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2023.10.27更新

コールセンターの電話機の比較・選び方|電話回線の仕組みも解説

「コールセンターでは、どのような電話機が使われているのかを知りたい」
「自社に合った電話機の選び方がわからない」

上記のように考えている方も多いのではないでしょうか。

  •  コールセンターで使われる代表的な電話機3つの特徴、メリット、デメリット 
  •  自社に合った電話機を選ぶための8つのポイント 

本記事では、上記の内容を中心に解説します。

おすすめのコールセンターシステムも紹介するので、ぜひコールセンター運営の効率化やコスト削減に役立てください。

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コールセンターで使われる電話機の種類3つ

コールセンターで使われる電話機には、主に3つの種類があります。

  1.  ビジネスフォン 
  2.  スマートフォン(FMC) 
  3.  PBX(CTI) 

「どの電話機が適切か」は、導入の目的や自社の環境によっても変わります。
それぞれの電話機システムの特徴とメリット、デメリットを解説するので、ぜひ参考にしてください。

コールセンターの電話機1 ビジネスフォン


オフィスで利用する電話機といえば、ビジネスフォンを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

規模の小さいコールセンターで重宝されるビジネスフォンの特徴や、メリット・デメリットを解説します。

ビジネスフォンの特徴

ビジネスフォンはオフィスで、以下のような機能を利用できる電話機システムです。

  • 内線機能、転送機能
  • 外線を別の電話機へ共有
  • 通話内容の録音、保存
  • 着信番号の表示
  • 留守電
  • 自動音声応答
  • 着信拒否

設置できる電話機の数は、数台から数百台まで。
比較的、 小規模なコールセンターやオフィス で使われます。

ビジネスフォンのメリット

ビジネスフォンのメリットは、小規模なオフィスでも利用できる点です。

 数台の電話機から導入でき、費用も数万円からと、小さなオフィスであれば低コストで運用できます。 

ビジネスフォンのデメリット

ビジネスフォンのデメリットは、PBXと比べると、 必要な機能が制限される 点です。
例えば、ビジネスフォンに下記のような機能はありません。

  • 別の拠点同士で使う電話機の内線化
  • スマートフォンの内線化
  • パソコンやCTIとの連携
  • デュアルCPU

そのため、多機能でさまざまなニーズに対応できることを重視している場合は、適さないでしょう。

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コールセンターの電話機2 スマートフォン(FMC)


FMCと呼ばれる機能によってスマートフォンを内線化することで、オフィスやコールセンターの電話機として利用するケースもあります。

スマートフォンの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
社外での電話が多い場合に役立つので、ぜひ参考にしてください。

スマートフォン(FMC)の特徴

FMC(Fixed Mobile Convergence)とは、 固定電話のような有線通信と、スマートフォンをはじめとする移動通信を組みあわせた通信サービス の総称です。

  • ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクなどの通信キャリアが提供するキャリアFMC(内線ワンナンバー型)
  • スマートフォンに専用アプリをインストールして利用するアプリFMC(モバイルVoIP型)

スマートフォンの提供方式には、上記の2つがあります。

また、FMCとPBXを組みあわせることにより、スマートフォンでコールセンターの電話機能を使えるサービスも提供されています。

スマートフォン(FMC)のメリット

スマートフォン(FMC)のメリットは、 場所を選ばずに電話機を利用できる 点です。

オフィスや外出先はもちろん、テレワークや在宅コールセンターにも柔軟に対応できます。

スマートフォン(FMC)のデメリット

スマートフォン(FMC)のデメリットは、 顧客との外線がメインのコールセンターには向かない 点です。

FMCは内線化の機能なので、基本的に外線には対応していません。
そのため、外線メインのコールセンターの場合、通話料が高額になる恐れがあります。

利用環境によっては、FMC対応PBXを導入するなどの対策が必要でしょう。

コールセンターの電話機3 PBX(CTI)


