2024.10.01
テレアポの管理表をエクセルで作成する際のポイントを解説
さまざまなツールがある中で、無料かつ誰にでも簡単に使えるのがエクセルです。
しかし、実際に管理表を導入する場合、どのようなものを作ったらよいかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、以下の内容を解説しています。
- 管理表を作成するメリット
- エクセルで管理表を作成する際のポイント
- 無料で使えるエクセルのテンプレート
また、エクセル以外の便利なツールも紹介しています。
テレアポ業務に管理表の導入を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
■合わせてよく読まれている資料
「Excel管理をやめた営業組織がテレアポで新規商談を増やせた理由」も合わせてダウンロードいただけます。
目次
テレアポの管理表を作成するメリット
営業活動をしている多くの企業では、独自の方法による営業管理が行われています。
特にテレアポにおいては、管理表を活用することが重要です。
テレアポ営業には、以下のような特徴があります。
- 限られた時間の中で多くの顧客にアプローチする必要がある
- アプローチする数が圧倒的に多い
- 準備や分析が成果に直結する
加えて、何を管理するのかによって管理表の目的やメリットが異なります。
3つに分けて、それぞれ解説します。
案件を管理する
案件を管理することにより、以下のような効果を期待できます。
- アプローチや進捗状況を確認できる
- サポートやフォローがしやすくなる
- 案件の漏れや停滞を防げる
特に、進行中の商談を失念すると、相手との信頼をなくして大きな損害を出してしまうため、案件の進捗管理は重要です。
個人だけでなく、他の営業メンバーや上司とも案件情報を共有することで、適切なサポートやフォローもしやすくなります。
また、過去の案件情報を分析することで、より成約率の高いアプローチを検討できるという側面もあります。
目標を管理する
目標管理は「ギャップ管理」とも呼ばれており、売り上げや成果の目標に対する進捗の管理を目的としているものです。個人やチーム、部門ごとなどで目標を管理することで、モチベーションの維持につながるというメリットがあります。
他にも、目標を管理することにより、以下のような効果を期待できます。
- 目標達成までの計画を立てられる
- テレアポ担当者の行動も管理できる
- プロセスを見直して次の対策を立てられる
目標とそれに対する進捗率は、つねに共有して定期的にチェックすることが重要です。
定められる目標は、ほとんどの場合が企業の経営計画に基づいて定められるものです。
実際にテレアポを実施する担当者には、納得のできる説明と目標設定を行うことが、モチベーションの維持に大きく影響を与えます。
顧客を管理する
顧客のさまざまな情報を管理することで、以下のような効果を期待できます。
- ニーズや市場の把握につながる
- 別の営業にもつながる
また、顧客との関係性を管理することにより、別の営業を行う際にも情報を役立てられます。
テレアポの管理表をエクセルで作成する際の4つのポイント
エクセルを使用することで、コストをかけずにテレアポの管理表を作成することが可能です。
一方で、どのように管理表をエクセルのデータに落とし込むべきなのかについて、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
エクセルで管理表を作成する際に気を付けるべきポイントを解説します。
ポイントを押さえた 管理表を作成することで、より効率化したテレアポが可能です。
管理表を作成する目的をはっきりさせる
まずは、基本となる3つの項目の中から何を管理するのかをはっきりさせてから管理表を作りましょう。
- 案件管理
- 目標管理
- 顧客管理
目的をもってデータをまとめることで、現状や課題をわかりやすく可視化できます。
その上で、テレアポに必要な情報を網羅することが重要です。
管理表に必要な情報が足りない場合、新たに検索するのに時間がかかって業務のスピードが遅くなってしまいます。
例えば、目標をまとめたエクセルシートに個別の案件情報がまったくないと、達成するための具体的な計画を立てられません。
事前に 分析したい項目を選定し、それに合ったデータを漏れなく抽出して管理することが大切です。
入力のルールを決めておく
エクセルの管理表は、一目でわかりやすいように作成することが重要です。
