2024.07.22
コールセンターでの督促業務を効率化するオートコールを徹底解説!
コールセンターが担う督促業務は、顧客との関係を円滑に保ち、企業収益を確保するためには欠かせない重要な業務の1つです。
しかし督促業務は企業の売上に直結せずオペレーターの成果が見えづらいため、人手が集まりにくく人材不足に陥りやすい点が特徴です。
さらに昨今は人件費の高騰や働き方改革による労働時間の制限が原因で、人手不足がより深刻化しています。
業務効率化で人材不足の解消を図ろうとするコールセンターの担当者も多いのではないでしょうか。
督促業務を効率化する手段の1つとして、オートコールが注目を集めています。
本記事ではオートコールについて解説します。
コールセンターでの督促業務を効率化し成果を向上させたいと考えている担当者の方は参考にしてください。
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目次
コールセンターでの督促業務の悩み5つ
督促業務には多くの課題や問題点があるため、コールセンターの担当者は課題解決に日々頭を悩ませているかもしれません。
コールセンターでは効率化や生産性の向上が大きな課題です。
督促業務の課題や問題点として以下の点が挙げられます。
- 督促対象の架電件数が多い
- 電話をしても相手につながらない
- 顧客からの折り返し電話が対応時間外で多い
- オペレーターの負担が大きくモチベーションが保てない
- コンプライアンスや法令遵守に厳しい
架電すべき件数が多い
コールセンターにおける督促業務の課題の一つとして、対応しなければならない架電件数が非常に多いことが挙げられます。
架電すべき件数が多いため、限られた時間内で処理しきれません。
近年は顧客数の増加や、複雑化した支払い方法によって、コールセンターでの督促業務は重要性を増しています。
対応しなければならない件数は増え続けているにも拘らず人手が足りない状態 では業務がうまく回りません。効率的な督促業務の実現や、対応力の強化が求められるでしょう。
相手につながらない
督促業務の課題として、電話をかけても相手につながりにくい点も挙げられます。
督促先に電話がつながらないと、かけ直しや折り返しによる電話に対応するケースが増えます。
オペレーターは1日の大半を電話待機の状態で過ごすことにもなりかねません。
督促の連絡を顧客と取れないと業務が滞ってしまい、回収率の悪化 にもつながります。スムーズな電話のやり取りができない点が督促業務の課題です。
対応時間外での折り返しが多い
理想は24時間365日対応できるコールセンターの体制づくりです。
しかしながら、人件費を含めた運用コストが大きくかさんでしまうため、現実的には難しい状況です。
督促業務で電話をかけたタイミングで相手が出なかった場合に、折り返しの電話を依頼するケースもあります。
現在はスマートフォンの普及によって、いつでもどこでも電話ができる環境です。
そのため対応時間外の折り返し電話も増えています。
相手がわざわざ折り返してくれた電話が対応時間外でつながらなかったら、顧客に大きなストレス がかかるでしょう。顧客からの満足度の低下にもつながります。
負担が大きくモチベーションを保てない
督促件数が多いコールセンターでは、オペレータに過度な負担がかかり、モチベーションを保てないケースがあります。
負担が大きいのは、限られた時間の中でなるべく多くの顧客へ電話をかけなければならないからです。
オペレーターの人手が不足すると、一人当たりにかかる負荷も拡大します。
さらに顧客からのクレーム対応でメンタルの負担も重くなりがちです。
それにも関わらず、 督促業務は労力に見合った成果を実感しにくい側面もあるため、オペレータはモチベーションを保てません 。
督促業務を効率化して、担当者の負担を軽減することが重要です。
コンプライアンスや法令遵守が厳しい
督促は業務の性質上、さまざまな法令やコンプライアンスを遵守しなくてはなりません。
これらに違反すると、企業の信用を失って大きな損害を招くリスクがあるためです。
オペレーターには、 督促業務で遵守すべき法律やコンプライアンスに関する十分な知識を身につけるための教育が欠かせません 。
たとえ督促がうまくいかなかったとしても、違法な取り立ては避けるべきです。
相手を責めたり、暴言や脅迫と取られかねない発言をしたりすると、大きな問題へと発展する可能性があります。
業務が多忙であっても、法令を遵守して、丁寧な表現で対応するよう心がけましょう。
生産性の向上と法令遵守との両立に気を配らなくてはならない点は、コールセンターの督促業務における課題です。
督促業務の主な内容
コールセンターでの督促業務にはさまざまな種類があります。
主に未払いの料金や提出期限を過ぎた書類などを督促する場合が多いです。
一般的におこなわれるコールセンターの督促業務を以下にまとめました。
クレジットやローンの延滞
クレジットやローンの支払いが延滞している場合に督促をおこないます。