PBX(CTI)は、コールセンター運営で利用される主流の電話機システムです。
特に近年は、クラウド型のPBXやCTIシステムを導入する企業が多くなっています。

PBXの特徴とメリット・デメリットを確認しましょう。

PBX(CTI)の特徴

PBX(Private Branch eXchange)とは、電話回線の交換機のことです。
従来の電話機では、次のようなデメリットがあります。

  • 電話機の台数分の回線料金がかかる
  • 社内の電話機同士の通話が有料
  • 着信をほかの人に転送できない

しかし、PBXにより 1つの電話回線を社内で共有して、内線や外線の通話に利用できる ようになりました。

PBXには、以下のように3つの種類があります。

  • レガシーPBX
  • IP-PBX
  • クラウドPBX

現在はクラウド型PBXの利用率が高まっています。

PBX(CTI)のメリット

PBXには、下記のように非常に多くのメリットがあります。

  • 小規模から大規模まで幅広いコールセンターで利用できる
  • 複数拠点でも利用できる
  • スマートフォンを内線化できる
  • パソコンやCTI、CRMなどと連携できる
  • デュアルCPUにより冗長化できる

さらにクラウド型のPBXであれば、下記のメリットも得られます。

  • 電話回線が不要
  •  導入コストや運用コストが安い 
  •  最短即日から導入できる 
  • 海外拠点との内線通話も無料
  • サーバーを自社に設置しないので移転や拡大がラク

PBX(CTI)のデメリット

PBXのデメリットは、システムの種類によって異なります。

レガシーPBXの場合、 自社にサーバーを設置するため、導入や運用のコストが非常に高額 です。

IP-PBXやクラウドPBXの場合、インターネットを利用するため、以下の点には注意しなければなりません。

  • 音質や通話の品質がインターネット環境に左右されやすい
  • 停電やインターネット回線の障害で使えなくなる恐れがある
  • セキュリティリスクが高い

PBXとCTIの違いとは?

ところで、PBXとCTIは何が違うのでしょうか。
PBXとCTIはほとんど同じ意味で使われています。

どちらも電話機のシステムに変わりはありませんが、正確には、PBXはCTIの一部です。

電話とコンピューターを統合するシステムをCTIと呼び、下記のようなCTIを構成するシステムと連携することで、豊富な機能を実現しています。

  •  PBX(回線交換機) 
  •  CRM(顧客管理システム) 
  •  SFA(営業支援ツール) 