そのため、 個人によって入力の仕方が変わることのないよう、入力ルールを設ける必要があります。
「データは1行につき1案件ずつにする」や「セルの結合はしない」といった統一ルールを設けることで、精度の高い管理表を作成可能です。
エクセルには、セルにデータの入力規則を適用する仕組みがあります。
入力規則とは、事前に入力ルールを設定することで、条件に合わない数値をエラーで表示する仕組みです。
エクセルはデータを直接入力する必要のあるアプリケーションなので、入力規則を適用しておくことで人為的なミスを減らして効率を上げられるでしょう。
セルを選択し、「データ」「データの入力規則」の順で設定できます。
メンテナンスを行う
エクセルの管理表は、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。
管理表は、常に最新の情報をまとめておく必要があります。
メンテナンスを曖昧にしてしまうと、管理表の更新が属人化してしまい、情報を信用できなくなってしまいます。
そのため、 メンテナンスのルールを定め、定期的にチェックする仕組みを整えましょう。
また、複数人で同時に編集すると、エクセルファイルの動作は重くなります。
保存がうまくされなかったり、データが破損したりする恐れもあるため、できる限り同時に作業することは避けるのがおすすめです。
セキュリティに配慮する
エクセルは汎用性が高い分、誰でも扱え、情報漏洩やデータの紛失といったリスクも高いシステムです。
管理表には 顧客情報などが含まれるため、セキュリティ対策に配慮する必要があります。
エクセルにはパスワードの設定が標準搭載されているので、うまく活用することで第三者の閲覧を防げます。
「ファイル」「情報」「ブックの保護」「パスワードを使用して暗号化」を順に選択し、管理表となるエクセルファイルにパスワードを設定しましょう。
■合わせてよく読まれている資料
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テレアポの管理表をエクセルで作成する方法
順序立てて作業することで、エクセルを使って簡単に管理表を作成できます。- 管理表の目的を決める
- 必要な情報を収集する
- 必要な情報をまとめる
以上の流れの中で、具体的にどのようにするとよいのかを解説していきます。
情報収集
管理表を作成するに当たって、可能な限り多くの情報を集めることが重要です。情報収集には、以下のような方法があります。
- 名刺を調べる
- 企業HPや四季報を調べる
- インターネット検索を利用する
- 自社サイトのアクセス履歴を活用する
他にも、顧客情報が十分でない場合には、販売会社から購入するという方法もあります。
企業データのリストでは、帝国データバンクが提供している「帝国データバンク年鑑」などが有名です。
情報をまとめる方法
エクセルシートごとにまとめる項目を設定した上で、それぞれの担当者が個別の案件や個人の目標などを入力する方法がおすすめです。例えば、案件管理と目標管理、顧客管理などでそれぞれシートを作成し、先に枠組みや計算式を設定しておくのがよいでしょう。
まとめるべき項目は、「BtoB」「BtoC」で異なります。
- BtoBの場合:会社名、HPのURL、担当者、メールアドレスなど
- BtoCの場合:氏名、生年月日、性別、家族構成、購入や反応の履歴、DM送付の可否など
また、電話番号やクレームの履歴といった情報はどちらも共通して管理すべき項目です。
テレアポリストの作成に関しては、「テレアポリストの作成方法|リストの定義や注意点も紹介」の記事でも詳しく解説しています。
無料で管理表を作れるエクセルのテンプレート6選
エクセルで管理表を作成する際は、ネット上で公開されているテンプレートを使用するとより簡単になります。特殊な管理表を作る必要があったり、強いこだわりをもっていたりする場合以外は、無料のテンプレートを使って作成することをおすすめします。
本記事では、使いやすいテンプレート6選を紹介します。
すべて無料でも使用できるテンプレートなので、自社のテレアポ業務に合ったものを試すとよいでしょう。
テンプレートをそのまま使うのではなく、カスタマイズして管理表を作成することも重要です。
Microsoft Officeのテンプレート
引用:Microsoft
Microsoft Officeが公式にリリースしているものです。
ビジネスで使えるさまざまなテンプレートが用意されています。
- 売上管理表
- 業務計画表
- ビジネス振り返りシート
- 売上目標管理表
