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2022.09.15更新

コールセンターをDXするメリット3つ |役立つツールも紹介

 ニュースやビジネス雑誌でDX(デジタルトランスフォーメーション)ということばを聞かない日はありません。  課題に対して、デジタルでアプローチして、組織やビジネスそのものを変えるものといわれています。

一方、DXに取り組む際に「どのように取り組めばいいかわからない」「自分の業界に適しているのかわからない」「効果がわからない」といった声もあります。
コールセンターの代表的な課題には人材不足や満足度向上などがあり、解決策としてのDX化に大きな注目が集まっているのです。

本記事では、コールセンターにDXを適用するメリットと役立つツールを紹介します。

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コールセンターでDXが必要な理由4つ


コールセンターが抱えている課題には、どのようなものがあるでしょうか。
コールセンターの課題を例として挙げると

  • オペレーターの人材不足
  • 業務効率化や満足度向上の施策
  • それぞれの人に合わせた複雑な対応が必要
  • チャンネルの多様化

4つあります。それぞれ解説しましょう。

オペレーターの人材不足

 日本では少子化もあり、人手が集まらずオペレーターの人材が不足しています。  また、オペレーターの業種は定着率も低く、人材不足に拍車がかかっているという問題も。

上記の状態が進むと、人材不足が深刻になることでオペレーターの業務が滞り、顧客への連絡がスピーディーにできなくなります。

コールセンターでは、オペレーターの人材不足が大きな課題といえるでしょう。

業務効率化や満足度向上の施策

 人手不足などもあり、オペレーターの業務効率化、顧客への満足度工場の施策が必要です。  顧客の要望は、さらに多様になっています。

現在のSNSなどの発達により、情報はすごいスピードで拡散します。
顧客に対して、満足度向上の施策が必要です。
テレワークでもどこでもオペレーターが対応できるシステムの構築。
顧客満足度の向上のためにチャットを検討するなど、検討できることがあります。

対応を間違うと、情報が拡散され、企業の評価を著しく低下させます。
労働環境も、テレワークや在宅ワークが必要になっており、働きやすい、効率的業務が必要になっています。
業務効率や満足度向上の施策が必要なのです。

それぞれの人に合わせた複雑な対応が必要

 現在は核家族化が進み、それぞれの仕事によって、時間がバラバラ、使用しているメディアもテレビから、インターネットやSNSや動画サービスの視聴など、多様な過ごし方が存在します。  インターネットの普及やテレワークの推進による働き方の改革など、各自に合わせた対応が必要とされています。

多様化が進む中でコールセンターの対応は、マニュアル通りはできないものです。
それだけの人に、時間を掛け、対応する必要があります。

チャンネルの多様化

メディアのチャンネルも増えました。
 TVやラジオ、新聞に加えて、LINEやFacebook、TwitterなどのSNSや YouTube、AmazonPrimeなどの動画サービス、多くのサービスがあります。  企業は、その中でプロダクトやサービスの特性に合わせて、メディアを選択する必要があります。

サービスの特性に合わせたメディア選択が出来ないと、イベントの集客ができなかったり、販売数に影響がでたりするでしょう。
チャンネルが増えたことにより、サービス、プロダクトに応じたチャンネル選びが必要となっています。

コールセンターをDXするメリット3つ


コールセンターがDXをするメリットは、

  • 属人化の回避
  • ケアレスミスの解消
  • コスト削減

の3つがあります。
それぞれ説明します。

属人化の回避

 ベテランや新人がいるオペレーターでは、経験年数によって、対応に差がでます。  デジタル化を行い、必要な情報を参照して、対応方法を真似ることで、一定のスキルで顧客と対応可能です。

例えば、顧客の情報の履歴を確認することで、以前購入したものや対応した内容を参考にして、顧客にアドバイスすることができます。
DXを進めることで、属人化の回避につながります。