コールセンターの電話回線の仕組み


従来のコールセンターは、かかってきた電話に対してオペレーターが一台ごとに応対していました。

しかし、これでは膨大な人件費と業務時間がかかってしまいます。

そこで、PBXやCTIといったコールセンターシステムが導入されるようになりました。

コールセンターシステムを取り入れることで、 さまざまなデータと連携して情報を処理しながら業務を進められます 

大勢のオペレーターを用意する必要がなくなることもあり、整理された情報により業務時間を大幅に短縮することにもつながります。

コールセンターシステムのタイプ別機能

コールセンターシステムには、大きく分けて 受電向けの「インバウンド型 」と 架電向けの「アウトバウンド型」 があります。

インバウンド型は顧客からの電話を受ける用途で、アウトバウンド型はコールセンターから顧客に架電する用途のものです。

インバウンド型業務に必要な機能

インバウンド業務は、 顧客からの電話を受けて応対する ことです。

顧客からの問い合わせへの回答や、情報提供、注文への対応、その他サポートを行います。

この業務においては、外線と内線とをつなぐPBX、かかってきた電話をオペレーターへ振り分けるACD機能や自動音声対応機能などが必要です。

アウトバウンド型業務に必要な機能

 企業が顧客へ架電する のが、アウトバウンド型業務です。

営業電話や取引の連絡、メールや問い合わせフォームから届いた資料請求や各種問い合わせへの対応などが該当します。

この業務に必要なのは、架電を効率化できる機能です。

例えば、自動で架電ができるオートコール機能や、Webやアプリケーションから電話がかけられるクリックトゥーコール機能などです。

コールセンターシステムの種類

コールセンターシステムは、導入形態の違いで 「オンプレミス型」と「クラウド型」 の2種類に分けられます。

それぞれの特徴を知り、自社に合うコールセンターシステムを見極めましょう。

オンプレミス型の特徴

オンプレミス型は、 自社のサーバーに必要なシステムをインストールする タイプです。

システムを自社向けにカスタマイズしたい場合や、社内ネットワークで運用して高いセキュリティを維持したい場合に利用されています。

そのため、大企業に向いているコールセンターシステムです。

ただし、導入に際してサーバーやソフトウェアライセンスを購入する必要があり、初期費用が高額になる可能性が高まります。

カスタマイズが柔軟な反面、メンテナンスやアップグレードに関わるコストが発生する点も注意しなければなりません。

クラウド型の特徴

オンプレミス型とは違い、 コールセンターシステムを提供している企業のサーバーをレンタルして利用する タイプです。

インターネット環境があれば場所を選ばずに利用できることが大きな特徴でき、オンプレミス型に比べて初期費用が安く抑えられる点もメリットといえます。

また、契約から利用開始までが短い点も、利用者にはうれしいポイントです。

この導入のしやすさから、中小企業に向いています。

ただし、オンプレミス型と比較してカスタマイズがしづらいことと、セキュリティ面で多少のリスクを伴う点がデメリットでもあります。

在宅勤務向けのコールセンターシステム

近年増えているのが、在宅勤務スタッフ向けのコールセンターシステムです。

コロナ禍の影響によるリモートワークの普及と労働人口減少の影響から、在宅勤務スタッフの需要が高まっています。

コールセンターのオペレーターにおいても人材確保は急務であり、 在宅でもコールセンター業務が可能なシステムが求められている のです。

在宅勤務向けのコールセンターシステムの仕組みとメリット

在宅勤務向けコールセンターシステムは、 代表電話にかかってきた電話を全国にいる在宅勤務スタッフへ配分する ものです。

拠点で電話を受けるコールセンターと変わらない対応ができ、地方の人材活用にも貢献できます。

また、育児や介護、その他の事情でオフィス勤務が困難なスタッフについても、リモートワークが可能になることで、キャリアを諦めてしまった人でも継続して勤務してもらえるようになることもポイントです。

さらに、災害が起こったときでも、窓口を分散することによって電話を受けられるようになることも、大きなメリットです。

在宅勤務スタッフと拠点のスタッフを連携することで、一般的な問い合わせから専門的なサポートまで、幅広い対応が可能になります。

コールセンターシステムの注意点

技術が発展してさまざまな機能が使えるようになった一方で、 複雑で扱いづらい という側面もあります。

特に、高齢者をはじめ、インターネットやICTへの知識が少ない人にとっては対応が難しい場合もあるでしょう。

従来であれば、電話をかけたあとはオペレーターと話すだけでした。

現在では自動音声にしたがって通話中に操作する必要があるため、時間がかかったり操作を間違えてしまったりと、面倒に感じる人がいることも事実です。

利便性の高いコールセンターシステムにも、まだまだ課題はあります。

メリット、デメリットを理解したうえで、自社に合った仕組みを選びましょう。

コールセンターの電話機を選ぶ8つのポイント


自社の電話機やコールセンターの電話機を選ぶ際には、どのような点に気をつければよいでしょうか。

コールセンターに導入する電話機を選ぶ際に、特に比較したい8つのポイントを紹介します。

導入の目的

「どのような業務を行うコールセンターに導入する電話機なのか?」
「電話機を導入することによって、どういった課題を解決したいのか?」

上記のような導入の目的は、はじめに考慮したいポイントです。

 目的と合っていない電話機を導入すれば、業務の効率化やコスト削減を実現できないだけでなく、かえって業務の負担になってしまう 恐れがあります。

例えば、テレアポやアウトバウンド営業が目的のコールセンターであれば、株式会社Scene LiveのCTIシステム「List Navigator.」がおすすめです。

以下のように、営業を効率化する機能が多く備わっています。

  • プレディクティブ発信
  • オートコール
  • ワンクリック発信
  • モニタリング
  • オペレーター分析

ほかにも、テレワーク中の社員との連絡が主な用途であれば、個人所有のスマートフォンをFMCで内線化するのもひとつの手です。

コールセンターの規模

「どの程度の規模のコールセンターに電話機を導入するのか?」は、電話機を決める大きなポイントのひとつです。

例えば、オペレーターが数人程度のコールセンターであれば、ビジネスフォンやスマートフォンでも十分に対応できるかもしれません。

反対に、 数十から数百人のオペレーターが在籍するようなコールセンターの場合、本格的なCTIシステムの導入を検討したほうがよい でしょう。

導入コスト

「導入にいくらの費用がかかり、どれくらいの期間で回収できるのか?」も、慎重に検討すべきポイントです。

オペレーターが数人しかいないのに、数百万から数千万円の費用をかけて、自社サーバーでPBXを導入するのは現実的ではありません。

スマートフォン(内線化)の費用は、端末代金とサービス利用料です。
会社が社員に端末を支給する場合には、契約台数に応じた端末代金がかかります。

機能面や拡張性を考慮してPBXを選ぶ必要がある場合には、 数千から数万円の導入コストでスタートできるクラウドPBXがおすすめ です。

運用コスト

コールセンターに電話機を設置する際には、導入コストだけでなく、「定期メンテナンスや修理には、どれくらいの費用がかかるのか?」といった運用・管理コストにも目を向けましょう。