未払いの債務を回収し、企業のキャッシュフローの改善に必要であるためです。
契約で定められた期日までに、購入者である債務者によって振り込みがされてない場合には督促の対象となり、延滞が長期化しないよう早期での対応 が重要です。顧客の状況を把握し、適切に支払えるような計画や分割での支払いの提案をします。
クレジットやローン債務の督促は、相手の経済状況とも関わるため、オペレーターの高い対人スキルや細やかな配慮が求められます。
各種料金の遅延による顧客への催促
各種料金の支払いが遅延している場合に該当の顧客へ支払うよう催促をおこないます。
料金の種類は、利用料金や契約内容にさまざまなものがあるため、適切な対応 が必要です。状況に応じた丁寧な説明や正確な情報提供が求められるでしょう。
未納金の内容によっては回収時期に季節差が生じる場合があります。
例えば月末に集中したり、年度末や年末であったり、繁忙期には人手が足りないことが予想されます。
顧客対応にはきめ細やかなサービスが必要であるため、効率化や生産性の向上が欠かせません。
家賃の未払い
個人が借りる賃貸物件の家賃や、店舗などのテナント料の未払いに関する借り主への連絡も督促業務の一つです。
自動引き落としやクレジットカードなど支払い方法は多様化しています。
一方で、 借り主が指定口座へ振込指定をしている場合に、失念や残高不足などで決済ができず未払いが発生する ことがあります。
適切で柔軟な対応による督促をしなければならないことも少なくありません。
借り主の生活実態や事情などを踏まえて、対応が求められます。
長期の未払いとなると厳正な対処も必要となる場合があるため、的確な判断力も必要でしょう。
提出物などの未着
取引先に対して提出を求めた書類が未着の場合に、督促をおこなう場合もあります。
例えば、締め日を過ぎていても請求書が届いていなかったり、重要な書類が期日までに必要であるにも拘らず届いていなかったりする場合は督促をおこないます。
重要な提出物が遅れると、業務が滞ってしまい支障をきたす 恐れがあるからです。未着の理由を確認し、速やかに提出物を回収すれば、業務を円滑に進められるでしょう。
提出物に関する適切な督促は、業務の効率化とサービスの質の向上には欠かせません。
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オートコールシステムとは
「オートコールシステム」は広くコールセンターで活用されています。
自動での架電システムをオートコールと呼ぶ場合もありますが、督促業務で使われるオートコールは、IVR(自動音声応答)に対応した自動発信システムを指す場合が多いです。
オートコールを督促業務に活用することで、課題となっていた点が解決に近づくかもしれません。
督促業務で活用できるオートコールについて概略や仕組みを解説します。
オートコールシステムの概略
オートコールは自動で発信する電話システムです。
ビジネスやマーケティングなどさまざまな目的で使われ、督促業務でも広く使われており、効率化や生産性の向上に大きく貢献します。
オートコールは事前に準備した顧客リストに基づいて架電します。
従来は、オペレーターが電話番号リストを見ながら1件ずつ手動で番号をダイヤルし架電する必要があり、多くの労力や時間を要していました。
しかし、 オートコールは架電業務を自動化できるため、業務の効率化やコスト削減、さらにはオペレーターの心理的な負担を軽減させる効果も 期待できます。
オートコールシステムが自動で架電したあと、あらかじめ録音した音声ガイダンスが流れます。
オペレーターはこの自動音声のあとに必要に応じて対応に入れば良いため、発信作業そのものから解放されるでしょう。
オートコールは、オペレーターの省力化につながる有力なツールです。
近年ではオートコールの需要は高まっており、さまざまな業種や業務で幅広く活用が進んでいます。
単に発信を自動化するだけでなく、効率化とコスト削減、さらには顧客満足度の向上にもつながる優れた仕組みです。
オートコールシステムに欠かせないIVR
IVR(Interactive Voice Response)は、対話型の音声応答システムを指します。
自動音声応答とも呼ばれ、電話から流れてくる自動音声のアナウンスに従って電話のプッシュボタンにより選択操作をします。
オートコールを効果的に機能させるため、IVRの活用が不可欠です。
通話先の顧客は、IVRに従って電話機のボタンによるプッシュ操作で双方向でのやり取りが可能です。
具体的には、返送予定日の確認や、再送受付の自動化などができます。
顧客の要望に応じたサービスへと誘導できるため、オペレーターを介することなく対応 が可能です。また自社の対応時間外であっても、相手につながりやすい時間帯に発信できるため、相手につながりにくいという問題を解決できるでしょう。
オートコールだけでは対応できない相談や質問がある場合など有人対応が必要なものだけを選別してオペレーターへ転送すれば、業務の効率化を実現できます。
督促業務を効率化するためのポイント4つ
