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コラム- COLUMN -

2024.07.25

音声マイニングとは?コールセンターでの導入事例を紹介

コールセンターの業務効率化を促進できるものに、「音声マイニング」があります。この最新技術は、すでに国内外で導入事例や成功事例が出てきています。しかし、音声マイニングとはいったいどんな機能なのか、何ができるのか分かっていない人も少なくありません。

今回は、音声マイニングの概要と導入で期待できる効果、音声マイニングツールの選び方を解説します。

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音声マイニングとは

青色LEDの世界地図とVOIPヒューマンのビジネスアイコンとの二重露光が施されたIP電話。コミュニケーションテクノロジーのコンセプト。

音声マイニングとは、音声データをテキスト(文字)化し、その中から重要な情報を抽出する技術のことです。音声認識とテキストマイニング、それぞれの特徴を組み合わせた技術と考えればいいでしょう。コールセンターで採用が進んでいる背景には、蓄積される大量の音声データをテキスト化し、分析する必要があるため。音声であればどれでも応用が利くので、業務効率化や応対品質の向上への期待が高まっています。

音声マイニングの仕組み

音声マイニングは、膨大な音声データの中からAIが必要な情報を抽出し、発掘するシステムのこと。AI技術の進歩と精度向上によって実現したもので、従来は人の手か、別々のソフトを利用していた作業が、音声マイニングひとつで完結するようになりました。現在も引き続き、音声マイニングに搭載するAI技術の研究開発が進められており、今後の機能や精度の向上が期待されています。

音声マイニングとテキストマイニングの違い

音声マイニングとよく似た言葉に、「テキストマイニング」があります。音声マイニングが、音声データをテキスト化して情報を抽出するまでをワンストップでできるのに対し、テキストマイニングはテキストデータからしか、情報の抽出ができません。要するに、情報抽出元の違いです。別のツールを使って文字起こしを必要とするか、音声の取込から情報の抽出までをひとつでできるかの違いだと覚えておきましょう。

コールセンターに音声マイニングを導入して期待される効果

ビジネスネットワーク

コールセンターと相性が良いとされる音声マイニング。現在、普及しつつありますが、まだまだ導入件数は多くありません。しかし、導入することで得られるメリットは多く、優先的に導入を検討しているコールセンターもあります。どのようなことが期待できるのか、4つの効果を解説します。

業務効率化

音声マイニングがあれば、登録作業などの時間が短縮されます。リアルタイムで音声マイニングを使用すれば、顧客から獲得した情報を文字に起こしたり、入力やメモをしたりする手間が省けます。AI機能がまだ完全ではないため一部の手直しは必要ですが、最小限の労力で事務作業が終わるのは大きな魅力。

また、FAQやトークスクリプトと連携させることで、適切な回答を随時表示させることもできます。履歴登録や問い合わせ内容照会に時間をかけていた場合は、大幅な時間削減につながるでしょう。

応対品質の向上

音声マイニングを導入することで、応対品質の向上につながります。品質管理の方法として、SV(スーパーバイザー)や品質管理担当がモニタリングしているコールセンターも多いでしょう。しかし、人の手による品質管理には限界があるのも事実。音声マイニングでは、すべての通話を対象に確認できるため、より精度の高い応対品質の向上が期待できます。

またACWを効率化することで、人件費、通信費などのコスト削減が可能になります。ACWとは「平均後処理時間」という意味で、通話終了後に行うオペレーターの事務作業にかかる時間のこと。音声マイニングを導入すると最低限の手直しで済むため、応対に注力することができます。これにより、オペレーターの人員を増やす必要もなく、無駄な作業時間も生まれないため、大幅なコスト削減を実現できるのです。

人材不足の解消

上記の内容と重複しますが、音声マイニングによってACWの効率化ができることにより、オペレーターの負担軽減につながります。離職率の高いオペレーターの離職防止につながり、労働環境の改善にも一役買うのです。

労働政策研究・研修機構が発表した『コールセンターの組織類型別分析』の分析結果によると、オペレーター全体の離職率は、すべての雇用形態の平均で13.7%とされています。これは、6~7人に1人が退職しているのと同じで、高い離職率であることがわかります。オペレーターの負担を軽減できる音声マイニングには、このようなオペレーターを取り巻く離職率の改善が期待されている側面もあるのです。

