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2023.10.16更新

コールセンターにおけるDPHとは?概要やおすすめのシステムを紹介

DPHは、コールセンターで用いられるKPIの1つです。

KPIとして用いられる指標には、DPHをはじめ多くの種類があり、目標にあわせて適切に選択しなければなりません。

そのため「DPHをはじめとした、コールセンターで用いられる主なKPIについて詳しく知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、 コールセンターで用いられる主なKPIやDPHについて解説 します。

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コールセンターにおけるDPHとは


DPHは「Dial Per Hour」の略で、 1時間でどれだけ架電したかを示す数値 です。

企業が設定するゴール達成に向け、過程を計測・評価する指標「KPI」で用いられる項目の1つになります。

DPHを計測することで、オペレーター個人の生産性やトークスクリプトの効率性における課題を発見する際の材料として利用可能です。

業種によっても異なりますが、DPHの適正値は50~60といわれています。

DPHが適正値以下の場合は「オペレーターが冗長なトークをしている」「スクリプトの内容が効率的ではない」などの問題が発生している可能性があります。

反対に、適正値以上であれば「コンタクト率が悪い」「オペレーターが顧客としっかり話をできていない」などの事態が発生しているかもしれません。

コールセンターの目標設定に必要な指標


コールセンターに限らず、ビジネスで業務を進めるにあたっては目標の設定が重要です。

また「目標設定に必要な行動」「目標達成に必要な業務の評価」などの指針・指標が明確であればあるほど効率的に目標達成に向かって業務を進められます。

コールセンターにおいて効率的に目標を設定するために必要な指標は次の3つです。

  • KPI
  • KGI
  • KFS

それぞれについて詳しく解説します。

KPI

KPIは「Key Performance Indicator」の略で、 ビジネスにおいて業務のパフォーマンスを計測・評価するために設定する指標 です。

最終目標の達成に必要なKPIを設定することで、タスクの進捗や改善すべき課題を適切に管理し、業務をスムーズに進められるようになります。

コールセンターでは、オペレーターの生産性や効率性を評価・改善するために利用されることが多いです。

KPIを設定していなければ、現状や課題の把握ができなくなるため、効率的な業務進行が困難となります。

定められた目標を効率的にクリアするためには非常に重要な指標といえるでしょう。

KGI

KGIとは、 業務やプロジェクトの最終的な目標を指す指標 です。

正式名称は「Key Goal Indicators」といい、日本語では「重要目標達成指標」と呼ばれます。

明確な売上目標を設定しにくいコールセンターにおいては「顧客満足度の向上」「リピーター率の向上」などがKGIとして設定されることが多いです。

KPIの設定は、KGIに基づいておこなわれます。

例えば、KGIが「顧客満足度向上」の場合、顧客満足度の向上につながる「電話のつながりやすさ」や「正確な対応」を評価するKPIが設定されるといった流れです。

したがって、KPIの達成は同時にKGIの達成にもつながります。

KFS

KFSは「Key Success Factor」の略で、日本語では「重要成功要因」といい、 KGIを達成するために必要な要因を特定し示したもの です。

KFSで設定した「目標達成に最も必要な行動」が適切におこなえているかを数値で評価するものがKPIとなります。

そのため、目標設定における基本的な流れは次のようになります。

  1. 最終目標(KGI)を設定
  2. 目標達成に必要な行動(KFS)を特定・設定
  3. 行動が適切におこなえているかを評価する項目(KPI)を設定

KGI・KFS・KPIの3要素はそれぞれに重要な要素であり、すべてを適切に設定・管理することで効率的にゴールへと業務を進められるようになります。

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コールセンターにおいて目標を設定することで得られる効果


目標を設定することで「従業員のモチベーションが上がる」「進捗が明確になる」などの効果が得られます。

また、コールセンターに限定すれば、さらに次のような3つの効果を得ることが可能です。

  • 受注率の向上
  • 顧客単価の向上
  • 解約率の低下

それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

受注率の向上

1つ目は 受注率の向上 です。

受注率の向上を目標に設定し、計画的に施策をおこなっていくことで受注率が向上します。

