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2023.05.16更新

待ち呼とは?コールセンターでの発生原因や問題点、対策などを解説

「待ち呼ってなんだろう?」
「発生原因や対策が知りたい」

このようなお悩みはありませんか。

待ち呼(まちこ)とは、 顧客がコールセンターにかけた電話のうち、オペレーターが対応できず通話待ちになっている状態です。 

適切な対策を取らないと、顧客からの信頼度が低下したりオペレーターの離職につながったりと、企業にとって悪影響を及ぼします。

そこで本記事では主に、下記の事項を紹介します。

  • 待ち呼の概要
  • 待ち呼が増えることによる3つの問題点
  • 待ち呼の数を減らすための対策4つ など

待ち呼が発生する原因も解説しますので、ぜひご一読ください。

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待ち呼(まちこ)とは

待ち呼(まちこ)とは、 コールセンターへの入電のうち、オペレーターが対応できず顧客が待っている状態を指します。 

あふれ呼(あふれこ)とも呼ばれており、コールセンター用語のひとつです。

顧客がコールセンターへ電話をかけると、以下のような自動音声ガイドラインが流れます。

  • 「ただいま、電話が混み合っております」
  • 「オペレーターを呼び出しています。しばらくお待ちください」

コールセンターの評価基準のひとつに「応答率」があります。

応答率とは、顧客がコールセンターにかけた電話に対してどの程度応答できたかを表す割合のことです。

 待ち呼の増加は「応答率」の低下にもつながるため、企業には適切な対策が求められます。 

また、待ち呼と似た言葉に「放棄呼」があります。
放棄呼はオペレーターが出る前に顧客に中断された電話や、システム上にエラーが発生し途切れてしまった電話のことです。

待ち呼が発生する原因3つ

待ち呼が発生する原因は、以下の3つです。

  1. イベント時や週明けなどに電話が増える
  2. 電話以外の有効な問い合わせ手段がない
  3. FAQがわかりづらい

待ち呼を減らす対策を講じるには、まず原因を把握することが重要です。

それではひとつずつ見ていきましょう。

【原因1】イベント時や週明けなどに電話が増える

1つ目は、イベント時や週明けなどにコールセンターへの電話が増えることです。

 電話が増えたタイミングで従来どおりの人員しか確保できていないと、待ち呼の増加につながります。 

特に、期間限定キャンペーンやスーパーセールなどのタイミングでは、コールセンターへの電話が多くなりやすいので注意が必要です。

また同じ日でも、昼過ぎの時間帯には入電が増える傾向にあります。

【原因2】電話以外の有効な問い合わせ手段がない

電話以外に有効な問い合わせ手段がないことも、コールセンターへの電話が増える原因です。

 そのため、さまざまな問い合わせ手段を用意して顧客に利用を促すことが大切です。 

電話以外の有効な問い合わせ手段には、以下のようなものが挙げられます。

  • メールでの問い合わせ
  • AIチャットボット
  • FAQページ

例えばAIチャットボットの場合、24時間365日いつでも顧客対応が可能です。

チャット形式で自動返答してくれるため、同じ問い合わせに対して回答がブレることもありません。

また、上記の問い合わせ手段の場合、顧客が通話できない環境にある場合でも有効です。

【原因3】FAQが分かりづらい

FAQ(フリークエントリー・アスクド・クエスチョンズ)とは、よくある質問と回答をまとめたものです。

企業には、商品やサービスに対して同じような質問が度々寄せられることがあります。

 FAQページを設置すると顧客の問題解決につながるため、コールセンターへの負担を減らすことが可能です。 

しかし、わかりづらいFAQだと顧客の疑問は解決されません。

専門用語を控えたり図解を交えたりしながら、顧客視点に立ってFAQページを作成することが大切です。

顧客の悩みや要望がFAQだけで解決すれば、コールセンターへの電話の数も少なくなります。

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待ち呼が増えることによる3つの問題点

待ち呼が増えることによる問題点は、以下の3つです。

  1. 見込み客を逃してしまう
  2. 顧客の満足度や信頼度の低下につながる
  3. オペレーターの離職につながる

いずれも企業の業績に影響を与える問題ばかりです。
どういうことか、詳しく見ていきましょう。

【問題点1】見込み客を逃してしまう

コールセンターに電話をかける理由は、顧客によってさまざまです。

 なかには、商品について詳しく知りたいと思っている顧客や、サービスの利用を検討している場合なども含まれます。 

もし待ち時間が長くなってしまうと、途中で断念してしまう人が現れるかもしれません。

また、全ての人が何度もかけ直してくれる保証もありません。

見込み顧客を逃すことは、企業の機会損失につながります。

【問題点2】顧客の満足度や信頼度の低下につながる

