2024.08.01
アウトバウンドテレマーケティングとは?メリットやポイントを解説
業績を上げるうえで、アウトバウンドテレマーケティングは有効な営業手法のひとつです。
実際に 多くの企業でアウトバウンドテレマーケティングは実施されており、売上の向上に役立てられています 。
しかし、アウトバウンドテレマーケティングは決して簡単なものではありません。
ただ漫然と実施するだけでは、どれだけ時間をかけたとしても、利益の獲得は難しいでしょう。
本記事では、アウトバウンドテレマーケティングのメリットや実施のポイント、注意点などを解説します。
いずれも、テレマーケティングに取り組むうえで重要なことです。
ぜひ参考にしてください。
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目次
アウトバウンドテレマーケティングとは
アウトバウンドテレマーケティングの意味は、 電話を使い、積極的にアプローチを行う戦略のこと です。
顧客や見込み客へ積極的にアクションを行うアウトバウンドのため、顧客から注文や問い合わせの電話を受けるインバウンドとは異なります。
テレマーケティングとは
テレマーケティングとは、電話によるマーケティング活動全般を指します。
テレマーケティングに該当する業務は以下のとおりです。
- 見込み客・セールスリードの発掘
- セールスのアポイント取り
- 営業やDMのフォロー
- 来店や来場の促進活動
- キャンペーンや新製品の案内
- アフターサービス
- 顧客からの問い合わせ対応
なお、テレマーケティングとよく似た言葉に「テレフォンアポイントメント」がありますが、両者は厳密には異なります。
テレマーケティングは主に既存の顧客を対象としますが、 テレフォンアポイントメントは新規の顧客を対象とする営業活動 です。
アウトバンドテレマとは
「アウトバンドテレマ」とは「アウトバンドテレマーケティング」の略語です。
テレマーケティングには、アウトバウンドとインバウンドの2種類があります。
アウトバウンドは顧客に電話をかける、インバウンドは顧客からの電話を受ける業務です。
アウトバウンドテレマーケティングの場合、 企業から顧客に架電し、自社の商品やサービスなどを売り込みます 。
テレマーケティングにおけるアウトバウンドとインバウンドの違い
本章では、テレマーケティングにおけるアウトバウンドとインバウンドそれぞれの特徴や、メリット・デメリットを解説します。
同じテレマーケティングでも、アウトバウンドとインバウンドでは業務の流れが大きく異なります。
それぞれの違いを、正確に把握しましょう。
アウトバウンドテレマーケティングの特徴
アウトバウンドテレマーケティングは、事前に準備したアタックリストに基づき、企業側から積極的な架電を行います。
交渉を通じて契約締結を実現し、 自社製品・サービスの売上を向上させること が、アウトバウンドテレマーケティングの目的です。
インバウンドと異なり、アウトバウンドは企業から架電し、顧客を獲得しなければ利益を獲得できません。
そのため、ニーズが低い顧客に交渉する場面も珍しくありません。
アウトバウンドテレマーケティングのメリット
アウトバウンドテレマーケティングは、自社の商品・サービスの特徴や魅力を直接伝えられる点がメリットです。
オペレーターの交渉次第では、ニーズが低い顧客でも商品やサービスの購入につなげられます。
また、 企業側で営業する相手を選べるので、目的に合わせた営業活動ができる 点もメリットです。
アウトバウンドテレマーケティングのデメリット
アウトバウンドテレマーケティングは、電話で顧客と交渉する業務であるため、コミュニケーションスキルに加え、営業に関する高度な知識や技能をもつ人材が欠かせません。
そのため、成果を上げられる人材の確保ができないと、売上が伸び悩みます。
また、アウトバウンドテレマーケティングの成功率は決して高くありません。
どれだけ架電しても成果が得られない場合も多く、 営業活動の効率が低くなる可能性があります 。
コールセンターの業績不振が続けば、オペレーターのモチベーションの維持も難しくなるでしょう。
インバウンドテレマーケティングの特徴
インバウンドテレマーケティングは、顧客からの電話を受けることが主体の手法です。
