2024.09.13
架電業務(営業電話)のコツは?すぐに実践できる10のポイント
営業電話は必ずしも簡単な業務ではありません。
オペレーターによっては、架電業務で「話を聞いてもらえない」「成約が取れない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
架電業務において、絶対にうまくいく方法はありませんが、成果を出すためのコツはあります。
本記事では、架電業務中とその前後にできるコツを紹介します。本記事で紹介するコツをマスターすれば、架電業務で成果を上げられる可能性が高まるので、ぜひ参考にしてください。
■合わせてよく読まれている資料
「電話営業に必要なスキル一覧」も合わせてダウンロードいただけます。
目次
テレアポ・電話業務が上手い人の特徴3つ
本章ではテレアポ・電話業務が上手い人の特徴について解説します。
テレアポや電話業務が上手い人には、以下のような傾向があります。
- 分析が上手い
- 架電数を一定以上保っている
- 顧客との関係性を築けている
- 丁寧かつ流暢にトークできる
いずれも単純なことですが、 架電業務を上達させるうえで欠かせないものです。
テレアポ・電話業務が上手い人の特徴を知れば、身につけるべきスキルが明確になります。
分析が上手い
架電業務が上手い人は、分析が上手い傾向があります。
例えば、優れたオペレーターは自身の案件を徹底的に分析し、トークやスキルを常にブラッシュアップするものです。
「どのようなトークが顧客に有効か」「自分の話し方に問題はなかったか」など、 さまざまな観点から自身の業務内容を分析しています。
常に業務の振り返りを実践しているからこそ、架電業務が上手い人は結果を出せます。
また、架電業務が上手い人は顧客の傾向を分析できる点も特徴です。
顧客の印象や過去の経緯を踏まえ、適切なアプローチを繰り出せるため、常に高い確率で営業を成功させることができます。
架電数を一定以上保っている
架電業務が上手い人は、架電数を一定以上保っている点も特徴です。
特にアウトバウンドのテレアポにおいて、架電数は見込み顧客にアプローチできる確率を高める要素です。
架電数が多いほど、見込み顧客にアプローチできる確率が比例して向上するため、 架電業務が上手いオペレーターは常に架電数を一定以上保っています。
ただし、架電数を増やすために闇雲にかけても、不在などで空振りが続けば効率が悪化します。
そのため、オートコールやプレディクティブダイヤルなど、CTIの機能を活用し、効率的に架電しなければなりません。
顧客との関係性を築けている
顧客との関係性を築けている点も、架電業務が上手い人の特徴です。
架電業務が上手い人は、顧客のニーズを適切に汲み取り、最適な内容で提案ができます。
課題や悩みに寄り添えるからこそ、顧客もオペレーターを信頼し、提案を検討してくれるわけです。また、架電業務が上手い人は提案内容だけでなく、顧客との何気ないトークにもスキルを活用しています。
ビジネスマナーや言葉遣いに気をつけたり、心地良いテンポで話したりするなど、顧客が好む話し方を実践することも、信頼関係を構築するうえで欠かせません。
丁寧かつ流暢にトークできる
架電業務が上手い人を目指すなら、やはり丁寧かつ流暢なトークを目指しましょう。
架電業務が上手い人は言葉に詰まらず、相手の反応に応じて流暢なトークを実践できます。
言葉に詰まったり、言いよどんだりするオペレーターは顧客から不信感を抱かれるものです。
しかし、 架電業務が上手い人は適切なスピードで話し、顧客からの質問にもスムーズに対応できます。
よどみなく話すオペレーターなら、顧客も信頼感を抱きやすくなります。
なお、流暢に話すことは、決して一方的に話すことを意味するものではありません。
適切なタイミングで相槌を入れたり、相手の話に耳をかたむけたりするなど、相手を意識したコミュニケーションを取ることが重要です。
架電業務で成果を上げるためのコツ10選
架電業務で押さえておきたい10のポイントを紹介します。
架電時の心構え・第一印象・話し方など、些細なことでも意識するだけで結果は大きく変わります。
少しずつ実践しましょう。
断られることを恐れすぎない
お客様に断られることや、すぐに切られることを過度に恐れず業務に臨みましょう。
電話営業に好意的なお客様は多くありません。