督促業務を効率化するためには、以下のポイントを押さえましょう。
- コールセンターへシステムを導入する
- オペレーターの人員配置や時間管理を見直す
- オペレーターへの研修を充実させてストレス対策も実施する
- 周りのサポート体制を強化する
コールセンターシステムの導入
コールセンターを効率化するために、専用システムを導入することがポイントです。
特に一次対応は定型的な作業が多いので、オートコールなど自動化できる機能を持つシステムを活用しましょう。
例えば、未払いが発生したり、指定の口座に振り込まれていなかったりする場合は、オートコールによる自動音声で顧客へ通知が可能です。
オペレーターの手間を省け、督促業務の負担を軽減できます。
オートコールでの対応が難しく有人対応が求められる場合は、人的リソースを集中した 対応が可能です。おすすめのオートコールシステムは、Scene LiveのIVRと組み合わせた機能をもつオートコールシステム「OSORA」です。
督促業務で発生する悩みである業務の効率化、人材不足の解消、コスト削減などが実現可能です。
アフターフォローも充実しており、利用中に不安や質問があっても対応可能です。
人員配置や時間管理の見直し
現在のオペレーターの人員配置や、担当者の時間管理を精査し、必要に応じて改善しましょう。
既存の体制や対応フローの適性をチェックし、改善の余地がないか 検討します。例えば、繁閑差が大きい場合には、人員を柔軟に振り分ける必要があるでしょう。
また、高度な対応を求められるケースでは、経験を持つオペレータを配置して、役割分担を最適化する必要があります。
続いて、オペレーターの勤務環境の改善も欠かせません。
休憩時間がきちんと確保できるようなシフト作成が肝心です。
適度な休憩はオペレーターがリフレッシュでき、生産性を高める効果もあります。
労働時間や残業管理など労働環境全般を見直しましょう。
人員配置と時間管理の最適化を図ることで、業務の効率化が可能です。
研修を充実させストレス対策を実施
督促業務はオペレーターの仕事の中でも、特にストレスを感じやすい特徴があります。
経済的に困窮している人や精神的なストレスを抱えている人が督促の対象者となる場合が多く、中には感情的になったり攻撃的になったりするケースもあります。
近年、ストレスマネジメントの重要性は高まっており、研修も多く実施されています。
オペレーターもストレスフルな状況に適切な対処ができるよう、スキルを身につけるためにもストレスマネジメントを活用 するとよいでしょう。加えて、コンプライアンス遵守するための研修も欠かせません。
法令違反やコンプライアンスに反した行動を取ると、企業の信用失墜を招き損害賠償を請求されるリスクも発生します。
オペレーターへの研修や教育を定期的におこなうことで、督促業務のトラブルを防ぎましょう。
オペレーターへのサポート体制の強化
オペレーター個人の力だけでは解決できない問題も多く発生するため、周りからのサポートは不可欠です。
督促業務で発生した事例や課題を社内で共有することで、対処方法を検討でき、業務の効率化や課題の解決 へとつなげられます。個人の対応ノウハウを全体で共有できれば、オペレーター個々のスキルアップが図れるでしょう。
モチベーションを維持するためにも周りからのサポートは欠かせません。
チーム全体で目標達成を目指すための環境を作ったり、上司や同僚からねぎらいの言葉をかけたりといった工夫が大切です。
オペレーターを組織全体でサポートできるように体制の強化を図ることが、督促業務の効率化と対応の質の向上につながります。
オートコールで督促業務を効率化できる3つのメリット
オートコールを督促業務で活用するとさまざまなメリットがあります。
特に短時間で大量に架電可能であるため、督促業務を効率化します。
オペレーターにとって督促業務は心理的な負担が大きい仕事であり、オートコールによってある程度の負担軽減が可能です。
また効率化によってコストの削減も可能です。
短時間で大量に架電できる
オートコールは自動で電話をかけられるので、人手によって架電するよりも同じ時間でも大量の件数の架電が可能です。
架電先の顧客リストを作成すれば、自動的にオートコールによって架電 できます。人手によって短期間で大量に架電しようとすると、大人数が必要となり人件費や採用にかかるコストが多く発生します。
複雑な対応のみにオペレーターにリソースを割けるので、効率化や顧客の満足度の向上にもつなげられるでしょう。
心理的な負担を軽減できる
架電業務をオートコールに任せることでオペレーターの心理的な負担を減らせます。
さらに一次対応はオートコールができれば、負担をより軽減 できるでしょう。イレギュラーな対応やクレームなどへの対応には人手によるオペレーターはどうしても必要ですが、そこの部分に集中してリソースを割くことが可能です。
コストを削減できる
オペレーターによる手動での発信が不要となるため、効率性が高まり人件費を大幅に削減できるでしょう。
ダイレクトメールやオペレーターによる電話発信と比較して、オートコールは低コストで運用できます。
