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コラム- COLUMN -

2024.08.09

コールセンターのマネージャーの役割|仕事内容や求められる能力も紹介

コールセンターには「マネージャー」と呼ばれる、リーダー的役割を果たす人がいます。求人サイトでも、たびたび募集されている業種です。コールセンターの管理者であるマネージャーは、どのような役割を期待されているのでしょうか。

この記事では、コールセンターのマネージャーについての概要と仕事内容、求められる能力について解説します。キャリアアップや転職で、コールセンターのマネージャーを検討している人必見です。

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コールセンターにおけるマネージャーとは

室内で会議をする4人のビジネスマン

コールセンターにおけるマネージャーとは、コールセンターそのものの管理・運営に携わる階級の人の総称。効率的にコールセンターが運営できるように、オペレーターなどの管理を中心とした業務に就いています。一般企業で言うところの、部長職だと思えばいいでしょう。

コールセンターにおける役割定義

そもそも、コールセンターの階級や役割定義が、不透明なケースも少なくありません。コールセンターはおおむね下表のように5つの階層構造で、構成されています。コールセンターにおけるマネージャーの立ち位置がどこなのか、改めて整理しておきましょう。

階級 仕事内容・役割
センター長
  • センター全体の目標・ミッションの具体化
  • 方針・目標の策定
  • プロジェクト全体の目標設定と進捗確認
  • SV(スーパーバイザー)の労務管理
  • イレギュラー、クレーム(重度)対応
  • 本部とのやり取り
マネージャー
  • オペレーターの研修・品質管理
  • 目標設定と進捗報告・収益管理
  • イレギュラー、クレーム(軽度)対応
  • 全体の効率的な稼働
  • 他部門との連携
SV(スーパーバイザー)
  • オペレーターのシフト管理
  • オペレーターの質問対応
  • オペレーターの研修・品質管理
  • 業務マニュアルの作成
  • 目標設定と進捗報告・収益管理
リーダー
  • オペレーターのサポート
  • SVとオペレーターの仲介役
  • お客様対応
オペレーター
  • お客様対応

コールセンターにおけるマネージャーの役割

コールセンターにおけるマネージャーは、コールセンターそのものの管理・運営に携わるポジション。センター長直下にあり、SV以下、部下に相当するスタッフたちの業務改善や、進捗確認が中心業務になります。現場に出てくることはほぼなく、お客様対応もしません。あくまでも全体の管理をメインの業務としているのが特徴です。

マネージャーとSVの違い

よくマネージャーとSV(スーパーバイザー)を混同している人がいます。担う役割が重複しており、全体的に似ていることから起こる誤解です。

実際にはマネジメント層に近いマネージャーと比べて、より現場に近いポジションにあるのがSV。オペレーターの悩みを聞いて上長であるマネージャーに相談したり、オペレーターの労務管理を行ったりするのがSVのメイン業務です。そのため、正社員で構成されているマネージャーに対して、SVは正社員と契約社員で成り立っていることがあるなど、ちょっとした違いもあります。

コールセンターのマネージャーの仕事

コールセンターのマネージャーの仕事内容は、多岐にわたります。一般の会社で言うところの部長職に相当するため、センターそのものの運営に携わることはもちろん、直属の部下であるSVの教育・指導も仕事のひとつ。主な業務内容を簡単に解説します。

コールセンター全体の業務量予測
センター全体の業務消化量と進捗から、残っている業務量を見立てる。中長期目標の策定も行い、センター長とすり合わせ。
人材調整
オペレーターおよびSVの労務管理や、共有事項の管理を実施。人事研修内容と評価、人材採用などの業務もマネージャーの仕事。
コールセンターの収支管理
センター運営に必要なお金の流れを理解し、収支管理を行う。同時に各社で設けられている指標値を用いて、オペレーターの利益率も算出。
社内外の関係先との折衝
業務委託業者や社内外の関係先と、課題解決や人材確保についてすり合わせ。業務効率化の調整も担当。
SVの目標設定やすり合わせ
オペレーターを直接管理するSVの目標設定を行い、サポートを実施。進捗確認を通じてSVの管理を徹底する。

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コールセンターのマネージャーに求められる能力

コールセンターのマネージャーになるにあたって、求められる能力があります。オペレーターのように人当たりの良さなども重要ではあるものの、基本的にはマネジメント層に位置するため、それ相応の高い能力が求められます。