ケアレスミスの解消

 デジタル化を推進することで、手作業ではなくデジタルで結果を集計、表示することができて、ケアレスミスを解消可能です。 

例えば、アナログの入力やアンケートのヒアリングでは集計などにケアレスミスが起る可能性が高くなります。
アンケートでは、Webでの回答やコメントを保存することで、集計や表示が簡単にできるのです。
このように、デジタル化することでケアレスミスを削減することができます。

コスト削減

 人員の補充は、一番大きなコストといえるでしょう。  オペレーターを多く採用することは、それだけコストがかかります。

業務をデジタル化し、同じ業務をより少ない人数でできれば、人員の追加が不要になり、コスト削減可能です。
サービスやツールは、有償なものがほとんどですが、人のコストはさらに大きなものといえます。

長期的な目線も踏まえ、サービス、ツール導入を検討しましょう。
DXすることで、コスト削減ができるようになります。

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コールセンターのDXポイント3つ


コールセンターがDXできるポイントはどのようなところがあるのでしょうか。
例としてあげると、以下3つのポイントがあります。
それぞれ説明します。

        

  • 顧客対応
  • オペレーション
  • データ活用

顧客対応

 顧客対応は、オペレーターが直接電話して対応していることがほとんどです。  FAQなどの対応は、チャット等で代替可能です。

そうすることで、人はより、複雑な顧客への対応が可能になります。
例えば、銀行業務では、営業時間のご案内など、チャットボットで確認すれば、すぐに回答がわかります。

顧客対応については、簡易的な対応など、チャットボットで代替することができます。

オペレーション

 オペレーターが顧客と対応しているときにオペレーターは顧客と話すと同時に、顧客の情報の検索や入力もおこなっています。  顧客対応の後も業務は続き、オペレーターは対応に関するレポートを残します。

その対応の中でも、オペレーション作業は時間がかかるものです。
例えば、クレジットカードや保険の内容の確認など、データベースを検索して、回答する必要があります。

オペレーターがおこなうオペレーションをDXすることで、効率的な作業が可能です。

データ活用

 オペレーターは、顧客対応することで、多くのデータが集まるようになりました。  そのデータを活用することで、個人の趣味、嗜好が分析できるようになります。

例えば、ファッションのECサイトで、年代や購入する製品から、別のおすすめの商品を提案したりすることができるようになります。

データを活用することで、新たなビジネスチャンスを発掘することができるようになります。

コールセンターに使えるDXツール5つ


それでは、コールセンターに活用できるDXツールはどのようなものがあるでしょうか。
代表的なものを紹介すると、

  • チャットボット
  • CRMツール
  • SFA/MAツール
  • クラウドPBX
  • CTIシステム

の5つとなります。それぞれ紹介していきましょう。

チャットボット

 チャットボットとは、リアルタイムに自動で短文の会話(チャット)をするロボットです。  チャットボットには大きく分けて、AI型とシナリオ型があります。

シナリオ型チャットボットは、あらかじめ設定されたルールに従って質問へ答えを返すシステムです。
それに対して、AIチャットボットは機械学習を活用し、会話内のキーワードから自動的に質問と返答を類推します。

一般企業向けでは、コロナ禍で需要が広がったテレワークのスターターパックサービスに、チャットボットヘルプデスク機能を搭載したものが提供されています。
また「AIによる悩み相談サービス」「前後の会話も認識するAI搭載されたペット型ロボット」など、日常生活でのAIチャットボット活用も進んでいます。

さらに多言語に対応するチャットボットは、国際空港、駅、中央省庁、有名ホテル、全国の自治体などで採用されています。
空港では2次交通機関への案内、フライトやゲートへの誘導などを、ユーザーの状況に合わせてAIチャットボットが行うことが可能です。

チャットボットはコロナ禍で密対策、混雑平準化に対する非接触技術として再注目され、活用の幅が広がっています。
ユーザーの質問に答えるだけでなく、緊急情報を迅速に提供し、さらにユーザーの位置情報から混雑していないスポットやルートを案内することが可能です。

