2024.10.16
050番号(IP電話)を解説|メリット・デメリット・コストを解説
050番号をご存知でしょうか。050から始まる電話番号は一体何なのでしょうか。
最近、企業からの電話で、050-XXXX-XXXXの番号を受信した方もいるでしょう。
ここ数年で、見ることが増えている番号ですが、詳しくは知らないという方もいるでしょう。
050から始まる番号は、いつもの電話番号よりメリットがあることをご存知でしょうか。
本記事では、050番号からはじまる番号のメリットやデメリットを紹介します。
さらにおすすめのサービスを紹介することで、実際の導入に役立てることができます。
新しくビジネスを始める方で電話番号を用意する必要がある、既存の電話番号から切り替えを検討している方は、是非お役立てください。
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目次
050電話番号とは
050の電話番号は、IP電話を使ったものに割り振られる番号体系です。
050-XXXX-XXXXのように11桁の番号から構成されており、IP電話機、IP電話アプリをダウンロードしたスマートフォンなどで利用できます。
2002年からサービスが開始しており、通常の番号と比べると比較的新しいサービスといえるでしょう。
050番号の最大の特徴は、通話コストの安さです。
通常の電話番号の料金は、初期費用が2000~5000円がかかります。
初期費用も月額1000円程になります。
対して、050番の料金は、初期費用が無料となり、月額基本料金は数百円程度です。
また、050番に連絡するにも、通常の電話番号からは有料となりますが、050番同士は無料です。
【通常の電話番号】
初期費用 | 月額基本料 | 050との通話料金 |
2,000~5,000円 | 1,000円 | 有償 |
【050から始まる番号】
初期費用 | 月額基本料 | 050との通話料金 |
無料 | 数百円 | 無料 |
比べてみると一目瞭然であり、スタートアップ企業やフリーランスといった予算に余裕のない法人にぴったりのサービスと言えます。
通信する際に交換局を経由しないため、距離による料金の違いもなく全国一律です。
クレジットカード番号があればスムーズに契約できるなど迅速な導入も可能となっています。
IP電話とは
050番を知るうえで欠かせないIP電話は、インターネットを通じた通信や通話を行うサービスを指します。
インターネット接続を行うプロバイダから提供されており、固定電話と携帯どちらでも利用可能です。
また、音声だけでなく映像のやりとりも可能となっています。
IP電話の仕組み
IP電話はインターネットを利用したVOIP(Voice over Internet Protocol)と呼ばれる通信技術を利用します。
VoIPゲートウェイという装置が音声を音声パケットと呼ばれるデジタルデータに変換し、ルータを経由して相手側のVoIPゲートウェイへと送信される仕組みです。
その後、音声パケットをもとに音声が再現され、電話機の音声として伝えられます。
ひかり電話・インターネット電話との違い
インターネット回線を利用した通信として、他にもひかり電話やインターネット電話が存在します。 これらはIP電話と比較すると以下のような違いがあります。・ひかり電話
光ファイバー網を用いた通信で、固定電話番号の番号を引き継げる、通話品質が高いといった特徴を持ちます。
ただし、IP電話と比べると通話料金は多少割高です。
また、インターネット光回線との同時に契約する必要があるため、電話だけ利用したいというニーズには応えられません。
・インターネット電話
IP電話のような専用回線ではなく、公衆の回線を用いた通話形式です。電話番号が存在しないという特徴も存在します。
プライベートのやり取りならともかく、ビジネスで利用する場合はIP電話の方が適しているでしょう。
IP電話の種類(0ABJ番号・050番号)
IP電話は050番号専用というわけではなく、0ABJ番号という番号も利用できます。 それぞれどのような特徴があるか確認しましょう。・0ABJ番号
「06」「03」から始まるなじみ深い10桁の電話番号です。
10桁を「0A – BCDE – FGHJ」と表しており、略称として0ABJ番号と呼称されています。
日ごろ利用する機会が多いため顧客からの信頼性が高く、ビジネス目的の通話も警戒されにくいのがメリットです。
ただし、IP電話でこれらの番号を利用するには接続品質、総合品質、安定品質、ネットワーク品質の4項目が総務省の定める品質基準を満たしている必要があります。
・050番号
「050」から始まる11桁の番号で「050(IP回線)-事業者の識別番号-加入者番号」という情報を示しているのが特徴です。
市外局番や市内局番など地域情報が含まれておらず、携帯電話やスマートフォンでも利用できます。
これら2つの番号は「サービスの乗り換えやすさ」と「通話品質」が大きく異なります。
サービス提供事業者を変更すると電話番号が完全に変わってしまう050番号に対し、0ABJ番号は条件を満たせば引継ぎが可能です。
