10857

テレマーケティング業界の最新情報をお届け

コラム- COLUMN -

2024.09.11

インサイドセールスにCTIシステムは必要?導入するべき理由を徹底解説

コロナ禍の影響で顧客への直接訪問を控えることになり、従来の営業手法のみでは売上をあげづらくなった企業も少なくありません。そんな従来のフィールドセールスとは異なる手法として注目されているのがインサイドセールスです。また、インサイドセールスは後述するCTIと連動させることでより高い効果を発揮します。

今回は、インサイドセールスの概要とCTIシステムの解説と業務方法をご紹介します。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、営業やマーケティングで行われる活動のひとつで、インサイド(内側)セールス(販売)という名の通り、内勤型の営業形態です。その目的は成約率の高い顧客を育成することです。

インサイドセールスは、見込み顧客の購買意欲を高めて成約につなげるために、多くの顧客へアプローチします。すぐに成約につながりそうな顧客がいれば営業担当者へ引き渡し、まだ成約に至りそうにない顧客には継続的にアプローチをかけ、徐々に顧客との信頼関係を築きながら顧客の購買意欲を高めます。

一方、今までの営業方法は、顧客に直接会って営業をする方法が一般的でした。その営業方法では、購入する可能性が少ない顧客にもセールス活動を行い、営業効率が悪くなるというデメリットがあります。しかしインサイドセールスでは、購入する可能性が少ない顧客に電話やメールなどで顧客にアプローチを行います。会話やメールの中から顧客の潜在的なニーズを見出し、購買につながるようフォローしていくのです。

インサイドセールスの特徴

インサイドセールスの特徴は、マーケティングと営業の両方にかかる活動を担当することです。インサイドセールスの業務には、以下の3つが挙げられます。

  • 見込み顧客の優先順位付け
  • 見込み顧客との関係構築
  • 営業への情報提供

インサイドセールスの役割に、見込み顧客の優先順位付けがあります。これはマーケティングや営業から提示された潜在顧客リストから、見込み顧客を見出すことです。潜在顧客の中には、すぐにでも詳しい話を聞いて検討したいという購買意欲の高い顧客もいれば、WebやSNS、セミナーなどで自社の製品やサービスに興味を持っただけという顧客も含まれます。このような潜在顧客へアプローチし、すぐに営業が対応すべき見込み顧客と、興味やニーズをもっと引き出すためにフォローが必要な顧客を分類するのです。

興味やニーズを引き出す必要があると判断した場合は、インサイドセールスが見込み顧客との関係構築を開始します。例えば、その顧客が抱える課題や将来のビジョンなどが判明すれば、最適な製品やサービスを提案できます。インサイドセールスは、顧客から課題やビジョンなどを引き出すために、継続的に情報を提供していきます。このやりとりを通じて見込み顧客との信頼関係を構築し、見込み顧客の購買意欲を高めるのです。

十分に購買意欲が高い見込み顧客には、営業担当者が対応します。このときインサイドセールスで得た情報は、営業担当者へ引き渡し、商談で活用されます。

参考:インサイドセールスをわかりやすく解説|導入方法・メリット・デメリット

インサイドセールスは増加傾向にある

現在、インサイドセールスは増加傾向にあり、とくにBtoB(企業間のビジネス)で必要とされるようになってきました。その理由は、成約までの時間が長いことです。

企業が商品やサービスの購買を決める場合、企業内部では承認に至るまでさまざまなプロセスを経る必要があります。数名の役職者の承認を得なくてはならないことも少なくありません。また同時に複数社の商品やサービスを比較して検討することも多く、場合によってはコンペ形式をとることもあります。

このようにBtoBでは提案から購買に至るまでには、多くの時間が必要となることが多いのです。しかし複数の案件を抱える営業担当者が、提案からつきっきりでフォローするのは困難です。そこで提案から商談までのフォローを行うインサイドセールスが注目されています。

インサイドセールスにCTIを導入するべき理由

コロナ禍の影響を営業効率化の好機にするためには、効果的なインサイドセールスを行うことが重要になるでしょう。そのためには、CTIシステムの導入がおすすめです。

CTIシステムとは、Computer Telephony Integrationの略で、電話やFAXのデータをパソコンで一元管理するシステムです。CTIシステムはCRM(顧客関係管理)システムなどと連携することができます。
CRMシステムとは、Customer Relationship Managementの略で、顧客の氏名や住所、購買履歴や過去の問い合わせなど、さまざまな顧客データを一元管理するシステムです。CTIとCRMを連携させると、CRMが管理する顧客情報をCTIを通じてパソコンやスマホなどの端末に表示させることができ、閲覧だけでなく入力も可能となります。