具体的には、顧客リストの整理、見込みの高い顧客に集中して連絡を取る、などをおこなうと受注率の向上につながるでしょう。

顧客単価の向上

2つ目は 顧客単価の向上 です。

アウトバウンド業務がメインのコールセンターでは「顧客単価の向上」などの売上に関する目標が設定されることは少なくありません。

顧客単価を増やす方法としては、トークスクリプトの改善やアップセル・クロスセルなどの単価を向上させるテクニックを身に着ける、などがあります。

解約率の低下

目標の設定は、 解約率の改善にもつながり ます。

最終目標の内容にもよりますが、目標を達成するまでの過程においてオペレーターのトークスキルが上がっていくケースは少なくありません。

結果、コールセンター全体のトーク力が底上げされ、各オペレーターが適切に案内できるようになるため解約率が低下するでしょう。

DPHを含むアウトバウンド業務で用いられる主なKPI


コールセンターにおけるアウトバウンド業務で用いられる主なKPIには次のようなものがあります。

  • コール数
  • 対発信コンタクト率
  • 承諾率・成約率
  • 稼働率
  • 平均処理時間
  • ミス率
  • 平均架電単価(CPC)
  • 平均通話時間(ATT)

それぞれについて解説しますので、KPI設定時の参考にしてください。

コール数(DPH)

コール数は オペレーターが顧客に対してどれだけ発信したかを示す数値 です。

コール数を割り出す方法には、1時間の架電数をカウントする方法(DPH)と1日の架電数を稼働時間で割る方法(CPH)の2つがあります。

基本的にはオペレーターの生産性を評価するKPIですが「マニュアルが使いづらい」「後処理に問題が発生している」など環境面の問題も考慮して活用するとよいでしょう。

コンタクト率

コンタクト率は、 コールセンターからの架電に対し顧客につながった割合を示す数値 です。

そもそも電話がつながらなければ、オペレーターが高いスキルを有していても意味がないため、コンタクト率の改善は成約率の向上にもつながる重要な指標の1つです。

コンタクト率は曜日や時間帯、地域性などによっても変動します。

同じリストであっても、状況を変えて発信すればコンタクト率が向上することもありますので試してみるのもよいでしょう。

承諾率・成約率

承諾率・成約率は、 顧客へ架電した件数の中でどれだけ承諾や成立にいたったのかを示す数値 です。

直接的な架電効率や生産性を測れるため、アウトバウンド業務においては重要な指標といえます。

割り出した数値を「このオペレーターはどのように高い数値を出しているのだろう」と深掘りすることで、コールセンター全体の生産性向上にもつながるでしょう。

稼働率

稼働率は、 オペレーターが働いた時間のうち、顧客対応にどれだけ時間をかけたかを示す数値 です。

稼働率は次の計算で算出できます。

(応対した時間 + 保留にした時間 + 後処理時間) ÷ 労働時間 × 100 = 稼働率

多くのコールセンターでは80〜85%程度の稼働率を適正値として定めています。

稼働率が85%より多い状態が続いているようであれば、オペレーターが少ない可能性が高いです。

オペレーターが少ない状態が続くと、疲労やストレスによる生産性低下を招き、最悪の場合離職率の増加にもつながりますので注意が必要です。

平均処理時間

平均処理時間はAHT(Average Handling Time)とも呼ばれ、 オペレーターが顧客との通話を開始して後処理が終了するまでの平均時間 のことです。

インバウンド業務での指標としてもよく使用されますが、アウトバウンド業務でも利用されるケースも少なくありません。

通常、平均処理時間は短ければよいとされていますが、「顧客としっかり話ができていない」可能性も考慮する必要があります。

反対に、平均処理時間が長い場合は、必要以上に話しすぎていると判断されがちですが「消極的な顧客にしっかりと話し込んで契約へとこぎつけた」といったケースも考えられます。

以上のことから、平均処理時間だけでの判断は危険なため、他の指標とも組み合わせながら分析するとよいでしょう。

ミス率

ミス率は オペレーターが対応したすべての件数に対し案内をミスした件数 のことです。

人が関わる仕事である以上、避けることが難しいヒューマンエラーを可視化・分析しミスを最小化するために用いられます。

ミスと一言でいっても内容や程度は多岐に渡ります。

そのため、ミスをひとまとめに管理するのではなく、内容や程度に応じてレベルを設定すると効率的に管理できるでしょう。

平均架電単価(CPC)

平均架電単価は「Cost Per Call」とも呼ばれ 通話1回あたりにかかったコストを示す数値 です。

コストは人件費や通信費などを含めた総費用を指すことが一般的ですが、状況によっては人件費のみを指すケースもあります。

平均架電単価が低ければ収益性が高いといえますが、コストが低すぎる場合はオペレーターに大きい負荷がかかっている可能性があります。

オペレーターへの負担が高すぎると社内の雰囲気の悪化や、離職率の向上などにつながりますので注意が必要です。

平均通話時間(ATT)