将来の需要予測に役立つ

顧客が電話してきた理由やトレンドを分析することで、将来の需要予測が立てられます。それまでどれくらいの問い合わせがあるか不明なままオペレーターを配置していたものが、音声マイニングによって得られたデータをもとに組み直せたり、修正できたりするようになるのです。また問い合わせ内容から、将来起こりうるであろうマニュアルが必要なシーンも算出できます。応対マニュアルやトークスクリプトは、見直すきっかけや素材にもなるのです。

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コールセンターの音声マイニングツールを選ぶポイント

音声マイニングツールは現在多くの商品が販売されており、どのように比較すればいいか分からない人も少なくありません。以下では、コールセンターでの音声マイニングツールの選び方を、3つ解説します。比較の基準として参考にしましょう。

分析精度

音声マイニングは非常に優秀なAI機能を搭載しているものの、完全ではありません。誤字脱字や認識漏れも発生し、万能とは呼べない状況です。特にコールセンターでは会話が分析対象となるため、方言やノイズをシステム上判断しにくい可能性もあり、まだまだ開発の余地があります。そこで重要になるのが、分析精度になります。

分析精度に関しては、製品資料や営業担当の説明をベースに、口コミや評判で判断しましょう。また、専門用語などは認識しない可能性がある反面、辞書登録機能が搭載されているものもあります。音声マイニングで業務効率化を図るためには、確認しておきたい項目です。

搭載されている機能

搭載されている機能も選ぶときのポイントのひとつです。製品によって搭載されている機能が異なり、自社に必要なものがそろっているかは、重要なポイントでもあります。特に注目したいのは次のような機能です。

  • 自動応答機能などの業務効率化機能
  • 分析機能
  • 見やすいレポート機能
  • 顧客管理システム(CRM)などとの接続機能
  • セキュリティ機能

もし比較検討している製品に無料トライアルがある場合は、ぜひ一度使ってみることをおすすめします。実際に使用してみて、各機能の性能を確認することも大事な判断材料となります

運用のしやすさ

音声マイニングツールは、導入して終わりではありません。分析精度を向上させるためには、チューニング作業が定期的に必要です。また購入後に使い方が不明、トラブルが発生したなどの事態にサポートは受けられるのかも、大事な判断基準。運用できなければ意味がないので、必ず比較検討をしてください。

あわせてコスト面にも注目してください。クラウド型、オンプレミス型でコストは違いますが、初期費用や月額料金に加えて、メンテナンスなどの保守管理にかかる費用も算出しておきましょう。これらの項目をトータルで勘案して、導入する音声マイニングツールを選択してください。

音声マイニングをコールセンターに導入した成功事例

無人のデスクとビジネスチャート分析イメージ

音声マイニングを、コールセンターに導入した成功事例を紹介します。顧客に直接貢献できる成功事例もあれば、コールセンター内部の改革に役立ったケースまでさまざま。どのような状態で導入し、結果どうなったのかを簡単に解説します。

例1:アウトソーシング企業のコールセンター
オペレーターの増員に対して、モニタリング評価のリソースを増やせなかった。導入後はモニタリング時間の削減と評価の公平さを実現し、業務効率化につながった。
例2:メガバンクのコールセンター
紙マニュアルによるFAQ対応で長引いていた、オペレーターの負担軽減が目的。導入後は、経験年数にかかわらない高品質のやり取りが可能となった。
例3:大手運送会社のコールセンター
VOC(顧客の声)獲得と、応対品質向上を目的に導入。VOC認識率が30%アップしたほか、獲得したVOCをもとに研修を実施したところ、応対スコアが平均10%向上。

企業によって、コールセンター関連の課題は異なります。導入した企業はいずれも大手企業ばかりで、人数や規模にかかわらず音声マイニングの恩恵を受けているのです。課題や目標を明確にしたうえで、音声マイニングツールの導入を検討してみてください。

まとめ

音声マイニングが導入されれば、コールセンターの業務効率化はもちろん、顧客満足度の向上や労働環境の改善に役立ちます。これからのAI技術の進歩でさらに精度は向上するでしょうが、今から導入を検討しても十分なシステムと言えるでしょう。

あわせて音声マイニングと相性がいい、コールセンターシステムの導入も検討してみてはどうでしょうか。Scene Liveが提供しているコールセンターシステム「List Navigator.」、「OSORA」では、全通話録音機能を搭載。リアルタイムで音声マイニングが認識できなかった会話を聞き直し、業務効率化をサポートしてくれます。また、会話で得られた情報を記録する機能がどちらにもついているので、音声マイニングで獲得した情報を反映させることも可能です。

Scene Liveの製品は、累計2,400社の導入実績を記録し、多くの企業でご利用いただいている信頼性の高いシステムです。

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株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

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