「断られて当たり前」「話を聞いていただけたらラッキー」 と捉えるマインドでいれば、断られても気持ちを切り替えやすくなります。断られても経験値になったとプラスに捉え、反省点を次に活かしましょう。
目標を立てる場合は成約数ではなく、架電数や内容に関するものがおすすめです。
効率面から考えても、「断られて当然」と考えるマインドは重要です。
積極的に話を聞いてくれる相手には全力で話し、興味をもってもらえなければ仕方ないと割り切る意識 を持てば、精神的な負担を軽減できます。どれだけわかりやすく魅力を伝えても、商品やサービスに興味をもたない人もいます。
お互いにメリットがないため、断る人は無理に追わず、次の顧客に集中しましょう。
基本的なビジネスマナーを守る
基本的なビジネスマナーを守れば、第一印象のマイナスをなくせます。
まず「お忙しいところ失礼します」と前置きし、会社名と名字を名乗りましょう。
当たり前のことですが、名乗らずに取り次ぎを求めてしまう電話営業は少なくありません。
オペレーターが名乗ると、相手から営業電話だと認識され、切電されるリスクが高まるからです。
しかし、「名乗ると切られるから」と考えて名乗らないオペレーターだと、顧客から信用を得られません。
結果的に断られるとしても、 顧客の時間を使わせてもらう立場から名乗ることが、話をするための第一歩です。
声のトーンや話すスピードを意識する
対面での商談と違い、架電業務は声だけが唯一のコミュニケーション手段です。
顧客とコミュニケーションを取る際は、トーンや話す速さに気を使いましょう。
普段話すときより、高めのトーンで通話することが好ましいとされていますが、やりすぎると不自然な印象を与えるため注意が必要です。
聞き取りやすさを考えて、ゆったりとした速さで、はっきりと話すことがポイントです。
相手が早口であっても過度に焦る必要はありません。
しかし、あまりにも話す速さが違うと相手のストレスになる可能性があるため、相手のテンポに合わせてハキハキと話すよう心がけましょう。
また、相手がお年寄りの場合はより聞き取りやすいよう、大きな声でゆっくりと話すとスムーズにコミュニケーションがとれます。
このように、 相手によってトーンや速さを変えることも大切です。
用件・説明は簡潔に話す
あいさつや名乗りを終えた後は、どのような用件で電話したのかを簡潔に伝えましょう。
電話はダイレクトに話せる反面、相手に時間を取らせてしまいます。
用件がわからなければ「一体何の用だろう」「売り込もうとしている」と不信感につながりかねません。
端的に用件を伝えることで、不安要素を取り除けます。
本題に入っても、簡潔に伝えましょう。
そのためには、情報の取捨選択が不可欠です。
トークの無駄をなくせば、要点がスムーズに伝わります。
ダラダラ話すことや、無駄に引き延ばすことは不信感につながるため、避けましょう。一方的に話さず、相手と会話する
一方的に話すのではなく、 コミュニケーションを大切にした会話を心がけましょう。
相手の話や反応から、顧客が求めているものがわかります。
ニーズをくみ取ったうえで有益な情報を提供し、課題を解決できると感じてもらえれば、成約につながります。
他方で、一方的な説明は、顧客に失礼な印象を与えかねません。
商品やサービスが良いものでも、顧客は失礼な売り手から買おうとは思いません。
自然な会話の流れで商品やサービスの良さを伝えられれば、お互いに気持ちよく電話を終えられます。
購入や導入にいたった場合も、 顧客満足度の向上につながります。
セールス感の出にくい言葉を選ぶ
営業電話をする際は、セールス感の出にくい言葉を選んで話しましょう。
オペレーターが「なんとか売り込みたい」と必死になると、顧客に伝わってしまい、忌避されやすくなります。
例えば、「販売」は「売ること」をダイレクトに感じるものですが、「提供」「提案」と言葉を変えることでセールス感が薄れ、印象も柔らかくなります。
また、横文字や熟語に抵抗を感じる顧客も少なくありません。
特に、個人への営業電話では専門用語は避け、興味を失わせないよう心がけましょう。
逆に企業に対しては、専門用語を使うことで伝わりやすく、信頼度が高まることがあります。
話し方だけでなく、 言葉も顧客の傾向に合わせて使い分けましょう。
納得してもらうための情報やデータを提示する
おすすめする根拠を示すことで、顧客から納得を得れば、商品やサービスへの興味をもってもらいやすくなります。
ポイントは「とてもいい商品です」と主観的に話さず、 「○○の効果・実績があります」といった客観的な情報やデータを提示することです。