平均通話時間はATT(Average Talk Time)とも呼ばれ、 オペレーターが顧客との通話に使った時間の平均値 です。

後処理時間や保留時間を含めず通話時間のみで算出している点が特徴です。

平均通話時間の数値が高い場合、話が冗長化しており生産性が低下している可能性があります。

一方で数値が低すぎる場合は、オペレーターが顧客に満足できる案内できておらず、機会損失や顧客満足度の低下を招いているかもしれません。

他の指標ともあわせて分析し、自社の業務にとって応対品質と生産性を維持できるバランスを探すとよいでしょう。

インバウンド業務で用いられる主なKPI


インバウンド業務は主に顧客からの電話に応対する業務であるため、直接的に売上や成約につながる業務はあまりありません。

しかし「どれだけ顧客に適切な対応ができているのか」「顧客はオペレーターの対応にどれだけ満足しているのか」を評価するためにKPIが用いられています。

コールセンターのインバウンド業務で用いられる主なKPIは次のとおりです。

  • 応答率
  • 放棄呼率
  • サービスレベル(SL)
  • 平均応答速度(ASA)
  • 平均後処理時間(ACW)
  • 顧客推奨度(NPS)

それぞれについて詳しく解説します。

応答率

応答率は、 顧客からの着信に対しオペレーターがどれだけ対応したかを示す数値 です。

顧客からの着信を取らないことにはどのような対応もできないため、インバウンド業務において重要な指標といえます。

応答率を求める計算方法は次のとおりです。

対応件数 ÷ 着信総数 × 100 = 応答率

応答率が低い場合、オペレーターの数が足りていない、業務フローに問題がある、などの原因が考えられます。

放棄呼率

放棄呼率は「アバンダンコールレート」ともいい、 顧客からの着信に対しオペレーターが受電できなかった割合を示す数値 です。

放棄呼率は次の計算方法で求められます。

放棄呼数 ÷ 着信件数 × 100 = 放棄呼率

また、上記の応答率とは対の関係となっているため、応答率が80%であった場合、放棄呼率は20%であると算出することも可能です。

サービスレベル(SL)

サービスレベルは、 事前に設定した時間内にオペレーターが対応できた件数の割合 です。

サービスレベルが低い場合、設定時間より応対が長くなっていることから、コールセンターの生産性が低い可能性が考えられます。

サービスレベルの計算方法は次のとおりです。

設定した時間内の対応件数 ÷ 総着信数 × 100 = サービスレベル

設定する時間は業種や企業によって異なりますが、着信から対応完了までの時間を「20秒以内」に設定し、目標として「80%以上」とする企業が多くなっています。

平均応答速度(ASA)

平均応答速度は「Average Speed of Answer」とも呼ばれ、 着信があってからオペレーターが応答するまでの平均時間 のことです。

平均応答速度が短ければ短いほど、顧客を待たせることなく応答できていると判断できます。

反対に、平均応答速度が長い場合、着信に対応するオペレーターが不足している可能性があります。

平均後処理時間(ACW)

平均後処理時間は「After Call Work」とも呼ばれ、 オペレーターが応対後の処理に使った時間の平均値 です。

平均後処理時間が高くなると、対応件数の低下や放棄呼率の増加につながり生産性の低下を招きます。

数値が高いと感じる場合は、マニュアルの見直しや後処理業務の整理などをおこない、オペレーターが応対業務に集中できる環境を整えるようにしましょう。

顧客推奨度(NPS)

顧客推奨度は「Net Promoter Score」ともいい、 企業やブランドに対して顧客が持つ信頼度や愛着度を示す数値 です。

顧客推奨度が高ければ高いほど、サービスや商品の宣伝や拡散をおこなってくれる顧客が多いことも意味するため、企業の成長可能性が高くなります。

顧客推奨度の算出方法は次のとおりです。

  1. 顧客に「サービス・商品をどの程度、友人知人に紹介したいですか?」という内容のアンケートを実施(0~10点で評価)
  2. 評価点数に応じて「推進者」「中立者」「誹謗者」の3つに分類する
  3. 「(推進者-誹謗者)÷全体数」で計算をおこなう