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050番号のメリット・デメリット
050番号のメリット・デメリットはどの部分にあるのでしょうか。
価格、機能の面からメリットを紹介します。
IP電話のメリット
IP電話の大きなメリットは、価格が安いということです。 さらに、契約なども簡単で、インターネット回線があれば、どこでもつなげる点も特徴といえるでしょう。電話機は、スマホアプリなどで代替することができますので、機材の購入も最小限になります。
例えば、急遽オフィスを開くことになった企業や中小企業、一時的に人員を追加しなければならなくなった企業などは、通常の番号ですと準備に時間がかかります。
IP電話であれば、インターネット回線があれば、すぐ使えるので、便利です。
メリットをいかして価格や変更の簡単さを活かして、事務所の開設など、スピード感を持った対応ができます。
IP電話は、価格が安く、中小企業やベンチャー企業の利用におすすめです。
IP電話のデメリット
IP電話のデメリットは、まだ認知が進んでいないことが挙げられます。 050番号で電話をかけると、相手が不信に思ってしまう場合があります。例えば、通常の電話番号は、市外局番から始まりますので、ナンバーを見れば、企業や自宅などがわかり、安心感があるでしょう。
050の場合は、市外局番ではなく、090、080番号でもないことから、不安になる場合があります。
B to Bのような企業への電話であれば、あまり影響はありません。
しかし、B to Cような企業電話から一般家庭への電話の場合、050番号でコールするときには、電話に出てもらえない場合が多くなってしまいます。
050番号のコスト
では、050番号の最大のメリットであるコストはどれくらいでしょうか。
以下のテーブルにまとめてあります。参考にしてください。
【通常の電話番号】
初期費用 | 月額基本料 | 050との通話料金 |
2,000~5,000円 | 1,000円 | 有償 |
【050から始まる番号】
初期費用 | 月額基本料 | 050との通話料金 |
無料 | 数百円 | 無料 |
初期費用が無料、月額基本量が数分の1、同じ050番号同士であれば、通話料が無料というのが特長です。
050番号は、非常に価格メリットがある番号といえるでしょう。
通常の電話番号と比較すると、違いは明らかです。
インターネット回線には費用は発生しますが、通常の電話の費用をインターネット回線の費用に割り当てることでコストメリットが図れます。
また、電話機においては、スマホがあればアプリで代替可能ことから、設備費用も抑えることができます。
050番号の利用方法
050番号を利用するには、どのような方法があるか解説します。
以前は、050番号専用の機器が必要でしたが、webブラウザ電話で利用したり、スマートフォンに050番号用のアプリを入れたりすることで、誰でも簡単に050番号を利用できるようになりました。
まずは、050番号の取得が必要であり、050番号を取得するには、サービス・アプリを導入する必要があります。
サービス提供会社が多種多様なサービスを設けているので、用途にあうサービスを選びましょう。
サービス・アプリが決まったら、実際にサービス提供者と契約し、050番号を取得します。
ほとんどの場合、アカウント登録が必要になり、IDとパスワードを作ります。
最近では、050番号と電話自動応答がセットとなっているサービスもあるので、開業や新規の窓口用の電話番号を取得する場合にはおすすめです。
050電話番号を利用する際の注意点
050は迷惑電話と思われることがしばしばあります。
これは、普段見慣れない番号だからということもいえるでしょう。
そのため、「050番号は迷惑電話」だと思っている人も一定数います。
050を利用した営業・勧誘電話がくるから、悪質な迷惑電話もあるからなどがあります。
こうした悪質な迷惑電話に利用されてしまうこともあるので、050番号を迷惑電話と
決めつけている人もいるようです。
自社がそうでないとしても、このように思っている人が多いと認識する必要があるでしょう。
おすすめの050番号サービス5選
050番号サービスを例として、5つ紹介します。自社の内容にあったものを選ぶ必要があります。
- MY050
- Skype番号
- 050 plus
- LaLa Call
- G-Call050
それぞれのサービスを紹介します。
MY050
引用:MY050
My 050は、日本国内から海外まで安い通話料金で利用することができるIP電話サービスです。
ブラステル株式会社が提供するIP電話アプリとなり、スマートフォンから無料でインストールできます。
My 050ユーザー同士の無料通話をはじめ、日本の電話番号を用意されています。
月額料金が無料なため、通話料のみ負担で利用することができるため、最安価格でIP電話アプリを利用することができます。
このアプリにより、050で始まる電話番号をどなたでも無料で取得することができます。
