。

誤った タイミングでの提案は、顧客にネガティブな印象を与えるだけ です。

例えばBtoCの場合、顧客が商品購入の決断をした時に購買意欲が一番高まっています。

そのタイミングで上位商品や上位モデルを提案すれば、顧客に不快感を与えずに購入を促せます。

BtoBの場合は、以下のようなタイミングで提案するのがおすすめです。

  • 契約更新のタイミング
  • 予算捻出のタイミング
  • 課題が判明したタイミング

しかし、アップセルのチャンスは急にはやってきません。

顧客の課題やニーズを把握できるように、定期的にコミュニケーションを取るように心掛けてください。

タイミングの他にも、 アップセルを行う顧客を明確化 するのもおすすめ。

アップセルの対象は、ロイヤルティが高い優良顧客が一般的です。

情報を案内された顧客と案内されなかった顧客が出てくるのは仕方ありません。

しかし「お得な情報を案内されなかった」とクレームや顧客へのサービス低下と受け取られるリスクがあります。

十分なサービスが受けられなかったと、解約や離反につながるかもしれません。

トラブルを回避するためにも、社内でアップセルを実施する顧客の基準やルールを明確にしましょう。

アフターフォローを忘れない

アフターフォローも忘れてはならない注意点の1つといえます。

上位商品を購入してもらえたら終わりではなく、商品を購入した後のサポートが重要です。

商品を購入してから一定期間内の交換や修理の無償化、使用方法に関するアフターフォロー、定期メンテナンスなどを実施しましょう。

気軽に 相談できる環境を構築し、商品に関する不安や不明点が解消され、自社に対する信頼感 が生まれます。

「また商品を購入したい」「あの会社の商品なら安心できる」と顧客の意向が強化され、長期的な顧客ロイヤルティが築かれます。

顧客との良好な関係を築きながら、売上の好循環を作るためにも、万全なアフターフォローを実施しましょう。

コールセンターにアップセルを導入し効率的に売上アップを目指そう


アップセルは、顧客単価の向上を期待できる営業手法の一環です。

単価アップだけでなく、顧客満足度アップや顧客ロイヤルティが高まるなど数多くのメリットがあります。

しかし、コールセンターにアップセルを導入するには注意が必要です。

強引な営業と受けとめられ、信頼関係や機会損失のリスクが高まるかもしれません。

顧客の ニーズや悩みを理解し、適切なタイミングで信頼関係が深まった上で、アップセルを実施 しましょう。

営業効率を飛躍的にアップさせたいなら、 株式会社Scene Liveの「List Navigator.」 がおすすめです。

List Navigator.には用途に合わせた6種類の発信機能を搭載し、発信業務の効率化が目指せます。

例えば、プレディクティブコールは架電リストをもとに多回線で同時に発信し、つながった番号だけをオペレーターに転送する便利な機能です。

近年推奨されているテレワークや複数拠点でも、リアルタイムでオペレーターの稼動状況を把握できます。

List Navigator.でぜひ営業の効率アップを目指してください。

■合わせてよく読まれている資料
コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ」も合わせてダウンロードいただけます。

コールセンターでのデータ活用による営業効率アップノウハウ