「いい商品」かどうかは売り手が決めることではありません。
買い手に「とてもいい商品だ」と思ってもらうことが大切です。
顧客が商品やサービスを評価できるよう、客観的な事実を伝えましょう。
導入企業・経費・実際の数値など、顧客が求める情報を事前に用意し、情報をストックしておくことも大切です。
客観的な事実を提示すれば、成約のメリットが明確になるため、顧客が耳を傾けてくれる可能性が高まります。
断られる理由を作らない
断られる理由を作らないように注意しましょう。例えば、最初に「今お忙しいでしょうか?」と聞いてしまうと、顧客から「はい」と言われれば切電しなければならなくなります。
しかし、「お忙しいところ失礼します」と始めることで、切電されにくい状況を作れます。
相手は営業電話だとわかると警戒しつつ、「どうやって切ろうか」と考えているものです。
そのため、営業電話中は顧客が興味を引きそうなフックとなる話題を定期的に織り交ぜながら会話しましょう。
興味を引く内容であれば、顧客は断りにくくなります。
切りたい旨を聞きながらも話し続けるのは失礼ですが、断りの材料は極力なくしましょう。
ターゲットにつながりやすい時期や時間帯にかける
ターゲットと話すには、時期や時間帯を考えることが大切です。
電話をかけても相手がいなければ話せず、忙しい時期なら業務に集中したいため、営業電話に対応してもらえる確率が低下します。
販売している商材が機械装置なら現場責任者や工場長、給与計算ソフトなら総務・経理など、商品やサービスによって担当者は異なるものです。
そのため、繁忙期・決算時期や、朝一番の忙しい時間帯は避けるなど、顧客への配慮が必要です。
ターゲットが不在だったり、忙しかったりして話せない場合は、戻りの時間や話しやすい時間を聞いておきましょう。
ターゲットの 都合のいい時間であれば、取り次いでもらえる可能性は高まります。
質問や断りにスムーズに対応する
架電業務では、 質問にはすぐに答え、断られても一度食い下がってみる など、臨機応変な対応が必要です。
顧客から質問が出ることは、多少なりとも興味をもってもらえていると考えられます。
質問への回答は商品やサービスを理解してもらい、信頼を得るチャンスです。
顧客の質問に対し、オペレーターが口ごもったり、不明瞭な回答をしたりすると、不信感につながります。
また、断られた場合は別の観点から切り込みましょう。
例えば、「会計ソフトはもう使っている」と言われた場合には、「導入しているソフトが使いにくい・コストが高いなどといったお悩みはありませんか?」と聞くことで、提案できる余地が生まれる可能性があります。
ただし、食い下がっても顧客から断られた場合はしつこく追いかけないようにしましょう。
過度に食い下がると顧客の不興を買い、トラブルにつながる恐れがあります。
架電業務をスムーズにはじめるためのコツ
架電業務では、実際に顧客と話している最中だけでなく、電話を掛ける前後にできることも多くあります。
事前準備に加えて、経験を振り返った上での改善点を明確にしておくことも大切です。
実際に電話を掛けるとき以外にできる、架電業務をスムーズに始めるコツ について紹介します。下準備をする
架電業務において、下準備は不可欠なプロセスです。
まず、架電対象の顧客について、事前にリサーチしなければなりません。
顧客の傾向や業界の課題を把握しておけば、相手を惹きつけるアプローチを構築しやすくなります。
架電時に話す内容や順番も重要です。
相手が興味を持つタイミングで適切な話題が出せるように、トークスクリプトを形成しましょう。
オペレーターが行き当たりばったりでは要点を伝えられないことが多いうえに、顧客の反応に対して咄嗟に対応できなくなります。
営業電話で成功する確率を上げるなら、架電する前に、 周到に準備しましょう。
見込み顧客リストを作る
架電する際は見込み顧客のリストを作成しましょう。
提案したい商品やサービスによって、ターゲットは異なります。
業種・会社規模・所在地などから、 成約の可能性が高い見込み顧客 を絞りましょう。
ターゲットの探し方には、以下のような方法があります。
- 過去の営業・取引データ
- 自社サイトへのアクセス情報
- インターネット検索
- タウンページ
また、業者から企業リストを購入したり、ツールやクラウドサービスで作成したりする方法もあります。