状況判断スキル

コールセンターには、さまざまな顧客からの問い合わせが来ます。一つひとつの問い合わせに対して、臨機応変かつ即座に対応できるスキルは必須。主にクレームを含む、イレギュラーなケースへの対応を瞬時にできるかが、マネージャーに求められる能力といえます。顧客を待たせることになる問い合わせに対して、明確かつ迅速な指示出しが求められます。

業務プロセスを把握するスキル

マネージャーには、業務プロセスを把握するスキルも必要。さらに言えば、プロセス志向かどうかも問われます。コールセンターの実務を回すうえで大切な課題発見スキルとあわせて、どこのプロセスを改善すればセンター全体が円滑に回るのかを、シミュレーションすることが重要。アプローチ方法の検討も含め、業務プロセスを俯瞰的に見て判断できるスキルが必須です。

課題発見スキル

業務プロセスの把握と重複しますが、センターが何かしらの課題を抱えていないかを判断し、発見する力がマネージャーには求められます。どの業務プロセスで課題の根本原因が発生しているのかを理解し、発見した課題に対しての最適なアプローチをできる能力が必須。つまりセンターの課題解決に、マネージャーの課題発見スキルは必要不可欠なのです。

数値管理能力

収支の流れや数値目標の設定など、とにかく数値全般に携わるため、数値管理能力の高さもマネージャーには必須です。センター全体で定めているKPIに対して定点観測を実施し、現状と乖離している部分を発見することにより、具体的な課題解決へとつながります。目の前に並ぶ数値から、全体の情報・課題を見つけることが重要です。

コールセンターのマネージャーに向いている人

営業の外回り中のビジネスマンが振り返っている横顔

コールセンターのマネージャーに向いている人は、以下の特徴を持っている人です。どれかひとつでも自信があればいいというわけではなく、センター全体を事実上預かる立場として、すべてできる人が望ましいでしょう。

管理能力がある人
SVの統括役であり、センター全体の労務管理を行うため、管理能力は必須。お金の流れや各種情報を管理、徹底できる能力が必要。
課題発見能力がある人
物事を俯瞰的に見て、何が課題かを見つけられる能力。業務プロセスを見て課題解決策を提案し、センターの効率化を図るため。
数値管理能力がある人
さまざまな数値に触れるため、そこから課題を洗い出したり、現在の状況を把握できたりする能力。数字に対して感情を挟まないことも必要。
ロジカルシンキングができる人
物事を事実としてただ受け入れるのではなく、なぜそうなったのか、その解決策はどうしたらいいのかを論理的に考えられるとよい。

コールセンターマネージャーを目指すには

コールセンターのNo.2であるマネージャーを目指すためには、まずSVとしての経験を積むことが最優先。マネージャーには、コールセンター全体の質の向上を図ることが期待されています。この側面はSVでも同じことで、対象が現場寄りかマネジメント寄りかの違いにすぎません。SVとして経験を積むことで、何が顧客満足につながるのか、どのような課題がオペレーターにあるのかを把握できるようになります。

SVで培ったスキルは、そのままマネージャー職に活かすことが可能。対象となる社員の幅が広がりますが、同じことをそのままブラッシュアップすればいいでしょう。これらに加えてマネージャーになれば、中長期的な目標設定を中心に、クライアントとの折衝や収支管理など、今までにない業務もこなしていかなければなりません。マネージャーへの昇格を目指すのであれば、今自分に不足しているスキルを把握して、それに対して適切なアプローチをすることが重要です。

まとめ

コールセンターのマネージャーは、実質センター全体を取り仕切る存在。ただ漠然とマネージャーを目指すのではなく、自身の課題を解決しなければ話が進みません。人事権を握っている側も、候補者が本当にマネージャーにふさわしいスキルを持っているかの判断が大切になるでしょう。

オペレーターやSVの状況を管理把握できる、Scene Liveの「List Navigator.」や「OSORA」を導入すると、目では見えにくい適性判断ができるようになります。また、受注効率や円グラフによるステータス割合を表示できるため、数値管理の手間を大幅に削減可能。さらに、オペレーター管理として搭載されている、ささやき機能やモニタリングを生かせば、課題の発見や解決に大きく貢献できるでしょう。

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株式会社Scene Live マーケティング部

Written by株式会社Scene Live
編集部

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