- ビジネスタスク管理表
- 顧客管理表
上記のテンプレートは、特にテレアポの管理表として使用できる便利なテンプレートです。
Microsoftのテンプレートダウンロードページでは、 入力項目や活用の仕方が画像付きでわかりやすく解説されているので、すぐにでも管理表として使用できます。
また、エクセルに限らなければ、無料のOfficeテンプレートは2,000種類以上のラインナップが提供されています。
他のテンプレートもうまく活用することで、より業務の効率化を図れるでしょう。
bizoceanのテンプレート
引用:bizocean
bizocean(ビズオーシャン)は、日本最大級のテンプレートサイトです。
ビジネス書式のテンプレートを数多く取り扱っており、以下のものなどは管理表としても活用しやすいでしょう。
- アプローチ企業・テレアポ管理表
- 売上実績表
- 商談管理
- 営業管理シート
- 顧客管理表
多くのユーザーが使っているテンプレートにはレビューも付いているので、ダウンロードする際の参考になります。
シンプルな デザインのみのテンプレートも多いので、使いやすいようにカスタマイズして使用するのにもよいでしょう。
テンプレートをダウンロードするには、無料でできるbizoceanの会員登録が必要です。
HubSpot「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート」
引用:HubSpot
元々は、CRM(顧客管理システム)や、SFA(営業支援システム)などを開発しているHubSpot(ハブスポット)が提供しています。
- チームや個人の売上管理
- 実績や目標の管理
- 商談管理
- 顧客管理
「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート」は、上記の役割をすべて果たします。
また、目標に対しての進捗率などが自動で計算される設定がすでに組み込まれているので、すぐにでも管理表として使用できるテンプレートです。
ダウンロードするには、氏名や会社名、従業員数などの情報を登録する必要があります。
日本アプリケーション開発「エクセルカードHARI」
引用:日本アプリケーション開発
「エクセルカードHARI」は、エクセルでデータ管理を行うソフトです。
ダウンロードサイトでは動画などで丁寧に操作方法を紹介されており、困ったときのヘルプ情報も多く用意されています。
操作はエクセルと変わらず難しくないので、すぐに管理表を作成したい場合にもおすすめです。
無料版では、最大100件の項目に対応しています。
Vector「Excel Form 顧客管理」
引用:Vector
「Excel Form 顧客管理」は、手軽に使えてシンプルな点が特徴のテンプレートです。
顧客情報入力フォームに書き込むことで、売り上げ履歴の確認や集計なども行えます。
また、選択した項目のみを表示したり、選んだ箇所を一覧表として印刷したりといったことも可能です。
エクセルと大きく変わらない感覚で利用できるので、複雑な操作をせずに管理表を作成したいという方におすすめのテンプレートです。
[文書]テンプレートの無料ダウンロード
引用:[文書]テンプレートの無料ダウンロード
「顧客管理台帳」を無料でダウンロードできます。
住所や電話番号、案件の進捗などを書き込めるようになっており、顧客単位でデータを管理できます。
シンプルなデザインなので、自社に合わせてカスタマイズし、顧客管理のサンプルやたたき台として利用するのにおすすめのテンプレートです。
テレアポの管理表をエクセルで作成する際の注意点
エクセルはあくまでも表計算を目的としているアプリケーションです。
操作に慣れている社員が多いため、管理表の導入に向いているというメリットもありますが、一方で使いにくさや課題も多く抱えています。
エクセルで管理表を作成するデメリットを紹介します。
情報のアップデートが難しい
管理表を活用してテレアポの効率化を図るのであれば、管理表の情報が常に最新のものになっていることが重要です。管理表の情報のアップデートが適切に行われていない場合、一度テレアポをかけた顧客に再び何度も電話をかけてしまうといったリスクが発生するでしょう。
エクセルで作成した管理表には、どれが最新情報なのかがわかりにくいというデメリットがあります。
- 担当者が情報を転記し忘れる
- データの保存を失念する
- ファイルが増えてどれが最新のものかわかりにくくなる
上記の理由などから、情報の更新に手間がかかるとも言えます。