忙しい現代人のなかには、電話に待たされることにストレスを感じる人も少なくありません。

また、待ち時間が長いと、「大切にされていない」「軽く扱われている」など、顧客が不満を感じる原因にもなり得ます。

 結果として、ブランドイメージや企業の信頼度が低下することにもつながるため注意が必要です。 

【問題点3】オペレーターの離職につながる

3つ目は、待ち呼の増加がオペレーターの離職につながることです。

電話口で長時間待たせてしまうと、オペレーターが対応した瞬間に怒りをぶつけられることがあります。

オペレーターは相次ぐ電話対応に、ただでさえ精神的な負担を感じているものです。

 そこに顧客からクレームをぶつけられてしまうと、オペレーターのモチベーションが下がってしまうかもしれません。 

さらに、コールセンターによっては繁忙期にベテラン社員が優先的に出勤させられるケースも見受けられます。

そのような状態が続いてしまうと「なぜ自分ばかり大変な思いをしなければならないのか」と、オペレーターの不満を募らせてしまいます。

結果的に、離職者を増やす原因になってしまうので注意しなければなりません。

待ち呼の数を減らすための対策3つ

待ち呼が増えることによる問題点を確認したところで、対策が気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこで、待ち呼の数を減らすための対策を4つ紹介します。

  1. 電話に対応できるオペレーターの数を増やす
  2. 電話以外の問い合わせ窓口を増やす
  3. IVRを導入する
  4. コールセンターシステムを導入する

ひとつずつ見ていきましょう。

【対策1】電話に対応できるオペレーターの数を増やす

待ち呼は、顧客からの入電に対して対応できるキャパシティが少ないことで発生します。

したがって、電話に対応できるオペレーターの数を増やすことは有効な対策のひとつです。

ただし、人員の増加にはコストが伴います。

過去のデータをもとに、必要なオペレーターの数や配置体制を見直すことも重要な取り組みです。

 オペレーターの数を増やすと同時に、シフトの最適化にも着手してはいかがでしょうか。 

【対策2】電話以外の問い合わせ窓口を増やす

2つ目は、電話以外の問い合わせ窓口を増やすことです。

前述したとおり、顧客からの問い合わせに対応する方法は電話だけではありません。

例えばFAQページを作成すると、顧客は自ら疑問を解決することができます。

コールセンターへの電話の数を減らせるため、オペレーターの負担を軽減する意味でも効果的です。

 また、電話やメールで受けた質問をFAQページに追加することで、待ち呼を減らせる可能性もより高まります。 

【対策3】IVRを導入する

IVR(電話自動応答システム)とは、事前に設定した内容に基づいて顧客の電話対応をおこなうシステムです。

例えば、以下のような自動音声ガイダンスが流れます。

「お電話ありがとうございます。こちらは、〇〇〇〇株式会社お客様相談センターです。次の4つのなかから、ご希望の番号を押してください」

「〇〇に関するお問い合わせは1を、△△△は2を、その他のお問い合わせは3を、もう一度お聞きになる場合は4を押してください」

音声ガイダンスに沿って番号を入力してもらうことで、適したオペレーターに振り分けることが可能です。

裏を返すと、 問い合わせ内容にあわないオペレーターにはつながらないように設定できるため、対応時間の短縮につながります。 

また、そもそも電話での対応が不要な問い合わせもありますが、その場合は電話以外での窓口に誘導できます。

【対策4】コールセンターシステムを導入する

待ち呼の削減とともに品質の高い対応を可能にしたいのであれば、コールセンターシステムの導入がおすすめです。

コールセンターシステムとは、 電話対応中に顧客情報を表示できる機能や通話録音ができる機能などを搭載したシステムです。 

システムがオペレーターの空き状況を確認し、適切なオペレーターへ自動的に振り分けるため、電話のつながりやすさが向上します。

オペレーターは画面上に表示された顧客情報を見ながら電話対応できるため、繰り返しの質問は不要です。

したがって、ひとつの電話に応対する時間を削減しやすくなります。

また、顧客と話す内容を事前にまとめた台本(トークスクリプト)もシステム上で作成できるため、新人オペレーターの品質向上にも効果的です。

待ち呼の数を減らして顧客の満足度を高めよう

待ち呼とは、顧客がコールセンターにかけた電話のうち、オペレーターが対応できず通話待ちになっている状態です。

待ち呼が増えると見込み客を逃したり、ブランドイメージの低下につながったりするため、適切な対策が求められます。

 なかでもおすすめなのは、オペレーターの業務を支援するコールセンターシステムの導入です。 

例えば「OSORA」は、電話業務を効率化できるインバウンド向けコールシステムです。

着信にあわせてシステム画面上に顧客情報をポップアップする機能が搭載されているため、受電後すぐに顧客にあわせた電話応対がしやすくなります。

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