また、 24時間365日稼働させることでオペレーターの拘束時間を減らせます 。
人件費を減らし、貴重なリソースを人手でしか対応できない業務に割くことが可能です。
オートコールを督促業務に導入するデメリット
オートコールシステムにはデメリットもあります。
督促業務にオートコールを導入する際はデメリットも考慮したうえで、検討を進めましょう。
以下の点が挙げられます。
- すぐに電話を切られやすい
- 臨機応変に対応がしにくい
- 固定電話のみの対応が多い
すぐに電話を切られやすい
オートコールは顧客が電話に出ると自動音声が流れます。
しかし、 自動音声が流れたらすぐに電話を切ってしまう人が一定数 います。
特に機械的な音声に対して不快感や警戒心を持つ人が多いようです。
この場合、オートコールの音声に人間の声を設定するなどして工夫する必要があるでしょう。
また、伝えたい内容を冒頭に簡潔に説明し、切られる前に内容を伝える必要があります。
臨機応変な対応はしにくい
オートコールは自動音声であるため定型的なメッセージを伝えやすいという反面、イレギュラーな対応はしにくく臨機応変に対応はしにくいデメリットがあります。
事前に設定した内容のみを伝えるので、顧客からの反応によっては柔軟な対応が難しい 場合もあります。事前に設定するシナリオを詳しく作ることでさまざまなパターンへの対応は可能です。
しかしすべてを網羅することは難しいので、定型化されていない業務は切り分けて、有人による対応ができるよう連携しましょう。
固定電話のみに対応している場合が多い
オートコールシステムはさまざまな会社からサービス提供されていますが、多くは固定電話のみの対応です。
携帯電話にも発信できるサービスは一部に限られるため、 若年層を中心に携帯電話しか持っていない人が中心の督促であると利用しづらい恐れ があります。
最近は携帯電話にも対応したオートコールも増えてきているため、導入の際には確認しましょう。
督促業務でのオートコールシステムの選定ポイント5つ
オートコールを選定する際のポイントをまとめました。
- 自社の業務に合った機能が搭載されたシステムを選ぶ
- 有人対応との連携
- 自動応答に利用する音声
- 最大コール数と料金
- セキュリティやアフターサポート
以上の5つのポイントを押さえて、比較検討してください。
自社の業務に合った機能が搭載されたシステムを選ぶ
オートコールは、多くの場合コールセンター向けシステムの一機能として提供されています。
自社の業務内容や規模、コストと照らし合わせて、必要な機能を備えたシステムを選定 しましょう。例えば顧客管理や通話録音、レポーティングなど督促業務を効率的に実施するための機能が搭載されているか確認してください。
有人対応との連携
オートコールのみで督促業務を完結できれば理想ですが、実際には予期せぬ対応が多発します。
イレギュラーなケースでは、柔軟な対応が求められるため、有人のオペレーターとの連携 が不可欠です。オートコールからオペレーターへスムーズに引き継ぐ仕組みがあると良いでしょう。
自動応答に利用する音声
オートコールはあらかじめ録音された音声が自動応答として流れます。
そのため利用できる音声の種類や音質は重要です。
自動応答に利用する音声を選択できるか確認 しましょう。録音音声には人の声を直接録音したものや、機械による合成音声を読み上げたものが一般的です。
簡単な方法としては、自社の社員の声を録音して活用する方法があります。他には、プロの声優やナレーターに音声を収録してもらえるサービスもあります。
音声の質や雰囲気を選択できるかあらかじめ確認しましょう。
最大コール数と料金
1時間当たりの架電数をどれくらい一斉に処理できるかはシステムによって異なります。
自社の督促件数に応じた最大コール数に対応できるシステムの選定 が必要です。コール数に応じた適正な料金体系になっているかも重要なポイントです。
セキュリティやアフターサポート
セキュリティは非常に重要なポイントです。
音声データの通信の安全性、顧客データの厳格な管理、障害発生時のリスク分散、バックアップ体制など、セキュリティ面での配慮 が十分になされているかどうかを確認しましょう。さらに、障害が発生した時やシステムを変更するときのアフターサポート体制も、重要な選定ポイントの一つです。
オートコールを活用して督促業務を効率化しよう
オートコールの活用で督促業務を効率化できます 。
本記事では督促業務の課題や効率化のポイント、オートコールの導入について解説しました。
おすすめのオートコールシステムは、Scene LiveのIVRと組み合わせた機能をもつオートコールシステム「OSORA」です。
業務の効率化、コスト削減などが実現可能で、コールセンターに役立つ機能が豊富です。
督促業務で課題を多く抱えており解決したいと考えている方は導入を検討してください。
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