インバウンドテレマーケティングは顧客主導型の手法であるため、 企業側から架電せず、顧客からの電話に対応する形で営業を実施 します。
営業だけでなく、顧客の問い合わせに対応したり、苦情やクレームを処理したりすることも、インバウンドテレマーケティングの一種です。
インバウンドテレマーケティングのメリット
インバウンドテレマーケティングは 製品やサービスに興味をもった顧客からの架電でスタートするため、交渉をスムーズに進められます 。
企業側から架電しなければならないアウトバウンドテレマーケティングと違い、アプローチしなくても契約を締結できる可能性が高い点は、インバウンドテレマーケティングの最大のメリットでしょう。
また、効率性や生産性が高いため、担当者の負担は少なく、モチベーションが維持しやすい点もメリットです。
インバウンドテレマーケティングのデメリット
インバウンドテレマーケティングは、顧客からの架電を受けなければ交渉を始められません。
そのため、 広告をはじめとしたマーケティングで、顧客に製品やサービスへの興味をもたせるための取り組みが必要 です。
しかし、顧客のニーズや行動は大きく変化しており、多くの広告を打つだけでは、思うような集客効果を得られない場合があります。
話題性のある広告を制作したり、SNSを活用したりするなど、工夫してマーケティングを実践しなければ、十分な顧客を集められないでしょう。
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アウトバウンドテレマーケティングのメリット5選
本章では、アウトバウンドテレマーケティングのメリットについてさらに詳しく解説します。
アウトバウンドテレマーケティングは成功率こそ高くありませんが、さまざまなメリットがあり、適切に活用すれば事業の成長を実現できる手法です。
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
見込み客の獲得が期待できる
アウトバウンドテレマーケティングは、必然的に1対1の状況で交渉できるため、 顧客との信頼関係を構築しやすい点がメリット です。
適切にアプローチし、信頼関係を構築できれば、成約につなげられるでしょう。
そもそも、ビジネスの拡大や売上アップを目指すうえで、契約を締結する可能性が高い見込み客の獲得は欠かせません。
アウトバウンドテレマーケティングのように、積極的に顧客にアプローチする手法は、見込み客を獲得するうえで有効です。
見込み客の特定に役立つ
アウトバウンドテレマーケティングは、見込み客の特定にも役立ちます。
成約率を高めるためには、自社の製品やサービスに興味をもつ顧客にアプローチしなければなりません。
そのうえでも、見込み客の特定は重要な取り組みです。
コールセンターは毎日さまざまな顧客に架電するため、必然的に顧客の情報が蓄積されます。
蓄積した情報を活用すれば、 顧客の傾向が見えやすくなり、見込み客を絞り込みやすくなります 。
また、電話を通じて顧客と信頼関係を深められるため、見込み客を作りやすい点も、アウトバウンドテレマーケティングのメリットです。
テレマーケティングで見込み顧客を増やし、営業部門がアプローチをかけて成約する仕組みを構築できれば、効率的な営業活動が実現できるでしょう。
テレマーケティングの分析とテストが容易になる
営業活動において、分析と改善の繰り返しは重要な取り組みです 。テレマーケティングなら、分析と改善のテストを容易に実践できます。
従来のような対面式の営業手法だと、営業時のデータを集めにくいため、交渉内容の分析や改善する機会の確保も困難でした。
対して、テレマーケティングであれば、コストをかけずに分析と改善点のテストが実行できます。
加えて、CTIを活用すれば録音した通話内容を聞き直したり、ウィスパリングやモニタリングでオペレーターをサポートしたりできるため、アプローチの分析や改善のテストをスムーズに進められるでしょう。
従来のアウトバウンドセールスより多くの顧客にアプローチできる
テレマーケティングは電話で営業活動が完結するため、多くの顧客へのアプローチが可能です。
従来のような対面式のアウトバウンドセールスだと、人件費や交通費など多くのコストが発生するうえに、移動する時間もかかるため、1日で訪問できる顧客の数が限られます。