同じような指標に顧客満足度(CS)がありますが、顧客推奨度の方がより業績アップにつながりやすい指標のため、CSに代わってNPSを実施する企業が増えつつあります。

コールセンターにおいて目標を設定する4ステップ


設定した目標を効率的に達成するためには、単に最終的な目標を設定するだけでは難しく、目標から逆算して細分化する必要があります。

コールセンターにおいて目標を設定する流れは次のとおりです。

  1. 最終目標(KGI)を決定する
  2. 目標達成必要な要素(KSF)を洗い出す
  3. KPIを設定する
  4. 設定したKPIに沿ってPDCAをまわす

それぞれについて詳しく解説しますので、ぜひ目標設定する際の参考にしてください。

最終目標(KGI)を決定する

コールセンターに限りませんが 目標を設定するためには、はじめに最終目標(KGI)を設定することが必要 です。

例えば、アウトバウンド業務のコールセンターでは「成約率○%アップ」インバウンド業務のコールセンターでは「顧客推奨度を前年比○%アップ」などを設定します。

特にインバウンド業務は、直接的に売上に関わる業務ではないため、最終目標の設定は簡単ではありません。

最終目標も曖昧になりやすいので、判断に迷った場合は間接的でも売上向上につながる定量的な目標を設定するとよいでしょう。

目標達成必要な要素(KSF)を洗い出す

最終目標が決定したら、次は 目標達成に必要な要素(KFS)の抽出 です。

例えば「顧客推奨度の○%」を最終目標とした場合、必要な要素としては次が考えられます。

  • 電話のつながりやすさ
  • 応対品質の高さ
  • 時間を問わず受け付けてくれる

KSFの抽出が適切におこなえていなければ、以降の手順もすべて間違ったものとなります。

最悪の場合、KPIをすべて達成しているのに最終目標は達成していない、という事態にもなるので、しっかりと要因を割り出すことが重要です。

KPIを設定する

目標達成に必要な要素を抽出したあとは、 抽出内容にあわせてKPIを設定 します。

例えば、抽出した要素のひとつが「電話のつながりやすさ」であった場合、次のような指標をKPIに設定します。

  • 応答率
  • 放棄呼率
  • サービスレベル(SL)
  • 平均応答速度(ASA)

またKPIを設定する際に、あわせて各KPIの目標値も細かく決めておくことで、後のPDCAサイクルをスムーズにまわせるでしょう。

設定したKPIに沿ってPDCAをまわす

KPIが決定したら、 内容に沿ってPDCAをまわし ます。

PDCAとは、次のように行動を繰り返し改善を続けることです。

Plan 計画
Do 実行
Check 検証
Act 改善

KPIは設定だけしても意味がありません。

計測によって得られた数値を評価し、改善を繰り返していくことで、はじめて最終目標へと近づいていきます。

また、場合によってはKPIそのものを見直すことも必要です。

DPHやCPCなどのKPIを適切に設定する際のポイント


KPIを適切に 設定する際のポイントはSMARTという考え方を意識すること です。

SMARTとは、目標設定に重要な5つのポイントを示したもので、各ポイントの頭文字を取って「SMART」と呼ばれています。

Specific 目標は明確か
Measurable 測定可能か
Achievable 達成可能か
Related 関連付けは適切か
Time-Bounded 期限は設定したか

目標が明確かつ測定ができるものでなければ、正確な評価ができません。

また、達成可能な目標でなければオペレーターがモチベーションを維持できなくなり、臨んだ結果を出すことが難しくなります。

SMARTを意識したKPI設定ができていれば、課題に対して適切な改善行動が取れるだけでなく、オペレーターのモチベーションも向上するでしょう。

DPHを含むKPIを適切化する方法


KPIを効率化する方法には次のようなものがあります。

  • トークスクリプトの品質を向上させる
  • 適切にリスト管理をおこなう
  • 人材配置を適宜見直す
  • オペレーターへのフォロー体制を整える
  • CTIシステムを導入する