エクセルの管理表を運用するには、定期的な情報の更新やチェックを行うための社内ルールを作ることが必須です。
共有に向いていない
エクセルはパソコン向けに開発されたアプリケーションのため、スマートフォンやタブレットなどでは閲覧や編集がしにくく、同時に編集できないことからもチーム内での共有に向いていません。また、他のツールと連携できないため、いくつかに分けたエクセルデータを統合する場合に時間や手間がかかるというデメリットもあります。
グラフなどを作成してデータを分析する場合にも、以下のようなプロセスが必要になります。
- 担当者が持つ情報をエクセルに転記する
- エクセルの情報を加工する
- グラフなどを作成して分析する
テレアポの管理表作成に便利な他のツール
エクセル以外にも、管理表を作成するのに便利なツールがあり、本記事では2つのツールを紹介します。
特にテレアポ業務を効率化するためには、CTIシステムが大きな役割を果たします。
CTIを用いることで、テレアポにおける業務効率を大きく改善できるからです。
CTIについても解説するので、確認しましょう。
CTIシステムとは
CTI(Computer Telephony Integration)システムとは、電話やFAXとコンピューターを統合させるシステムのことです。発信業務もコンピューターが制御するため、ワンクリックで架電を行うことも可能です。
また、エクセルとは違って外部のツールとも連携が可能なため、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援ツール)などと連携することで管理表の役割も果たします。
最近では、クラウド型のCTIシステムも増えています。
自作でオリジナルのCTIシステムを構築することも可能ですが、社内サーバーが不要ですぐに導入できるクラウド型のCTIシステムがおすすめです。
CTIシステムについてさらに知りたい方は、CTIシステムは自作で簡単に構築できるの?格安おすすめ9社も紹介を参考にしてください。
おすすめのツール:ListNavigator.
引用:ListNavigator.
ListNavigator.は、アウトバウンドに特化したCTIシステムなので、電話営業やテレアポなどで発信業務を行っている企業におすすめです。
中小企業から上場企業まで豊富な導入実績があり、個人事業主にも対応しています。
- 自動でつながるプレディクティブコール
- 用途に合わせた発信方法を選択できる
- 全通話を録音
- トークスクリプトの共有
- 営業トーク力を可視化する音声解析
もちろん顧客情報や案件の管理もでき、テレアポ業務のあらゆる分析機能も備えられています。
また、業務の内容に応じてさまざまな機能を取捨選択できるので、自社のテレアポのスタイルに合わせてカスタマイズすることも可能です。
操作画面はシンプルでサポート体制も整っているので、導入直後から十分に稼働できるでしょう。
充実した機能を考えると、クラウド型CTIシステムの中でも低コストで、導入しやすいことも魅力の一つです。
プレディクティブコールやトークスクリプトに関しては、プレディクティブコールとは?導入するメリットや機能を解説で詳しく解説しています。
おすすめのツール:OSORA
引用:OSORA
OSORAはインバウンドに特化したCTIシステムなので、テレアポ以外にも顧客からの問い合わせなどが発生する業務におすすめです。
- CRM(顧客管理システム)などの他のツールと連動するため拡張性が高い
- 会社の拠点間で複数の電話番号を使用している場合でも1つのシステムで管理が可能
- 全通話を録音
- 着信時に顧客情報を表示
- コールセンターの効率を上げる分析機能
1席月額3,000円からと低コストでの導入が可能です。
自社のテレアポ業務に合った管理表を使って、業務の効率化を図ろう
効率の良いテレアポ業務を行うには、管理表をうまく活用することが重要です。
エクセルで管理表を作成することも可能ですが、CTIシステムなどのツールを使うことでより効率的なテレアポ業務が可能になります。
特にScene Liveが提供しているList Navigator.やOSORAは、テレアポの管理表としても有効なCTIシステムです。
他のツールとも連携して情報を共有・分析することで業務の効率化に大きな効果を期待できるので、エクセルで管理表を作成する前に一度導入を検討してみましょう。
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