コロナ禍の影響によりインサイドセールスの機会が急増する現代で、非対面で顧客満足度を上げることは企業の課題になることでしょう。CTIシステムとCRMシステムを連携させれば、リアルタイムに顧客情報の閲覧や共有が可能になります。

CTIとCRMを連携させれば、顧客の情報を慌てて探す必要がなくなりますし、今までのやり取りや問い合わせなども瞬時に参照できます。それらの情報を基にすれば見込み客に質の高いアプローチができるでしょう。インサイドセールスの業務効率化や成約率の向上に効果的なのです。インターネットからアクセスできるCTIシステムであれば、オペレーターが在宅勤務をすることも可能です。

インサイドセールスにCTIを導入するべき理由について、次で詳しくご説明します。

業務を効率化できる

CTIの導入は業務の効率化に大きく貢献します。CTIとCRMを連携させることができるためです。さまざまな業務効率化に役立ちますが、効果が大きいのが架電業務です。

インサイドセールスでは、顧客リストに基づいてアプローチをかけていくことになります。CTIを利用すれば、CRMから営業対象の顧客情報を抽出し、架電リストを作成することも可能です。いちいちエクセルなどでリストを作成する手間がかかりません。

CTIで作成した顧客リストはオペレーター全員が閲覧できるため管理もしやすいことが特徴です。またCRMの情報が更新された場合は、リアルタイムでCTIのリストに反映されるため、オペレーターと管理者の間で最新の顧客情報を共有できるのです。

さらにCTIには、架電リストをもとに自動架電する機能や、オペレーターがワンクリックで架電できる機能などが搭載されているものもあります。このような機能を持つCTIを導入すれば、インサイドセールスのさらなる業務効率化が実現できるでしょう。

営業のパフォーマンスが上がる

CTIシステムを導入することにより、営業活動のパフォーマンス向上にも貢献します。CTIとCRMを連携させることで、インサイドセールスのスタッフは、CRMに蓄積されている最新の顧客情報を読み出すことができ、またその顧客へアプローチした結果を入力して蓄積していけます。営業担当者が商談に向かう際には、インサイドセールスが追記したさまざまな情報を参照できるのです。

このような顧客データは、顧客の分析にも活用可能です。例えば、顧客にアポイントをとる際に、顧客に架電した時間帯や対応をデータ化することができます。顧客の購入意識や電話に出る時間帯を分析すれば、より確実な電話でのアプローチが可能です。

また、過去の購買履歴や問い合わせ内容などを参照すれば顧客の潜在ニーズをつかみやすくなるので、その顧客に合わせた効果的なアプローチができるようになります。フィールドセールスにつなぐ場合でも、インサイドセールスで得た情報を入力しておけば、CRMを通してフィールドセールスの担当者が情報を閲覧でき、成約率の向上につながります。いずれにしても営業のパフォーマンスの向上が期待できるのです。

在宅勤務にも対応しやすい

CTIの導入は、働きやすさの向上にも効果があります。クラウド型のCTIシステムを導入すると、インターネット環境があれば場所を問わずPCで電話対応を行うことができるからです。そのためオペレーターは在宅勤務が可能となります。

クラウドでシステムを管理しているため、架電状況や情報共有などもリアルタイムで行うことが可能です。既存顧客から架電があった際にも、CTIの顧客情報をポップアップで出力する機能や、会話を録音する機能、電話を転送する機能などを活用すると、在宅でも質の高い対応が実現できます。

インサイドセールスとフィールドセールとの連携を自宅でも可能にするCTIは、コロナ対策はもちろん、コールセンターのBCP対策としても有効なのです。

他システムとの連携も可能

CTIシステムは、営業活動で利用している他システムと連携することができます。代表例が先に挙げたCRMとSFA(営業支援ツール)です。SFAとは営業に関する各種業務をサポートするシステムで、顧客や案件、売り上げやスケジュールなどの管理や、帳票作成機能などが搭載されています。これらの営業システムとCTIを連携させれば、より多くの顧客情報を営業とコールセンターで共有できるようになります。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント

インサイドセールスにCTIを導入する際の注意点

ここではインサイドセールスにCTIを導入する際の注意点を3つ紹介します。

自社のシステムが連携対象になっているか確認する
CTIシステムによって連携できるシステムに違いがあります。必ずしもすべてのCMRとSFA と連携できるとは限らないため、自社のシステムが連携の対象になっているかをあらかじめ確認しておきましょう。
導入する目的を明確にする
CTI導入の目的が明確でない場合、どのような機能が自社に必要かを見極められません。なんとなく導入してしまっては、CTIの効果が最大限に発揮できないでしょう。自社に最適なCTIを選ぶためには、顧客情報の閲覧・共有や管理者による一元管理、架電業務の効率化など、導入の目的をはっきりさせておきましょう。
CTIの使い方を教育する
CTIの導入後は、オペレーターに新しい操作や画面を伝えなければなりません。研修や会議で使い方や画面の見方を共有する、あるいはシステム会社にレクチャーを依頼するなど、CTIシステムの使い方を教育しましょう。

インサイドセールスにはList Navigator.がおすすめ

自社がCTIシステムの導入を検討しており、機能や導入方法が不明だという企業も多いのではないでしょうか。ここではインサイドセールス向けにおすすめなのが「List Navigator.」というCTIシステムです。

List Navigator.は、アウトバウンド向けのCTIシステムで、業務効率の向上にむけた様々な機能が揃っています。機能の一部をご紹介しましょう。

  • オペレーターが架電しやすいワンクリック通話機能
  • 既存顧客の情報が確認できるポップアップ機能
  • 架電リストの顧客への同時自動発信機能
  • 応答するまで自動で発信するオートコール機能

また、管理者にとっても有用な機能が多数あります。特に分析機能はインサイドセールスの効率化や成果率の向上に不可欠といえます。

  • 件数、コール数、効率、架電時間、有効コール数などの一覧分析
  • 通話内容のモニタリングや、オペレーターへのウィスパー(ささやき)
  • トークスクリプトやマニュアル、連絡事項の共有
  • オペレーターへの割り当て設定

また、List Navigator.はクラウド型CTIなので、ネットワーク環境があればリモートワークにも対応しています。

インサイドセールスの需要が高まったことで、これからコールセンターの立ち上げも考えている企業も多いでしょう。

参考:インサイドセールスの立ち上げ方法を徹底解説|おすすめ支援ツールも紹介

CTIシステム導入の成功事例

実際にインサイドセールスにCTIシステムを導入し成功した事例をご紹介します。

例: 企業A
A社は、アウトバウンド業務の効率化を目標にCTIシステムを導入しました。オペレーターの電話対応に対し、顧客の情報サイトへのアクセス数を分析、KPIを細かく管理することにより、生産性は1.5倍になりました。
例:企業B
オンプレミスでの電話対応を行っていた企業Bでは、停電時のリスクが高い状態でした。クラウド型CTIシステムを導入することによって他の拠点での受発信や在宅勤務が可能となりました。停電のような災害リスクだけでなくデータ消失リスクも軽減でき、事業の継続性が向上しました。

まとめ

インサイドセールスの効率を向上させるためにCTIは欠かせない存在です。特にコロナ禍や新しい働き方が求められている現在の営業活動においては、CRMやSFAと連携したCTIシステムの導入が有効です。CTIシステムの導入には、注意点や導入事例を参考に、自社の目的に最適なCTIシステムを検討することが大切です。

コールセンター業務を自社で行いたい場合には、Scene Liveが提供しているインバウンド向けコールセンターシステムの「OSORA」と、アウトバウンド向けコールセンターシステムの「List Navigator.」の導入をご検討ください。両製品とも機能が充実しており、コールセンターの業務効率化に役立ちます。Scene Liveの製品は、累計2,400社の導入実績を記録し、多くの企業でご利用いただいている信頼性の高いシステムです。

■合わせてよく読まれている資料
導入時3つのチェックポイント」も合わせてダウンロードいただけます。

導入時3つのチェックポイント
株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

コラム、セミナー、お役立ち資料を通して電話業務や営業活動を効率化させる実践的な情報を配信しています。ツールの使い方や業界の動向など、最新情報を発信し続けることで電話業務に携わるすべての人にとって信頼できる情報源になることを目指しています。