KPIの適切化に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

トークスクリプトの品質を向上させる

トークスクリプトの 品質を向上させることで、コールセンター全体のレベルアップ につながります。

トーク力の高さは、成約率・承諾率や顧客満足度に直結する重要な要素です。

しかし、トークスキルは簡単に身につくものではなく、特に新人オペレーターがスムーズにトークを展開するほどのスキルを持っているケースは稀です。

そのため、ベテランオペレーターのトーク内容を参考に、既存のトークスクリプトに組み込み共有すれば、新人オペレーターも高いスキルを利用できるようになります。

結果として、コールセンター全体の効率向上が期待できるでしょう。

適切にリスト管理をおこなう

適切に リスト管理をおこなうことでもKPIの効率化 につながります。

例えば、アウトバウンド業務ではリストを用いて架電をおこないますが、このリストを共有や同時更新可能なものに変更すれば、架電の重複を防げます。

また、架電リストを定期的に更新し、見込みのある顧客をピックアップすることで、見込みのない顧客への架電を減らすことが可能です。

人材配置を適宜見直す

定められた KPIを効率的に実現するためには、人材配置の見直しも効果的 です。

必要なオペレーターの人数や求められるスキルは時間帯によっても大きく異なります。

そのため、顧客からの着信が多い時間帯はオペレーターを増やす、顧客の属性にあわせて人員を変更する、などの実施により効率的に業務を進められるでしょう。

現場を混乱させないよう、人員配置を見直す際は、いきなり実施するのではなく目的をしっかりと共有してからおこなうことが重要です。

オペレーターへのフォロー体制を整える

 オペレーターをフォローする体制作りも重要 です。

KPIは簡単に達成できるような設定となることは少ないため、オペレーターは目標達成へのプレッシャーや周囲との比較などの強いストレスにさらされます。

長期間ストレスにさらされると、モチベーションの低下や生産性の低下などの事態を招き、最悪の場合は離職へとつながりかねません。

このような事態を防ぐためにも、コールセンター管理者は目標や結果だけに目を向けるのではなく、オペレーターが長く意欲的に働ける環境構築にも気を配りましょう。

オペレーターのフォローとなる取り組みには、次のようなものがあります。

  • 面談や朝礼などコミュニケーションを取る機会を設ける
  • ストレスチェックを実施する
  • スキルアップにつながる研修や教育をおこなう

CTIシステムを導入する

 CTIシステムの導入もKPIの効率化に有効 です。

CTIシステムとは、コールセンターに関わるさまざまな業務をサポートするシステムで、導入することにより顧客対応に必要な手間を大きく削減してくれます。

代表的なCTIシステムの機能には次のようなものがあります。

機能 内容
ポップアップ機能 着信と同時に顧客情報を表示する機能
ワンクリック発信機能 番号を押さずともワンクリックで発信できる機能
ACD機能 最適なオペレーターへと着信を自動分配する機能

導入費用や月額料金などのコストは発生しますが、削減できる手間や、向上する生産性を考えれば対費用効果は高いといえるでしょう。

DPHなどKPIの適正化をサポートするCTIシステムを紹介


KPIの適正化をサポートするCTIシステムを紹介します。

システム名 特徴
List Navigator. 架電営業に特化したツール
OSORA さまざまなクラウドシステムと連携できる
BIZTEL コールセンター 柔軟性が高くさまざまな要望にも幅広く対応できる
MiiTel オペレーターの通話内容をAIによって評価・分析できる
CT-e1/SaaS 高いカスタマイズ性を持つ
Comdesk Lead 国内においてモバイル連動している唯一のCTI
クラウドサービスサスケ 見込み客の育成に特化した機能が多く搭載
カイクラ 顧客とのコミュニケーションに関する情報を一元管理できる
CTIシステムによっても特徴は大きく異なりますので、自社に最適なCTIシステムを探す際の参考にしてください。

List Navigator.


引用:List Navigator.