もちろん、従業員にかかる負担も大きく、顧客の数が多いと業務が回らなくなるリスクもあります。
テレマーケティングであれば、 電話で顧客と交渉するため、移動するコストを抑えて多くの顧客へアプローチでき、従業員の負担も減らせるでしょう 。
顧客の意図を理解しやすい
アウトバウンドテレマーケティングは、顧客の意図を理解しやすくなります。
商品やサービスの特徴や魅力を伝えるトークを実践する過程で、相手からの疑問や要望をくみ取りやすいです 。加えて、すでに受注をもらった既存顧客から、利用した感想や不満点を聞き出して改善点を考えれば、その後の営業活動につなげられます。
特に、健康食品や化粧品のようなリピートでの購入を主体とした商品なら、テレマーケティングを活用することで効率的な売上向上を期待できるでしょう。
アウトバウンドテレマーケティングを効果的に実施する9つのポイント
アウトバウンドテレマーケティングを効果的に行うためには、さまざまなポイントを意識しなければなりません。
本章では、効果的なアウトバウンドテレマーケティングを実施するポイントを9つ解説します。
自信をもって対応する
テレマーケティングをはじめとした営業電話は、相手から快く思われない場合もあります。
しかし、オペレーターが自信をなくしてしまうと、顧客からの信頼感を失い、話をまともに聞いてもらえなくなるでしょう。
テレマーケティングを実施する際は、 自信をもった対応 を心がけましょう。
相手からの印象がよくなるだけでも、テレマーケティングが成功する可能性を高められます。
自然な口調で話す
テレマーケティングで顧客と会話する際は、自然な口調で話しましょう。
自然な口調とは、 明るい声で明瞭にはっきりゆっくり話す ことです。
話し方が自然で丁寧なだけでも、顧客から好印象を得られるため、話を聞いてもらいやすくなります。
面識がない相手と電話するからこそ、緊張せず、自然で丁寧な話すことを意識しましょう。
お客様の声に耳を傾ける
顧客からの声にも耳を傾けることも、テレマーケティングにおいて重要なポイントです。
オペレーターが一方的に話し続けるのではなく、顧客と会話する意識 をもちましょう。そもそも、顧客の話はマーケティングにおいて有益なものです。
顧客の話を聞けば、相手のニーズや課題を把握しやすくなり、より顧客にマッチした提案ができます。
また、既存の商品やサービスを改善したり、新しい事業を立ち上げるアイデアを得たりするきっかけにもなるでしょう。
会話を面白くし質の高いアプローチをする
会話を面白くし、相手に興味をもってもらうことが大切です。
自分も相手との会話を楽しむように意識 すれば、 顧客の興味を引く質の高いアプローチが実施できます。顧客が気づかなかった課題や価値を提示し、的確に商品やサービスを提案できれば、成約率を向上できるでしょう。
反論に備えておく
テレマーケティングでは、顧客からさまざまな質問・反論を寄せられる場面も珍しくありません。
質問や反論があっても、 オペレーターがスムーズに対応できれば、顧客が抱いている不安や疑問を解消できます 。
ただし、すぐに質問や反論に対応するには、入念な準備が欠かせません。
トークスクリプトで想定問答を作成したり、反論に対する切り返し方を準備したりしましょう。
準備を入念にすれば、顧客が質問や反論をしてきても、冷静に対応できるようになります。
加えて、顧客からきた質問や反論をチーム内で共有すれば、よくある内容を把握でき、対策を講じやすくなります。
通話に集中できる環境を整える
電話をかける前に、顧客との通話に集中できる環境を整えましょう。
通信設備の確認や、トークスクリプトの準備などを実施 すれば、アクシデントを回避しやすくなり、テレマーケティングをスムーズに進められます。とりわけトークスクリプトは、テレマーケティングの質を維持するうえで不可欠なものです。
過去のテレマーケティングの結果を踏まえて内容を調整するなど、常に最善な状態を維持しましょう。
コミュニケーションスキルを身につける
テレマーケティングは電話で営業を進めるため、オペレーターの声や話し方が顧客の印象を決定づけます。
もし、オペレーターがたどたどしく話していると、電話の途中で切られてしまうでしょう。