上記の方法よりもコストがかかりますが、リスト作成に要する時間を減らせるため、業務の効率化が可能です。
トークスクリプト(台本)を作る
営業電話の台本となるトークスクリプトは、成約率を左右する可能性もある重要なものです。
基本的に、トークスクリプトは、以下の3つの段階に分けられます。
- アイスブレイク(話始め、緊張をほぐす)
- メイントーク(ヒアリング・提案、電話の本題について話す)
- クロージング(受注やアポの獲得、次へのアクションを提案する)
相手にサービスや商品の魅力を理解してもらい、納得してもらうには、論理的な話の展開が必要です。
トークスクリプトを作って共有することで、人によってトークの質が変わることを防止できます。
トークスクリプトは実際に利用しつつ、 結果に応じて定期的にブラッシュアップ していきましょう。
定期的に見直すことで、現状に即したトークスクリプトを実現できます。
ただし、トークスクリプトに従うだけでは営業電話の成果は上がりません。
明らかに台本どおりに話しているような振る舞いをすると、顧客に不信感を抱かれる恐れがあります。
架電時は、機械的に話すのではなく、 トークスクリプトの大筋に沿ったうえで、相手に合わせたコミュニケーションを実施しましょう。
質問を想定して対応を考えておく
架電する前に、あらかじめ顧客から来る質問を想定し、対応を考えておきましょう。
顧客からよくある質問をまとめておき、前もって回答も考えておくと、顧客に質問されてもスムーズに対応できます。
顧客は商品やサービスのことを初めて知ることも多いため、回答を想定する際は、 相手の立場に立って考えましょう。
相手にとって、質問の答えがすぐに返ってくることは信頼感や安心感につながります。
一方でオペレーターの対応について相手にぎこちない印象を与えると、不信感や不安を抱かせてしまうため注意が必要です
振り返りを行い次へ活かす
架電業務の過程で気づきや反省点を得たなら、必ず振り返りを行いましょう。
振り返りを通じて得た知見を基に、次の架電業務を改善していけば、より成果につながるアプローチを実行できます。
振り返りの際は、 同僚や上司からのアドバイスも取り入れるとより有効です。
改善点や反省点を記録する
架電業務で顧客と話していると、相手の反応を肌で感じたり、「今のはよくなかったかな」と思ったりするものです。
逆に顧客の対応を通じて、「いい反応だったな」と感じることもあります。
以下の点で、 よかったことや悪かったこと を記録しておきましょう。
- 自分の感じたこと(反省点・改善点)
- 相手の反応から読み取れたこと
以下のような チェックポイント を設けて、意識しながら話せていたかを振り返ることも有効な取り組みです。
- 話すトーンや速さが適切であったか
- 一方的な説明ではなく、会話ができていたか
録音した会話を振り返る
オペレーターによっては、顧客とのトークに集中してしまい、自身がどのようなアプローチを行っているか把握できない場合があります。
話している最中に顧客とのやり取りを客観的に捉えることは難しく、自分では意識しているつもりのことができていなかったり、自然と早口になっていたりするものです。
また、 自分と相手のやり取りを第三者目線で聞く ことで、リアルタイムでは感じ取れなかった相手の反応がわかります。
■合わせてよく読まれている資料
「電話営業に必要なスキル一覧」も合わせてダウンロードいただけます。
トライアンドエラーで架電業務のコツをつかもう
架電業務は電話越しの相手とコミュニケーションを取ることが大切です。
さまざまなコツを紹介しましたが、絶対的な正解があるわけではありません。
基本的なマナーや礼儀を押さえた上で、相手の役に立てることをどう伝えるかが最終的には大切になります。
台本どおりのやり取りではなく、電話の向こうの相手を思いやったコミュニケーションを取るには、準備・実践・振り返りのサイクルが重要です。
トライアンドエラーの精神で、自分なりにコツをつかめるよう取り組みましょう。なお、架電業務を見直すなら、List Navigator.を活用してください。
List Navigator.はアウトバウンド型のCTIであり、通話録音やウィスパリングのような、架電業務のブラッシュアップにつながる機能を搭載しています。
List Navigator.を活用し、成約率の向上を目指しましょう。
■合わせてよく読まれている資料
「電話営業に必要なスキル一覧」も合わせてダウンロードいただけます。