ただし、番号取得時には要SMS機能、そして本人確認書類の提出が必要です。
アプリ設定後は500円や1000円など一定金額をクレジットカードなどから自由に課金した上で、その課金済み分の通話サービスを使っていく形になります。
基本的に発信が有料で、着信は無料です。
このアプリは国内の固定電話・携帯電話相手はもちろん国際電話もかけられますが、一部のフリーダイヤルや緊急・案内ダイヤルなどにかけられないのがデメリットです。
初期費用 | 月額基本料金 |
0円 | 無料(通話料のみを課金) |
Skype番号
引用:Skype番号
Skype番号を使えばSkype同士の音声通話は無料です。
Skype 番号は、Skype のアプリケーションを任意の場所に着信に応答することを許可する、Skype アカウントに関連付けられている 2 番目の電話番号です。
パソコン、スマホ、iPadなど複数のデバイスにSkypeアプリをインストールして同一のアカウントでログインさえすれば、どこででも通話することが可能です。
しかも、スマホではアプリを常駐させている必要は無く、終了させている状態でも050番号に着信すると自動的に起動して着信を教えてくれます。
Skypeの方に電話する場合は、Skypeクレジットを利用することで、3カ月855円(税込)、12カ月2,400円(税込)の料金で利用できます。
携帯電話や固定電話からの通話はSkypeに着信します。固定電話および、携帯電話に通話する場合の利用時間は、無制限か固定分数の通話が可能です。
050 plus
引用:050plus
NTTが提供する050番号サービスで、スマートフォンに専用アプリをダウンロードすることでIP電話による通信を行えます。
プライベート用の電話番号と併用することが可能で、業務とプライベートの切り分けが容易です。
プッシュ着信通知機能や留守番電話機能が標準で搭載されており、メッセージ送信機能といったスマートフォンならではの機能も利用できます。
スマートフォンのみで通話機能を完結させたい、信頼性の高いNTTのサービスを利用したい方におすすめです。
初期費用 | 月額基本料金 |
0円 | 300円 |
LaLa Call
引用:LaLa Call
株式会社オプテージが提供する050番号サービスで、月額料金が100円と安価なのが魅力です。
5つの番号の中から気に入った番号を選択できる、感情をダイレクトに伝えられるスタンプを送信できるといったユニークな機能を有しています。
他にも、端末ロック中にロック解除せずに電話に出られるような機能、通話中の「送話音量」を変更できるような機能。
自分の声が聞こえる音響エコーの抑制・除去をする「エコーキャンセラー値」の詳細設定機能などがあります。
スマートフォンに登録されている電話帳と同期が可能なため、利用する際の手間も軽減可能です。
同じオプテージによる格安SIM「mineo」と併用するとさらにお得となるため、こちらのユーザーにおすすめのサービスと言えます。
初期費用 | 月額基本料金 |
0円 | 100円 |
G-Call050
引用:G-Call050
株式会社ジーエーピーが提供する050番号サービスで、安価な国内通話料金と国際通話料金(アメリカの場合1分5円)を両立させているのが大きな特徴です。
アプリを終了させた状態でも着信が可能、留守番電話メッセージが入った場合はメールで通知されるなど、着信を取りこぼす心配がありません。
コピーした電話番号をキーパッドに貼り付けて発信することも可能で、Webページ情報から電話をかけたい場合に役立ちます。
海外を飛び回ることが多い方におすすめのサービスです。
初期費用 | 月額基本料金 |
0円 | 280円 |
法人用電話番号ならクラウドPBXもおすすめ
050番号は、その認知度から、信用度に不安があるということがわかりました。そういった方には、クラウドPBXという考え方があります。
クラウドPBXは、交換機をクラウド化するサービスです。
IP電話を利用するだけでなく、内線、外線通話に転送も可能です。
メリットも多く、中小企業から大手企業など多くの企業で採用が進んでいます。
以下3つの特徴があり、中小企業だけでなく大企業でも導入が進行中です。
- スマホで固定電話番号が利用できる
- 安価かつ管理に手間がかからない
- 機能が豊富である
050電話番号を利用して、導入コストを削減しよう!
ご紹介したように050電話番号は、導入コストがメリットとして大きく、ベンチャー企業や中小企業におススメです。 システムや注意点を理解して、050番号を利用しましょう。顧客へ電話をかけるアウトバンド型なら、累計の導入社数が3,100を超える実績のあるList Navigator.がおすすめです。
また、顧客からの電話を受けるインバウンド型なら、各種ビジネスツールと連携して情報を管理できるOSORAを検討してみてはいかがでしょうか。本システムは、録音機能をもっており、オペレーターの生産性を向上します。
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