チャットボットで、対応を自動化し、アポインターの作業を代替できます。

CRMツール

 CRMツールとは、顧客管理するシステムです。  顧客の個人情報や購入履歴、問い合わせ履歴やアンケート結果などを一元管理できるため、異なる部署間で顧客情報の共有が容易になります。
一般的なCRMツールには、以下のような基本機能が搭載されています。

  • 顧客情報管理
  • 営業支援
  • マーケティング支援
  • カスタマーサポート

顧客の名前や性別といった基本的な情報から、これまでのやり取りや商品の購入履歴を一括で管理します。
これらのデータを社内全体で共有し、購買周期の分析、バスケット分析、LTV計測などが可能です。

また、商談の記録や進捗を把握でき、顧客の見込み度に応じたDMやステップメールも送信できます。
さらに、コールセンターに寄せられた問い合わせを管理する機能や、問い合わせフォームの作成機能なども搭載されています。

SFA/MAツール

 SFAは、「営業支援システム」です。  商談の管理や行動履歴を登録して、営業業務を支援するものです。
MAはマーケティング活動を自動化するツールで、マーケティング作業を自動化します。
例えば、一斉のメール配信、メール配信による開封率などの顧客情報管理などが可能です。
SFA/MAツールを使えば、効果的な営業が可能になります。

クラウドPBX

 クラウドPBXとは、構内に置いていたPBX(Private Branch eXchange:構内交換機)をクラウド化し、インターネット上で通話・通信を行うことで、従来の電話環境を改善することができるサービスです。  場所を選ばずに電話環境が構築できるほか、設定もWebブラウザやアプリケーション上で簡単に行えます。

CTIシステム

 CTI(Computer Telephony Integration)は、電話とコンピューターをつなぎ、それぞれが連携して動作するように統合・制御する技術するシステムです。  CTIを導入することで、音声や発着信情報といった電話に関するデータをコンピューター上のアプリケーションと連携して利用することが可能です。

例えば、複数の内線から、同じ外線番号で架電するようにしたり、外線番号を複数の内線に接続することが可能です。
アプリケーションから架電したり、電話を録音したり、コールセンターがアポインターが使う機能が搭載されているのも特徴です。

現在の電話機のシステムより、アプリケーション化しているのでテレアポインターがアプリケーションから対応するなど、PCがあれば、スマートな対応が可能です。

コールセンターのシステムをDXする5ステップ


 コールセンターのシステムをDXするポイントにも手順があります。  手順としては、

  • ステップ①課題を洗い出す
  • ステップ②STEPプロセスを見直す
  • ステップ③経営層を巻き込み、DXの方針を決める
  • ステップ④できる範囲でデジタル化を検討する
  • ステップ⑤スケジュール・実行する

5つとなります。
それぞれ解説します。

ステップ①課題を洗い出す

 まずは、コールセンターにどのような課題があるのかを洗い出します。 

その課題の打ち手として、改善方法を考えることになるからです。
やみくもにツールを導入しても、課題に対応しておらず、無駄な投資になってしまう可能性があります。

現状のオペレーションや顧客満足、マネジメントにおいて、どのような問題や課題が存在するのかを洗い出しましょう。
コールセンターによくある問題や課題には以下があります。

  • クレームが多く顧客満足度が低い
  • 平均処理時間が長く稼働の逼迫や応答率低下の要因になっている
  • データベースを有効活用できていない

問題や課題が明らかになったら、解決する優先順位をつけてください。
課題の洗い出しとして、どのような部分に時間がかかっているか、もっと顧客対応するのに必要な物は何か、効率的に出来る部分はあるかなど、考えるといいでしょう。
効率的に作業するにはECRSのフレームワークなどがあります。
ビジネスフレームワークなども使って、洗い出すといいでしょう。

ステップ②プロセスの見直し

 課題を出した時に、プロセスを変える必要が多くあります。  課題に対しての打ち手については、ツール導入であれ、作業の見直しであれ、プロセスの変更とセットとなります。
ツール導入することで、プロセスがどのように変わるか、想定する必要があるでしょう。