ビジネスフォンの場合、物理的な電話機を設置するため、故障や災害に対応する保守契約を結ぶのが一般的です。

ビジネスフォンの保守契約には、下記のような種類があります。

  • 定額保守契約
  • スポット保守契約
  • 災害時サポート

サーバーを自社のオフィス内に設置するレガシーPBXやIP-PBXの場合も、定期メンテナンスや修理の費用が発生します。

スマートフォン(内線化)の運用コストは各端末の修理代金や買い替え時の購入代金です。

個人所有のスマートフォンを内線化している場合には、企業の負担はより少なくなります。

クラウド型PBXの場合、 サーバーやシステムはベンダーが管理するため、基本的に保守の費用は発生しません。 

その代わり、毎月(毎年)のシステム利用料が発生するので、コールセンターの規模に合わせて検討するのがよいでしょう。

機能の豊富さ

「自社のやりたいことを実現できる機能が備わっているか?」は、コールセンターの電話機を選ぶ重要なポイントのひとつです。

ただ機能が多ければよいというわけではなく、 「目的に合った機能を備えているかどうか?」 を細かくチェックしましょう。

例えば、ビジネスフォンでは以下のようなことは、実現できません。

  • 別の拠点同士で使う電話機の内線化
  • スマートフォンの内線化
  • パソコンやCTIシステムとの連携
  • デュアルCPUによるシステムの冗長化

FMCは基本的に内線専用のため、外線の発信が多いコールセンターのような環境では、利用料が高額になる恐れがあります。

PBXの場合、特にクラウドPBX(CTI)は製品の数が非常に多く、それぞれ機能も異なります。

例えば、株式会社Scene Liveの「OSORA」にも標準搭載されている IVR(自動音声応答)機能は、有料オプションとして提供している製品も少なくありません。 

「いざ導入してみたら、ほしい機能がついていなかった」といったトラブルにならないよう、事前に詳しくチェックしましょう。

カスタマイズ性

「自社の要望に合わせて、カスタマイズした電話機システムを使いたい」という場合に製品のカスタマイズが前提であれば、CTIシステムを選ぶことになるでしょう。

一般的に カスタマイズ性が高いのは、自社にサーバーを設置するオンプレミス型のCTIシステム です。

ただし、クラウド型の中にも、柔軟なカスタマイズや外部連携が可能なCTIシステムもあります。

双方のメリットとデメリットを照らし合わせて、慎重に検討してください。

拡張性

「将来的に、拠点の拡大や海外進出の可能性がある」といったニーズを持っている企業の場合には、クラウド型のCTIシステムがおすすめです。

サーバーやシステムを すべてクラウド上で管理するため、国内の複数拠点はもちろん、海外の拠点でも利用できます。 

ベンダーによっては、海外通話に制限をかけている場合もあります。
詳細は各ベンダーに確認してください。

セキュリティ

コールセンターでは個人情報を扱う場合も多いため、セキュリティの高さは特に重視したい点です。

インターネットに接続しないビジネスフォンや従来型のPBXであれば、 ネットワーク経由での情報漏えいのリスクは非常に小さい でしょう。

インターネットに接続するCTIシステムを利用する場合には、どの製品を選ぶかがポイントです。

  • 通信の暗号化 例)SSL/TLS、AES256
  • 厳格なデータ管理
  • 障害リスクの分散 例)サーバーの自動切り替え
  • バックアップ体制

上記のような保守管理体制が充実している、セキュリティの高いサービスを選びましょう。

目的に合った電話機を導入してコールセンター業務を効率化しよう


本記事では、コールセンター業務で使われる電話機システムの特徴や違いを解説しました。

自社のニーズ合わせて、適切なシステムを選ぶことが重要です。

 テレアポやアウトバウンド営業を実施するなら、株式会社Scene Liveの「List Navigator.」 はいかがでしょうか。

架電業務の効率を改善できる機能が数多く備わっているので、ぜひ検討してください。

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