テレマーケティングを成功させるうえでも、 顧客を不快にさせない最低限のコミュニケーションスキル は身につけておかなければなりません。
とりわけ、新人のオペレーターは経験が少ないため、うまく会話できない場合があります。
モニタリングやウィスパリングでフォローしたり、ロールプレイで入念に練習したりするなど、コミュニケーションスキルを磨く取り組みを実践しましょう。
話す速度に注意する
顧客と会話する際は、話す速度に注意しましょう。
オペレーターが一方的に速く話してしまうと相手はついてこられず、悪い印象を抱くリスクが高まります。
顧客と会話する際は、 声のトーンやスピードを意識し、なるべくゆっくりと話す よう心がけてください。
特に、商品やサービスの説明をする際は早口にならず、丁寧に内容を伝えましょう。
信頼できるCTIを使用する
CTIを活用すれば、アウトバウンドテレマーケティングをより効果的に実行できます 。CTIはコールセンターを運営するうえで欠かせないシステムであり、複数の顧客に同時に架電できるプレディクティブコールや、自動応答システムなど、さまざまな機能を搭載しています。
加えて、通話を録音して分析したり、ウィスパリングやモニタリングもできる点など、CTIはオペレーターの育成に活用できるでしょう。
アウトバウンドテレマーケティングにおける注意点3つ
アウトバウンドテレマーケティングの実施において「目的の明確化」「数値指標を定める」「分析・改善を繰り返す」の3点には注意しなければなりません。
テレマーケティングを成功させるためにも、それぞれのポイントを押さえましょう。
目的を明確にする
自社の商品やサービスをテレマーケティングする目的を明確に しなければなりません。目的もなく、ただ闇雲に営業するだけでは、その場限りの商談を繰り返す結果になり、満足な成果を得られないでしょう。
アウトバウンドテレマーケティングの目的には「売上アップ」「認知度の向上」「顧客との関係性の向上」など、さまざまなものがあります。
提案する製品やサービス、企業におけるコールセンターの役割によって、テレマーケティングの目的は異なるものです。
アウトバウンドテレマーケティングを実践する際は、事前に関係者同士で意思統一を図り、全体で共有しましょう。
個々のオペレーターが目的を理解していれば、テレマーケティングの効果が発揮されやすくなります。
指標を定める
着実に成果を上げるなら、目標を達成するための具体的な数値指標を設定しましょう。
「売上を10%上げる」「契約件数を10件増やす」など、 具体的な数値を指標にすれば、次にどのような行動をとるべきかが明確になります 。
ただし、指標を定める際は、現状に合った適切な数値を設定しなければなりません。
高過ぎる数値にせず、達成しやすいものを指標にすればモチベーションを保ちやすくなります。
分析・改善を繰り返す
テレマーケティングを実施したら、定期的に結果を分析し、改善に努めましょう。
例えば「トークの内容が適切だったか」「不必要な対応はなかったか」「成約率をさらに高める方法はないか」など、さまざまな観点で分析すれば、個々のオペレーターの課題が明確になります。
目的が明確になれば、改善するポイントがわかりやすくなるため、オペレーターがスキルアップしやすくなるでしょう。
加えて、 テレマーケティングを実行した後、反省と改善を繰り返すPDCAサイクルを確立 すれば、オペレーターのスキルアップにもつながります。
ポイントを参考に効果的なアウトバウンドテレマーケティングを行おう
アウトバウンドテレマーケティングは、企業の業績を引き上げるうえで有効な営業手法です。
企業から自社商品やサービスを積極的に発信できるので、見込み客の確度を高められます。
より効果的に成果を上げるためには、 目的や指標を明確に設定し、結果を分析し改善を続ける ことが重要です。
また、List Navigator.のような、優れたCTIを活用する方法もおすすめです。
List Navigator.は多彩な架電機能に加え、通話記録の分析やウィスパリング機能など、オペレーターのスキル向上にも役立てられます。
List Navigator.を導入すれば、コールセンターの業績向上や業務改善を実現できるでしょう。
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