List Navigator.は 豊富な機能と使いやすさが特徴のアウトバウンド業務に特化したCTIシステム です。

通常架電をはじめ、実に5種類の架電方法が用意されています。

特に、プレディクティブコールと呼ばれる複数回線の同時発信をおこない、応答があった場合のみ接続する機能は、独自開発の機能です。

管理者・リーダー向けの分析・レポート機能も充実しており、活用すれば架電効率を引き上げられるでしょう。

多機能でありながら操作性も良好で、システム操作に不安がある方でも安心して操作できる仕様となっています。

導入も簡単で、自社が使用している回線をそのまま利用可能なうえ、設備投資も必要ありません。

OSORA


引用:OSORA

OSORAは株式会社Scene Liveが提供するCTIシステムです。

 拡張性が高く、さまざまなクラウドシステムと連携できる点が特徴 です。

連携できるシステムにはLINEやSlack、Chatworkなど多くあり、既存のシステムから変更することなくスムーズに情報の管理や共有ができます。

また、全通話が録音できる機能や詳細な分析ができるレポート機能など、受付業務の改善・効率化に適した機能を豊富に備えている点も魅力の1つです。

会社番号も無制限で発行できるため、1つの社内で複数の電話番号を使い分けられます。

BIZTEL コールセンター


引用:BIZTEL コールセンター

BIZTEL コールセンターは、株式会社リンクとブライシス株式会社が共同で提供しているクラウド型CTIシステムです。

柔軟性が高く、 利用者のさまざまな要望にも幅広く対応できる 点から、さまざまな業種や企業で利用されています。

コールセンターの稼働状況をモニタリングする機能も備えており、通話中や待ちの件数などの稼働状況をリアルタイムで確認できます。

また、高いセキュリティを備えており、オプションである「セキュリティプラス」を追加すれば、金融機関でも採用されるレベルのセキュリティ体制が構築可能です。

MiiTel


引用:MiiTel

MiiTelは、コムレイズ・インキュベートが販売しているクラウド型のCTIシステムです。

MiiTelの特徴は、 オペレーターの通話内容をAIによって評価・分析できる点 です。

オペレーターの話す速さや抑揚の有無、ラリー回数などを分析して効果的なフィードバックをしてくれるため効率的にスキルアップできます。

IP電話のため、固定電話を用意する必要もなく、オフィスや自宅など場所を問わずに勤務できるのも魅力です。

また、Salesforce・HubSpot・kintoneなどのCRM・SFA(営業支援)システムと連携できる点も大きな魅力といえるでしょう。

CT-e1/SaaS


引用:CT-e1/SaaS

CT-e1/SaaSは、株式会社コムデザインが提供するCTIシステムで、 高いカスタマイズ性を持つ点が特徴 です。

多くのクラウドCTIサービスはパッケージ化されているものが多く、カスタマイズできる範囲に関しても制限がある場合がほとんどです。

一方、CT-e1/SaaSは「企業によって必要な機能は異なる」ことを前提に開発されているため、利用者の要望をかなり細かい部分まで実現してくれます。

また、セキュリティ体制が整っている点も特徴で、なんらかの不具合が発生した場合でもサービスが停まらないよう冗長化がはかられています。

Comdesk Lead


引用:Comdesk Lead

Comdesk Leadは、株式会社Widsleyが提供するCTIサービスです。

 国内においてモバイル連動している唯一のCTIソフト で、ネットがつながらない環境であってもモバイル回線を使って操作ができます。

国内で唯一モバイル連動しているCTIソフトで、ネットがつながらない環境であってもモバイル回線を使って操作可能な点が特徴です。

モバイル連動によりコストの大幅削減も実現しており、モバイル回線を使用することにより月額4,000円の固定料金で電話が無制限で利用可能です。

機能面でも充実しており、必要な機能だけでなくAIによる自動文字起こし、ChatGPTとの連携による通話内容を要約などの個性的な機能も備わっています。

クラウドサービスサスケ


引用:クラウドサービスサスケ

クラウドサービスサスケは株式会社インターパークが提供するクラウド型のCTIシステムです。

 見込み客の育成に特化した機能が多く搭載 されていますが、アウトバウンド業務にも最適化されている点が特徴です。

また、ChatGPTを用いた文字起こし・要約機能も搭載されているため、業務量の削減やオペレーターの早期教育にも活用できます。

カイクラ


引用:カイクラ

カイクラは株式会社シンカが提供するクラウド型のCTIシステムです。

カイクラの特徴は、 通話内容の録音や文字起こしなどの機能を使って、顧客とのコミュニケーションに関する情報を一元管理できる点 です。

着信時には顧客情報がすぐに表示されるだけでなく過去のコミュニケーション履歴も確認できるため、担当者が不在であってもスムーズに対応できます。

また、料金は席ではなく拠点に対して発生するため、同拠点内での利用であれば人数による料金変動が変わりません。

DPHをはじめとしたKPIを適切に設定し目標達成を目指そう


DPHは「Dial Per Hour」の略で、1時間でどれだけ電話発信をおこなったかを示すKPIの指標です。

KPIを適切に設定し評価・管理することで、 業務の進捗や改善すべき課題を適切に管理し、業務をスムーズに進められる ようになります。

しかし、KPIを達成するためにはオペレーターのスキル向上や業務フローの効率化など、さまざまな課題をクリアする必要があり、簡単なことではありません。

コールセンターに関する課題を効率的に解決するには、CTIシステムの導入がおすすめです。

特に、アウトバウンド業務のKPI適正化を求めている方は「List Navigator.」の導入をぜひ検討してみてください。

5つもの架電方法を備えつつも、シンプルな操作性を持つ「List Navigator.」は、KPI適正化への大きな力となるでしょう。

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