場合によっては、当初は移管作業など、工数が多くかかることがあるので、その想定も必要でしょう、
プロセスの見直しをすることで、スムーズに移管作業ができます。

取り組む課題を明確にしたら、その課題を解決するために、どのように改善する必要があるかを考えましょう。
漠然と課題解決を目指すのではなく、どの業務やプロセスを改善することが必要であるかを、明確化することが大切です。

コールセンターの業務は主に顧客対応・情報入力などの事務作業・組織マネジメントの3つに分けられます。
取り組むと決めた課題がその3つのどれに当てはまるのかを考え、その上で具体的に解決のプロセスを検討すると良いでしょう。

ステップ③経営層も巻き込み、DXの方針を決める

 部署やチームごとにDXに取り組むだけでは、コールセンター全体の課題解決にはつながりません。  コールセンターのDXを実現するには、なるべく経営層を巻き込みながら、全社的なDX戦略を立案することが大切です。

実際に情報処理推進機構の「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査」によると、DXの成果を実感している企業ほど「全社戦略に基づいて全社的にDXに取組んでいる」割合が高いことがわかっています

参考:情報処理推進機構:デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査

ステップ④できる範囲でデジタル化を検討する

 業務プロセスや顧客対応すべてを刷新するのは困難です。  タスクの優先順位を決め、できる範囲で業務のデジタル化に取り組みましょう。

「低予算で実現可能なものからDXに取り組む」、「費用対効果の高い定型業務からDXに取り組む」など、スモールスタートを意識することがコールセンターのDXに取り組むポイントです。

ステップ⑤スケジュール・実行する

 課題の対応方法とプロセスの見直しができたら、スケジュールと実行に移していきます。  方法の見直しは、1ヵ月から長くて半年掛かる場合があります。まずは費用対効果を示し、スケジュールを逐次報告して、実行していく必要があります。
具体的には、DXを実現するためのシステム開発、DXを導入するスケジュールや既存システムからの移行時期などを考慮して計画案を作成しましょう。

新しいシステムの使用方法や使用ルールなどについてスタッフに周知・教育する方法についても、しっかりと準備しておく必要があります。
途中で様々なツールなどのシステムの位相が合わない部分、システムの変更部分があるので
考慮したスケジューリングと実行計画が必要でしょう。

後は、実行する流れです。
取り組む課題・プロセスを明確にしたら、実際にスケジュールを決めてDXを実行しましょう。

コールセンターDXの導入事例


 あるBPOベンダーは、コールセンター業務を在宅オペレーターで受託する「コールセンターBPOサービス」を展開しています。  クラウド型システムを活用し、経理・給与計算などバックオフィス業務を在宅で行えるので、子育て中の女性を中心に男女問わず幅広い年代のスタッフが活躍しています。

遠隔での業務をスムーズに行うため、内線での会話やチャットツールを活用する。
きめ細やかな対応で取引先からの評判も良く、海外からの業務依頼にも対応するなど、国内外で事業展開を行っています。

専用のコールセンターの設置が不要・各オペレーターの雇用形態を業務委託という形にすることでセンター業務に掛かるイニシャルコストや人件費などのコスト削減を実現しています。

コールセンターをDXして効率的に作業しよう


 コールセンターのDXについて、説明してきました。  コールセンターには、人手不足などの課題があります。
その課題に対してDXとしてデジタル化の取り組みは、親和性が高いといえるでしょう。
事例を見て、必要なシステムを検討したうえで、、コールセンターのDXを実現しましょう。

顧客へ電話をかけるアウトバンド型なら、累計の導入社数が3,100を超える実績のあるList Navigator.がおすすめです。
また、顧客からの電話を受けるインバウンド型なら、各種ビジネスツールと連携して情報を管理できるOSORAを検討してみてはいかがでしょうか。
本システムは、録音機能をもっており、オペレーターの生産性を向上します。

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